第2367話 ジーナ達の雑談。(賭け率が決まりました。)
寄宿舎のスミスの部屋。
スミスとジーナ、エイミーとドネリーが日課のお茶会をしていた。
「エイミー殿下、準備は大丈夫ですか?」
「大丈夫よ。
ジーナも心配性ね。
ドネリーも一緒に中身見ているし・・・ま、何か持って行くような物もないんだけどね。」
ジーナの問いにエイミーが答える。
「ふ、エイミー殿下、空のバッグを多く持って行かなくてはいけません。
キタミザト様のお膝元、何が売っているのか楽しみで仕方ありません。」
ドネリーが言ってくる。
「・・・ドネリー、私思うのよ。
タケオさんって、ジーナに甘いじゃない?」
「ええ、甘いですね。」
「はい、ご主人様は確かに私に甘いです。」
エイミーの問いにドネリーとジーナが頷く。
「・・・ジーナがそんなんだからこそ、タケオさんが甘やかすんだろうけど。
でね、タケオさん、ジーナに新商品持ってきたり、送ってきたりしているわよね?
お菓子に服にと。」
「お菓子のお零れありがたいですよね。
キャラメルは美味しいです。」
ドネリーが言う。
「美味しいわね。
で、タケオさんって未発売の物をジーナに送っていると思うのよ。
そして私達はジーナと一緒に服等を頼んでいる。
エルヴィス伯爵領に行って何買うの?」
「・・・まさかのこの部屋にあるのが最新という新事実!」
ドネリーが驚きながら言う。
「まさかもなにもないわよ。
エルヴィス伯爵領に行って何か買って帰るものはそれほどないと私は思うわ。」
エイミーが言う。
「・・・ん~・・・ないんですかねぇ?」
「無くはないと思うけど、今ここにないのなら本当の最新の物よ。
それは出来たてという事ね。
数は多くないでしょうよ。」
「残念です。
買い物三昧になると思っていたのに。」
「ないない。」
エイミーがぶっきらぼうに言う。
「ははは、で、エイミー殿下の準備は問題ないとして、他の方々の準備は問題ないのですか?」
スミスがエイミーに聞く。
「ないなぁ、キティはもう準備出来ているし、第3皇子一家のエリカさんは『持って行くのは前と同じで良いから特に問題はないですよ』と気楽だし、王都守備隊にお願いに行ったら『じゃあ、前回の奴らで良いですね。』とこれまた気軽に決まっているわ。
なんだか・・・他領に行くのに皆気軽なのよ。
エルヴィス家だからなのかなぁ?
あ、キティを除いてだった。
キティは他領に行くのが初めてだというのもあるけど、4日前に準備が終わっているのも考え物よね、ソワソワして相当、楽しみみたいなのよ。」
エイミーが言う。
「それだけ楽しみにしてくれるというのはエルヴィス家の1人としては喜ばしいですね。」
「まぁ、そうね。
基本的に住んでいる所以外に遊びに行くという行為自体しないからね。
隣の町まで行ってきただけでも相当な冒険よ。
それが最東端のエルヴィス伯爵領ともなればね。
資料でしか見たことない土地だろうね。
まぁ、私の実家も皆には、そんな感じに思われているんだろうね。」
エイミーが言う。
「王都はそういった人達が集まる場としても貴重かもしれませんね。」
スミスが言う。
「そうね、王都の意義はそういう事なのかもしれないわね。
国中のあらゆる人達が集まる場というのは大切なのかもしれないわね。」
エイミーが頷く。
「あ、エイミー殿下、お二人に渡さないと。」
ドネリーが何かを思い出したのか、エイミーに言う。
「うん?・・・あ、そうだった。
えーっと・・・これこれ、スミス、ジーナ、おめでとう、賭け率が決まったわよ。」
エイミーがポケットから紙を出して2人に見せる。
「賭け率ですか?」
「あー御前仕合のですか。」
ジーナとスミスが反応する。
「今年は多いわね。
80名だって。
予選は10人で戦って残った2名がトーナメントに進出。
トーナメントに進んだ16名がくじ引きをして枠を決めるという事ね。」
エイミーが言う。
「10名で戦う・・・ふむ・・・マリ、どうなのですか?」
「5、6名だと思ったのだが・・・休みになってからの特訓時に王都守備隊と相談して多対戦闘の練習をしないといけないな。」
スミスがチビマリに聞くと答える。
「賭けが出来るのは2回、予選前とトーナメント前。
どちらも優勝者を予想するという事ね。
予選前からの方が賭け率が高くなっていくわ。
ジーナは2.5倍の10番目ね。
スミスは8倍の40番目。」
エイミーが紙を指さしながら言う。
「・・・エイミー殿下、その賭け率は誰が決めているのですか?」
「軍務局で受付をしただろうけど、その受付の後ろにいた一般の方よ。
ジーナはちゃんとお付きの仕事と種族、実年齢と人間換算した場合の年齢を書いて出したんでしょう?」
「はい、言われた通り43歳と人間種で言う所の14歳と書きました。」
「メイド服で行ったわね?」
「はい、戦闘をしませんので。
小太刀を帯刀はしていましたけど。」
「うん、良いわ。
だから2.5倍だったのよ。
ま、要は査定した方がジーナを侮ったという事ね。
ちなみにドネリー、貴女だったらジーナの賭け率いくつにする?」
「1.1倍でしょう。」
「私も同じ考えよ。」
エイミーが言う。
「・・・エイミー殿下、もう賭けたのですか?」
「ええ、皆、賭けたわよ。」
エイミーが答える。
「皆・・・様?」
ジーナが訝しがる。
「お爺さまにウィリアム叔父上にアルマお姉様とレイラお姉様にエリカさんに私とドネリーが一緒に代理購入をお願いしたわ・・・私達が買いに行くと混乱させちゃうかもしれないしね。
グレースにも声をかけたけど、あっちは友人達と買いに行くと言っていたわね。
多少は混乱するだろうけど、私達ほどではないと思うわよ。
もちろん、あ、タケオさんの分も頼んであるわよ。
ちなみに誰一人としてジーナ以外を選ばなかったわよ。」
「・・・王城の王家全員がですか・・・」
ジーナが呆れる。
「ジーナを知る人間は皆、ジーナに賭けるわよ。
今年は主催者側大損かしらねぇ~。」
エイミーが言うのだった。
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