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第2350話 魔王国からの依頼。3(ヴァレーリの配置は決まっているらしい。)

「・・・やれる事はします。」

武雄がそう言うとエルヴィス爺さんも頷く。

「頼む。

 それにしても・・・上手く行くかなぁ。」

ヴァレーリが難しい顔をさせながら言う。

「はぁ・・・それはどちらの事で?」

武雄がヴァレーリに聞く。

「ん?もちろんエルヴィス伯爵殿とキタミザト殿だよ。

 何をしようとも我らに負けはない。

 これは予想ではなく事実だ。」

「全くもってその通りですが、こちらの心配ですか?」

「うん?美味い酒とソースを逃したくはないからな。

 まぁ、それ以外にもお二人には魔王国との窓口となっておいて欲しいからな。

 カールラもそう思っているだろう。

 なので、上手く行くかなぁっと。」

「そこまで心配なら計画を教えてください。」

「それは出来ない。

 それに計画は計画でしかない、その場の判断で変わる事もある。

 今言ったら今の計画上の対応しか準備出来ないだろう?

 余計な情報は渡せない、なので、その場で対処してくれ。」

「はぁ・・・わかりました。」

武雄が諦めながら頷く。


「ん~・・・あ、そうだ。

 総数はさっき伝えた通りだが、我と護衛の5000名は関に居る事になった。」

「「・・・」」

エルヴィス爺さんと武雄が真顔でヴァレーリを見る。

「我が戦場に居ると邪魔なんだそうだ。

 な、アンナローロ。」

「邪魔とは言われてません。

 ですが、ダニエラ様は気が付けば居なくなりそうなので、関の内側で私達が監視していた方が良いのは確かです。」

「・・・いや、我も流石に無断で居なくなる・・・は無い・・・と思う。」

ヴァレーリが最後は目を泳がせながら言ってくる。

「関の上に新たにダニエラ様の観戦場所が設けられるらしいですよ。」

「えー?・・・それなに?聞いてない。

 関に居てくれるように準備すると書かれていたけど。

 椅子があるぐらいじゃないの?」

「さぁ?良く見えるようにするんじゃないですか?

 よくわからないですが、パーニ伯爵がしたいと言っていたので、許可はしましたけど。」

「・・・えー?・・・まぁ、現地に行って確認だな。

 パーニが何か仕掛けても無駄だろうし。」

「確かにパーニ伯爵にダニエラ様をどうこう出来るわけないですけどね。」

ヴァレーリとアンナローロが言う。

「・・・関から出ないのですね?」

エルヴィス爺さんが聞いてくる。

「いや・・・最初は出すという予定だったと思うぞ?

 総数を見せつけるというのは、一応、意味はあるからな。」

ヴァレーリが言う。

「ふむ・・・最初に見せて・・・ですか。

 なるほど、ならば、他の伯爵二人も何とかなると思います。」

エルヴィス爺さんが言う。

「そうですね。

 あとは防衛をどうするか・・・ですね。」

武雄がエルヴィス爺さんの言葉に頷く。

「何とかなりそうかな?」

ヴァレーリが聞いくる。

「当初よりかは楽になりそうですね。

 でも・・・まだまだ大変そうです。」

武雄が言う。

「そこはよろしく頼む。」

ヴァレーリが言う。


「さてと・・・伝える事は伝えたな。

 我らはお暇するかな。」

ヴァレーリが言う。

「そうですね。

 エルヴィス殿、キタミザト殿、今後とも頼む。」

グローリアが言う。

「こちらこそ、ご訪問ありがとうございました。」

エルヴィス爺さんが言う。

「・・・でしたら、私が試験小隊の訓練場までお送りします。」

「「え?」」

武雄の言葉にヴァレーリとグローリアが驚きの顔をする。

「え?」

武雄も2人を見る。

「いやいやいや、帰りは勝手に帰るから問題ないぞ。」

「うむ、我らも子供ではない、帰れるぞ。」

2人が言ってくる。

「・・・真っ直ぐ帰るのですか?」

「「・・・」」

2人が明後日の方を向く。

「はぁ・・・この後、買い物ですか。

 わかりました、付き合います。」

「・・・うむ・・・よろしく頼む。」

ヴァレーリが不承不承頷く。

「ヴァレーリ殿、これは予定より少ないのでは?」

「致し方あるまい。

 キタミザト殿の前では無理は出来ん。」

「渡す人数を絞らなくてはな。」

「だな。」

グローリアがヴァレーリにコソッと話し合っている。


「ファロ・・・ヴィクター殿、照らし合わせお願いします。」

アンナローロが言う。

「はい、お任せください。」

ヴィクターが言い、アンナローロから紙を受け取り、内容を確認始める。

「・・・問題ないですね。」

ヴィクターが紙をアンナローロに紙を戻す。

「はい、ありがとうございます。

 では、ダニエラ様、グローリア様、お暇しましょうか。」

アンナローロが書類をまとめながら言う。

「「うむ。」」

「ヴァレーリ殿、グローリア殿、本日はお越しくださり、ありがとうございました。」

アリスが言う。

「いやいや、こちらこそいきなり来てすまなかった。

 戦場にアリス殿は来るのか?」

ヴァレーリが聞いてくる。

「あ、私、妊娠しまして。」

「おぉう・・・そうかぁ、妊娠しちゃったかぁ・・・」

ヴァレーリがガックリとする。

「出産に育児となり戦闘は出来ないですね。」

「はぁ・・・アリス殿の子の成長に期待だな。

 母親を超える逸材が生まれて来る事を願おう。」

ヴァレーリが将来に期待をするのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] > 余計な情報は渡せない、なので、その場で対処してくれ。」 >「はぁ・・・わかりました。」 でもそれだと此方も必死ですから逆撃が痛撃になっても文句は言わないで下さいよ。」 「ほう、それは楽…
[一言] 子供に期待するより、ジーナもアリス並み、下手したら精霊から戦闘訓練を受けてるからアリスより強いかも? 将来ジーナにまとわりついて、ジーナが武雄にどうにかしてくれって泣きつく姿が目に浮かぶな…
[一言] いやいや、子供に期待、て(笑)
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