第2370話 275日目 露天商の通りを見てみよう。(何を見つけたのだろう?)
武雄達は朝食後、仕事(?)の為に一旦エルヴィス家に戻るビエラの見送りをかねて、街の城門に向けて露天商が並ぶ道を進んでいた。
「いらっしゃい、兵士さん!剣が安いよ!予備に1本どうだい?お買い得だよ!」
「干物大特価!配給される料理じゃ満足出来んだろう!自分用に買ってみないかい?味は保証するよ?」
「そこら辺の武具屋にはない高性能な皮の鎧だ!お値段は高いかもしれないが、武具屋を通せば軽く倍はしてもおかしくない性能を保証しよう!
どうだい?そこの兵士さん!見て行かないかい?」
「慣例の戦争では暇な時間をどう潰すかも重要だ!そこで!今、王都で人気の将棋!
これを買って行けば暇も潰せるってものだ!費用は大特価で銀貨2枚!これで毎日の暇を潰せる!
さぁ!どうだ!早い者勝ちだ!」
「こちらをどうぞ。
関に一番近い村に出張宿を開設します、割引券です。
どうぞ~、あ、はい、私も居ますよ。
ご贔屓にしてくださいね。
他の隊の皆さんにもお伝えしてください。
はい、では~
こちらをどうぞ~、出張宿の割引券でーす。」
「魔法の指輪はいかがですか~、適性がある方なら自分を守る為に、1つは購入しておいた方が身の為ですよ~。
今なら昼までの間、限定で1割引き!1割引きでご提供いたします!
今しか買えません!
在庫に限りがあります!早い者勝ちです!
今しか買えません!」
「今、エルヴィス伯爵家の兵士がこぞって買っているトレンチコート!
これがついにこの地でも販売になりました!
問屋から直接の購入をしておりますので!品質も問題ありません!
今しか買えません!今だけ!今だけの販売です!」
「戦場の最終武器はナイフ!良いナイフを仕入れました!
使い慣れた物も良いが新品も予備で買っておいて損はない!
武具屋で買うより安く提供しています!
明日には関の方に行きますが、この値段はここだけの値段です!
関に行けばこの値段では販売は出来ません!
この値段はここだけのご提供です!
さぁ!いらっしゃい、いらっしゃい!」
「あ~?」
武雄に抱っこされたビエラがキョロキョロしながら呟く。
「主、なんか今不審な事を話していた商店の前を通りませんでしたか?」
ミアが武雄の胸ポケットから顔を出して武雄に聞いてくる。
「んー?・・・あとでゴドウィンさんに告げ口しておきますから問題ないですよ。
マヌエル、ラウレッタ、何か欲しい物がありましたか?
買ってあげますよ?」
武雄はそう言って武雄達の後ろを歩いている2人の子供執事とメイドに顔を向ける。
「いえ、キタミザト様、私達はもうゴドウィン伯爵家で働く社会人です。
お心だけ頂いておきます。」
「キタミザト様、お気遣いありがとうございます。
お給金も十分、頂いております。
問題はございません。」
2人が言う。
「遠慮しなくても良いのに・・・あ、そうか。
他家の者から所属長の許可なしに勝手に物品を貰うのはしてはいけないかもしれませんね。」
武雄が苦笑しながら言う。
「「はい、勝手に貰うのはいけない事です。」」
「そうですか。
なら、上げたくなったらゴドウィンさんにまずは言って許可を取りますね。」
「え?えーっと・・・そういう事なのですが、そういう事でもないと思いますが・・・
マヌエル、どうしよう?」
ラウレッタが困った顔をさせて一緒にいるマヌエルに聞く。
「はぁ・・・キタミザト様、基本的に私達、ゴドウィン家に雇用されている者に対し、物を買わなくて結構です。
私達が欲しい物は、貯めたお金か、もしくは伯爵様に相談して、給料の前借りを実施すれば良いとのことです。
その分の費用は他の事にお使いください。」
マヌエルが言う。
「むぅ・・・そうですか。」
武雄が頷くのだった。
「それで、キタミザト様、何か気になった物とかありましたか?」
ラウレッタが聞いてくる。
「気になるかぁ・・・戦争関連が多いなぁと思いましたが、日用雑貨のような物もありましたね。」
「それは致し方ないと思います。
ですが、えーっと・・・教えられたのですが、露天商の多くは商隊で行き来をしている者や工房で修業が終わった独立し立ての新人との事です。
なので、値段が安くてそこそこの商品が揃うと。
店で買うには高く、手が出せない商品でも売っている可能性がありますので、若手兵士が利用する場と認識しています。」
ラウレッタが言う。
「正直な話、キタミザト様が欲しがるような物があるとは思えませんです。」
マヌエルが言う。
「ん~・・・
とりあえず、今は、どんな店があるのかの確認に留めて、後で声をかけてみましょうかね。」
武雄が考えながら言うのだった。
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