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第2330話 仕事中です。(戦場の事とか今後の研究の事とか考えないと。)

研究所の3階 所長室。

午後一でマイヤーとアンダーセンと打ち合わせをして、夕方近くに終わった武雄は執務机で書類を処理している。


「・・・うん。」

武雄が軽く読んでからサインをして処理済みの山に戻し、新たな書類を見始める。

「・・・あれ?・・・あぁ、そういう事か。

 はい、サインっと。」

武雄が再び処理済みの山を大きくする。

「はぁ・・・飽きたな。

 打ち合わせが終わったらパナも研究室に行っちゃったしなぁ。

 それにしても・・・」

武雄が席を立ち、ソファの所に向かう。

そこには戦場での自分達の配置が置かれている地図と宛がわれた場所の各配置を記載した図があった。

「・・・まぁ奥に私のコンテナが居て、横にマイヤーさんとか打ち合わせ用のコンテナがあって、中央に焚き火を覆うように大きいテントで食堂を作って、手前の戦場側に各員のテントがあって・・・端っこに湯浴み場用の大きいテントとトイレかぁ・・・

 まぁ、大きいテントは三角テントではなくて、足がある運動会に使う用の大きい空間が取れるものだと言うし・・・ま、戦場に行っている人達が用意してくれるのならそれにまずは慣れないといけないんだけど・・・」

武雄がそこで考える。

「・・・トイレどうしているんでしょうか・・・

 マイヤーさんとアンダーセンさんは『エルヴィス家から2個貸してくれるそうです』と言って終わったけど・・・前に簡易トイレの話をした時に慣例の戦争で試験をするような事を言っていた気がするんですよね・・・

 和式トイレの汲み取り式も覚悟はしているけど・・・今の所、和式には出会っていないんですよね。

 特に相談されていないし・・・大丈夫なのでしょうかね・・・

 屋敷に戻ってから一度、エルヴィスさんに聞いてみますかね。」

武雄が腕を組んで考える。

「タケオ、研究室の方の打ち合わせしてきました。」

チビパナが武雄の肩に現れて報告してくる。

「はい、おかえり。

 明日が報告書の期限らしいですけど、追い込まれていましたか?」

「2人とも頑張って書いていました。

 明日中には提出出来るでしょう。」

「うん、なら良いです。

 打ち合わせはどうでしたか?」

「タケオの宿題がまだ終わっていないですね。」

「ん~・・・スニーカーは出来ていますね。」

「はい、ですが、木工用接着剤の保存方法や簡易害虫駆除散布用の霧吹きの構造案、速乾性補強液の販売方法とか・・・良い案が出て来ていません。」

「そこはしょうがないですよ。

 あの2人もやる事もあるんです、ずっと悩み続ける訳にもいかないのですから。

 それに良い案が無かったのなら接着剤と速乾性補強液については小さい小瓶でセットで販売して各自で混ぜ合わせるしかないという形も考えたじゃないですか。」

「はい、それと同時に購入者が各々で混ぜるという事は原液を買えば出来てしまうとの事でキタミザト家の売り上げにならない可能性があるから最終手段と言われましたよね。」

チビパナが言ってくる。

「言いましたね。

 だからこそ、あの2人への宿題にしたのですけどね。

 ま、それは追々で良いでしょう。

 私も本腰を入れて研究できるわけではないですから、慣例の戦争後にね。」

「わかりました。

 それにしても研究が進みませんね。」

チビパナが呆れながら言う。

「盾と駆動部の試験が出来た事自体成果ですよ。

 あの2人は良くやっています。

 今は2人の成果の確認をしないといけないですね。

 そこから・・・新たに工程表を作り直さないといけませんね。」

「タケオ、当初の予定通りとは行かないですかね?」

「行かないでしょうね。

 当初はそもそも慣例の戦争が無いという事で考えていたし、他にも色々と作り出しているので、そちらも考えないといけない。

 かと言って、私達の盾はどちらかと言えばウィリプ連合国向けに開発していますからね。

 今直ぐではなくともそんなに遠い先まで時間的な余裕がある訳でもないのでね。

 それを含めて報告書が来てからトレーシーさんと鈴音とで打ち合わせでしょうね。」

武雄が言う。

「ゼロベースで一旦考えないといけないでしょうね。」

「そうですね。

 それに試験小隊がする国内基準の設定方法も確立させないとね。

 慣例の戦争が無ければ、そちらに注力していたでしょうけど・・・世の中思うようには行かない物で、こちらも大幅な遅れになるでしょうね・・・」

「唯我独尊で基準を作るのでしたよね?」

「・・・そこまでは言いませんけどね。

 ですが、基準は最初に作った者の意見が採用される事が多いでしょう。

 後に作る者達の意見は基準を大きくは変わらせられず、小さな事しか変更が出来ないでしょうからね。

 ・・・出来るだけ、早い段階で最初の基準を作って王都に報告し、認定して貰わないといけないでしょうね。

 でも、焦って適当な物を出しても意味はありませんから・・・ここは待つしかないでしょう。

 今まで会った人達の感覚では・・・基準を軽視している感じですしね。」

「他の者が先に基準を作ったのならどうしますか?」

「その時はその時ですよ。

 良い物なら準拠し、納得の行かない物なら修正させる。

 もちろん立証は必要でしょうからそれなりに理論立てて説明しないといけないでしょうけど・・・誰にさせましょうかね。」

「今の人員ならタケオでしょう。」

「・・・他の人の成長に繋げないといけないと思いますけどね。」

武雄が難しい顔をさせて言うのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] そうそう、そう言えば特に謎照明。 いつか・・・タケオさんでなくとも、誰かが原理から解明することを期待しています。
[一言] >他の人の成長に繋げないといけないと思いますけどね。 全部武雄がやっちゃうとこの世界の人々の気質上、武雄が居なくなったらまた発展がストップして、その後は武雄の遺した技術を後生大事に維持する…
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