第2360話 266日目 大丈夫ですって。(基本的には一緒に戦いましょう。)
「タケオはもうすぐ出立じゃの。
準備は大丈夫かの?」
エルヴィス爺さんが聞いてくる。
「大丈夫かと思います。
まぁ、何か足らなくなったら割高でも向こうで買えるみたいなのであまり心配はしていません。」
「うむ、そうか。
まぁ、タケオにとっては初めての慣例の戦争じゃからの。
戦闘は極力しない方が良いじゃろう。
少なくともわしらが行くまで禁止じゃからの。」
「・・・禁止もなにも皆さんが来るまでは開戦日ではないのですから戦闘はしませんよ。」
「タケオの事じゃから相手が隙を見せたら攻撃するかもしれん。」
「そんな事しませんよ。」
「「・・・」」
エルヴィス爺さんとアリスがジト目で見ている。
「大丈夫ですって。
期日は守りますから。」
武雄が言う。
「じゃが、オーガが居るからの・・・タケオの小銃改の届く範囲に居るとなると・・・しでかすかもしれんしの・・・」
エルヴィス爺さんが腕を組んで考えながら言う。
「平気です、闇夜に乗じて撃ち込むなんてことはしません。」
「「・・・」」
エルヴィス爺さんとアリスがジト目で見る。
「~♪」
武雄がそっぽを向く。
「タケオ、一応言っておく。
タケオの小銃改での敵陣地内への攻撃はせん方が良い。
ヴァレーリ陛下が見ておるのじゃ、誰が撃ったのかわかっては後々に面倒な事になるじゃろうの。
特にタケオがじゃが。」
「・・・確かに。
なら敵陣地を出てきた敵のみに対応した方が良いでしょうか?」
「それもじゃが、基本的にはわしらと共に戦闘を実施しておいた方が良いじゃろう。
オーガをどういう風に使うかはわからぬが、当ててくるのは確かじゃからの。
緊急時や秘密裏に出来るのなら別じゃがの。」
「小銃改で近接戦ですか・・・ふむ・・・出来なくはないかと。
・・・要は盾2名で攻撃を防いでいる間に1人が撃ち込めば確実に仕留められますからね。」
「わしらが対応するよりも早く終わらせられそうじゃの。
数が多い場合はわしらが盾を持とうかの。
タケオ達が小銃改で攻撃してくれるのが良いと思うがの。」
「となると・・・テンプル伯爵の方とこちらの2か所同時攻撃もしくは各領主に対して3か所同時攻撃があった場合ではエルヴィス家が防御、私達が攻撃で行きますか。」
「うむ、わしはそれで良いと思うの。
2か所同時攻撃があった場合はフレッドはロバートの方に行かせて数で押させた方が被害が少ないと思うしの。
ま、どれだけこっちにくるかにもよるかもしれんがの。」
「その時はその時で考えましょう。」
「うむ、そうじゃの。」
エルヴィス爺さんが頷く。
「そう言えばタケオ、持って行く菓子は作ったのかの?」
その後、皆で持って行く菓子の話で盛り上がるのだった。
・・・
・・
・
武雄達の寝室。
皆の湯浴みも終わり寝る前ののんびりタイム
「ん~~~・・・」
アリスがベッドに仰向けに寝ながら腕を組んで唸っていた。
「アリス、どうしましたか?」
武雄が机の所で書き物をしていたが、顔を上げてアリスを見る。
「いえ、タケオ様が慣例の戦争に行くというのと魔王国の戦争を観戦してくるというのと、どちらも心配だと感じているんですけど、何となく私の中で差があるんですよね。
それが不思議なんです。」
アリスが天井を見ながら言う。
「・・・?
まず、慣例の戦争の方はヴァレーリ陛下が本気でないにしても最低でもオーガが突っ込んできます。
皆で対応するとは言っても怪我をする可能性自体は全くないわけではありません。
魔王国の戦争の方は圧倒的な軍事力の中で精鋭に囲まれながら見守るだけなので・・・あれ?慣例の戦争の方が危険度が高く感じますね。
規模で言えば魔王国の戦争の方が上なんですけど。」
「そうなんですよ。
対峙戦力を見る限りは魔王国の方が大規模で移動距離も多く、敵がどんなのかわからないので、その分危険も増えると予想できるんですけど、慣例の戦争の方が危ない気がします。
これはなんでなんですかね?」
「んー・・・私やエルヴィスさんが慣例の戦争の事ばかり話しているからではないですか?
それに魔王国の方は私が基本前線に立たないという予想をしているからでもあると思いますけど。」
「ん~・・・そうなのでしょうか・・・なぜ慣例の戦争の方が心配なのかがわかりません。
遠く離れた魔王国とデムーロ国の事の方が何があるかわからないので、心配になるはずだと思うのですが・・・不思議です。」
アリスが考える。
「まぁ、どちらも戦場に立たないといけないというのは変わりはありませんからね。
行く本人としてはどちらも気を張り詰め過ぎないようにして行こうと思います。」
「ん~・・・なんかタケオ様はどちらの戦場も楽しみそうな気がしますが・・・」
「それは無いですよ。
緊張しまくるでしょう。」
「それこそないと思いますが・・・タケオ様、気を抜いてはいけませんからね?」
「わかっていますよ。
何があっても不思議ではないのです。
いつでも逃げれる用意をして臨みます。」
「・・・対応出来る用意をして、ではないのですね?」
「それは退路が確保出来てから考えれば良い事です。
まずは生き残るように退路の目星をつけてからですよ。
まぁ、いきなり戦闘に遭遇するというのは初雪を連れて行く時点で考え辛いですが・・・」
「はぁ・・・タケオ様、ちゃんと戻って来てくださいね。」
「わかっています。」
武雄が頷くのだった。
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