第2316話 エイミーとスミスの進捗は?(エイミー殿下が来るという意味をどう捉えるか。)
エルヴィス伯爵邸の客間。
「ははは、大広間でやったのかの。」
「あそこでタケオ様だけの命令書の伝達ですか。」
エルヴィス爺さんとアリスが武雄から大広間での戦争の辞令の話を聞いて感想を言っている。
「命令書を貰うのは大した問題ではないですよ。
形式的に魔王国からの宣戦布告文を読んで、陛下が考えを述べて、私が命令書を貰うだけです。
それよりも陛下達が入ってくるまでの貴族会議との挨拶の方が疲れました。」
「あー、考えただけでも嫌じゃの。
領地に居た方が楽じゃ。」
エルヴィス爺さんが言う。
「全くです。
王都勤めをしなくて正解でした。」
武雄が頷く。
「タケオ様、大変だったのですか?」
「嫌味たっぷりで腹を探られるんですよ。
言葉尻とかまぁ・・・面倒でした。
にこやかに『はいはい』と言ってきました。
あ、クラーク議長が連れ回してくれましたよ。
順番も考えてくれたようで、良い感じで暴発しませんでした。」
「うむ、手も足も口も出なくて何よりじゃ。
まぁ、クラーク伯爵はまとめ役じゃからの、その辺は考えておるじゃろう。」
「はい。
陛下や外交局との話の概要は夕食後で良いのですよね?」
武雄がエルヴィス爺さんに聞く。
「うむ、こちらの慣例の戦争関連も夕食後にしようと思っておる。
今は夕食まで楽しい事を聞けたらそれで良いの。
アリス、聞きたい事とかあるかの?」
エルヴィス爺さんがアリスに聞く。
「そうですね・・・あ、タケオ様、スミスとジーナちゃんは元気でしたか?
9月にある御前仕合とは伺っていますけど、日常的な感じではどうでしたか?」
アリスが聞いてくる。
「元気でしたよ。
毎日、王立学院と時たまの王都守備隊との訓練をして過ごしているようです。
あ、あとジーナは休暇を使ってもあまり休んでいないと周りから評価されていたので、もっとしっかりと休むように言っておきましたけど。」
「ジーナちゃん、休まないのですか?」
アリスが聞いてくる。
「本人は休んでいると言っていますけど・・・周りはそう見ていましたよ。
なので、スミス坊ちゃんやエイミー殿下に注意喚起をお願いしておきました。」
「あ、なら、大丈夫そうですね。」
アリスが頷く。
「おー、そうだ。
タケオ、エイミー殿下の研修じゃがの。
良いのかの?」
「はい、陛下も許可されています。
書類は・・・まだでしたか?」
「うむ、一応、タケオが向こうを出立してからもやり取りはしておるのじゃがの・・・
これはどういう事なのかの?」
エルヴィス爺さんが考えながら聞いてくる。
「・・・研修?」
「建前はの。」
「タケオ様、エイミー殿下はスミスを見初めたのでしょうか?」
「見初め・・・あれは見初めたのでしょうか?
まぁアリスも知っての通り、周りはスミス坊ちゃんとエイミー殿下がくっ付けば良いなぁと思ってはいます。」
「はい、エイミー殿下がエルヴィス家に入る事は少なくとも王家は問題ないと言ってくれています。」
アリスが頷く。
「そこはわしも聞いておるがの。
これは・・・どうなのじゃ?
エイミー殿下の今後の事なのかの?」
エルヴィス爺さんが聞いてくる。
「・・・その話は誰もしてこなかったですね。」
武雄が考えながら言う。
「ふむ・・・タケオ、王都でのスミスとエイミー殿下はどうであったかの?」
「どう?・・・仲は良さそうでしたよ?
毎晩、スミス坊ちゃん、エイミー殿下、ジーナとエイミー殿下のお付きのドネリーさんはスミス坊ちゃんの部屋でお茶をしているそうですから。
あ、これはレイラさん達と雑談している時に言われています。」
「ふむ・・・ん?・・・ということは、どういう事なのかの?」
「仲が良いのでしょう?」
「うん・・・そうかぁ・・・えー?・・・どうすれば良いのじゃ?」
「わかりません。
少なからず好意はお互いあるのでしょうけど・・・どうなっているかは特にジーナからも陛下からもレイラさんからもありませんでした。
もちろん人事局や総監局からも。」
「・・・ん~・・・」
エルヴィス爺さんが考え始める。
「全くの進展がない・・・という訳でもないのですよね?」
「まぁ、毎晩、お茶を飲んでいますしねぇ・・・エイミー殿下もスミス坊ちゃんの事を気にかけているし、スミス坊ちゃんも意識はしている感じはあるのですけど・・・進展具合となると・・・」
武雄も考え始める。
「エイミー殿下が来られた際に聞いた方が良いのでしょうか?・・・」
アリスも考え始める。
3人共エイミーとスミスの進展具合を考えるのだった。
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研究所の1階 試験小隊詰め所。
「以上、所長の護衛任務終了しました。」
「はい、ご苦労さん。」
アーキンとブルックにアンダーセンが言う。
「はぁ・・・今回、やる事なかったですよ。」
「そうだな、向こうで買い物したりとか娼館の予約をしたりとかでした。」
アーキンとブルックが挨拶を済ませて、ホッとして軽口を言ってくる。
「・・・娼館?」
アンダーセンが聞いてくる。
「ええ、所長が寄宿舎の1年男子全員を連れて行ったので、その予約です。
ほら、魔法師専門学院で行くあそこですよ。」
ブルックが言う。
「あぁ、あそこか・・・なんで?」
「いや、寄宿舎の男の子達を連れて行くという事で・・・経験させたかったのでは?」
「ふむ・・・ま、その辺は後で聞けば良いか。
2人共、他の人員はもう酒場に行っている。
行くぞ。」
アンダーセンが立ち上がるのだった。
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