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第2309話 257日目 武雄が居ないうちに新商品開発。(エルヴィス伯爵領は団結しているらしい。)

エルヴィス伯爵邸の食堂。

「どうかな?」

コノハがエルヴィス爺さんとアリスを見ながら言う。

「うむ・・・これは美味しいの。」

「はい、コノハ、これは良いですね。」

エルヴィス爺さんとアリスが頷く。

「ほっ、良かった。

 一応、料理人達とメイドさん達、子供達も美味しいと言ってくれたんだけどさ。

 カレーコロッケは良さそうね。」

コノハがうんうん頷きながら言う。

「昨日のカレーを混ぜたという事じゃったの。」

「ええ、微妙な量が残ったからね。

 ジャガイモと混ぜるから少し辛めにしてからジャガイモや肉を混ぜる時に一緒に入れて貰ったのよ。

 ・・・ビエラ、大人しいわね。」

「・・・あ。」

ビエラは一言言うと黙々と食べている。

「あ、話しかけるなと。

 まぁ、ビエラも美味しいと言ってくれるのなら大丈夫ね。

 これ、カレーを使っているから門外不出レシピになるわね。」

コノハが言う。

「うむ・・・いつまでかはわからぬが当面はそうするしかないじゃろう。

 タケオが王都西の宿にレシピを送るかもしれぬからの。

 コノハ殿、レシピを用意しておいてくれるかの。」

「うん、料理長に言っておくわね。

 それに向こうからも何か来るかもしれないからね。

 情報の交換は必須だよね。

 じゃ、私も食べようっと。」

コノハがカレーコロッケを食べ始める。

「それにしてもコロッケも奥が深い料理じゃの。」

「そうですね。

 ジャガイモだけでなく、クリームコロッケにカレーと来ましたね。

 コノハ、他にはあるの?」

エルヴィス爺さんとアリスが聞いてくる。

「んー・・・今考えているのは秋口にカボチャかな?

 あれは糖度があるから甘いコロッケになるわよ。

 あとは野菜系かな?

 ニンジンとかキュウリを多めに入れてみるのも良いかもね。

 あとはトウモロコシかなぁ?」

「結構ありますね。

 タケオ様が前に言っていた、ゆで卵を入れるというのもありますし。」

「あ、そう言えば言っていたね。

 タケオが帰って来てから考えようかな。

 ビエラ、何食べる?」

「ぜんびゅ!」

ビエラが即答する。

「いや~、流石に全部一緒には無理よ。

 まぁ、タケオと考えながら作るか。」

コノハが考えながら言う。

「こう、美味しい物が続くというのは幸せじゃの。」

「本当ですね。」

エルヴィス爺さんとアリスがにこやかに言うのだった。


------------------------

エルヴィス邸がある街の酒場。

「アリス様のご懐妊を祝い!もう一度!乾杯ー!!!」

「「「「乾杯!!!」」」」

何十回目かもわからない乾杯が繰り広げられていた。

「いや~・・今年は良い事尽くめだな!」

「ああ!レシピが公表されて美味しい物が増えた!養鶏場関連や輸送関係の仕事も増えた!それにウスターソースが販売!アリス様の懐妊!

 エルヴィス家は今凄いな!」

「こんな良い事はないな!」

「あのアリス様がだぞ!」

「これは若い奴らもあやかって挙式が増えるだろう!」

「あはは!良い事尽くめだ!飲め飲め!」

酔っ払い達が飲んで話して、また飲んでをしている。


こちらはいつものメンバーが居る一角。

「はぁ・・・アリス様の懐妊が公表されたか。

 黙ってるの疲れた・・・」

モニカがワインを飲む。

「それと同時に戦争も公表されたんだがな。」

「今回はゴドウィン伯爵領側ですね、ほほほ。」

ベッドフォードとローが言う。

「色々と値上がりするでしょうね。」

「少し前に知っておいて良かった。」

ラルフとキャロルが言う。

「・・・眠い。」

「おっと・・・ローチさん、寝ちゃダメですよ。

 今のままだとお酒に顔突っ込みますよ?」

鈴音がローチの肩を軽く叩きながら言う。

「戦争ですか・・・ラルフさんの所とローチさんの所が忙しくなるんですかね?」

テイラーが皆に聞く。

「ふむ・・・私の方はそこまではですね。

 例のポンチョをどうするかをエルヴィス家と打ち合わせしています。

 それとトレンチコートはある分を納入するという事になるでしょうが・・・まぁ寝ずにするような話にはなっていませんが、戦時に突入したので出来る限りエルヴィス家のトレンチコートが優先されるでしょうかね。

 私よりもローチさん達の方が大変ですよ。

 エルヴィス家から依頼されている新造の幌馬車の納期があるのですけど、それを早く終わらせようとしていますしね。」

ラルフが言う。

「納期が早まるのですか?」

テイラーが聞いてくる。

「いいえ、エルヴィス家からは過去に遡っても、今の契約上の納期を短くするようにとは通達がされた事はありませんよ。

 皆が自主的に納期を縮めるのです。」

「大丈夫なのですか?」

「無理はしますよ?

 でも、1つでも早くエルヴィス家に納入しなければと領民皆が動くんです。

 まぁ、エルヴィス伯爵領は毎回そんな感じですよ。

 ローチさんとかは今現在、新規でも作っているでしょう?

 早く作ればその分兵士や食料が運べると思うとすぐに作らないとと思うのですよ。

 それに戦争となればゴドウィン伯爵領までの輸送物資の量が増えますからね。

 商隊からも臨時の保守の依頼が多くなるんです。

 それも対応しないとと思うと色々と早く終わらせないといけないんですよ。」

ラルフが言う。

「そうなんですね。」

「あ、そうだ。

 うちの職人達も明後日からローチさんの所に応援に行くんだ。

 なので、皆、家具の特注とか受け付けないからね。」

モニカが言う。

「うん?今までしていましたかね?ほほほ。」

ローがモニカに聞く。

「今までは無かったけど、こうやって知り合ったからね。

 手が足らないなら応援に行かせるよ。

 まぁお金は貰うけどね。」

「そこは当然でしょう、ほほほ。」

武雄の協力工房は上手く動いているのだった。


------------------------

王城の武雄達の部屋。

「主~、私達は寝てますね。」

「はい、寝ててください。

 遅くなるかもしれませんが、気にしなくて良いですからね。」

「はーい。」

「きゅー。」

武雄が部屋を出て行くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] あぁ~~~・・・・・なるほどぉ~~~~~・・・・・ >「納期が早まるのですか?」 >テイラーが聞いてくる。 >「いいえ、エルヴィス家からは過去に遡っても、今の契約上の納期を短くするように…
[一言] 【251日目】 第2226話 エルヴィス領内の小麦の試験生産について。2(さっさと注文しちゃおう。) >「アリス、私、行ってくる。」 > ビエラがアリスに言う。 > 「うん?ビエラちゃん、…
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