第2299話 256日目 明日は何をしようかな。(パットも頑張っているのだろう。)
武雄達は武雄の部屋で夕食を取っていた。
「ブルックさんとアーキンさんは何をしていたのですか?」
「私達は王都守備隊の訓練に参加していました。」
「久々に古巣での訓練で身が引き締まりました。
私もブルックも問題ないです。」
ブルックとアーキンが言う。
「日々の鍛錬は重要というのは肉体的にも知識的にもなんですよね。
若い時はわかりませんでしたが、社会人になると毎日の積み重ねの大切さはわかる物でした。
私は人事局と専売局に行って、宝物庫にいました。
ミア達はお昼寝でしたけど・・・これから寝られますか?」
「主、大丈夫です。
私もクゥも寝られますよ。」
「きゅ~。」
ミアとクゥが返事をする。
「なら大丈夫ですね。
明日は何しますかね。
王都最終日なのですけど・・・やる事ないんですよね。」
武雄がつまらなそうに言う。
「所長、贅沢な悩みですね。」
ブルックが言ってくる。
「実際に私は陛下に報告しに来ただけですしね。
それも終わって、お土産で地図を持って帰ろうと思ったら明日一杯はかかるという事ですからね。
出来上がりを待っている状態です。
明日は何しますかね・・・」
「所長、本当にやる事ないのですか?」
アーキンが聞いてくる。
「正確に言えば、やる事は探せばありますよ。
でもやる気がないのでそれには手を付けない事にしているだけです。
なので、暇なのですよね。」
「・・・ちなみに所長、やる事を無理やり探すとどういった事が?」
ブルックが聞いてくる。
「うん?・・・そうですね・・・ラルフさんの所と提携している仕立て屋。
たぶん、私が王都に初めて来た時に行った王家が使う仕立て屋さんに行って、現在のダウンベストやダウンジャケットの注文状態を聞き出しても良いし、アスカムさんの所に行って対ウィリプ連合国の方の悪巧みをしても良いし、王城の厨房に行って料理人と料理談議しても良いし、第3皇子一家の所に行ってレイラさんと童話の話をしても良いし。
・・・第3皇子一家には帰宅する旨の挨拶はするか。」
武雄が思いついたように言う。
「今一度、陛下にも必要だと思います。」
アーキンが言う。
「それは地図が出来たら貰いに行く際に挨拶しますよ。
・・・そう言えば、スミス坊ちゃんが昨日、慣例の戦争の事を知ったの何気なく誤魔化しておいた方が良いと言ったら実践したようなのですけどね。
エイミー殿下が直ぐに気が付いて朝一でこっちに来ましたよ。
『何を言ったんですかー』って。」
「ははは、エイミー殿下は同年代と比べればかなり優秀な方ですし。」
「まぁ、本来ならパット殿下ぐらいが普通ですが、エイミー殿下は王立学院に入る前から政務を熟されていると聞いています。
経験上、わざとらしさが見え過ぎたのかもしれませんね。」
ブルックとアーキンが言う。
「見抜かれないように・・・とは行かないまでもある程度慣れてくれれば良いんですけど、これは経験でしかわからない事でしょうからね。
エイミー殿下が強すぎて、スミス坊ちゃんは将来ゴドウィン伯爵のように尻に敷かれそうですね。」
武雄が呆れながら言う。
「・・・エイミー殿下は軽いですから尻に敷かれても重たくはないでしょう。」
「言いたい事は言って、サッと話を変えて普通に話していそうです。」
「・・・はぁ、エイミー殿下とスミス坊ちゃんには、引き続き頑張って貰いましょう。」
「「そうですね。」」
武雄の言葉に2人が頷くのだった、
「そうだ、所長、今日、小耳に挟んだのですけど。」
ブルックが言ってくる。
「今日は王都守備隊に行ったと言っていましたよね。」
「小耳に挟んだんです。
パット殿下がどうも毎日昼に通う店があるそうです。」
「へぇ~・・・好きな人でも出来たんでしょうかね?」
「ですよね。
毎日通うというのも信憑性があると思います。
パット殿下は早々に挙式ですかね?」
「どうでしょう・・・事はクリフ殿下が決めないといけないでしょうから陛下の一存では決められないでしょうね。
それにクリフ殿下が認めたとしてもまずは文官方や貴族会議の方々にも相談と了承が必要でしょうしね。
正室とするのか側室とするのかでも揉めそうですね。」
武雄が言う。
「パット殿下を好きになる女性は色々と大変なんですね。」
ブルックが頷きながら言う。
「明日、何をするかは明日決めますか。
今日はとりあえずこのまま湯浴みをして寝た方が良いかもしれませんね。
と、そうだ、私は湯浴み後に王城内の散歩に行って来ます。
帰りは遅くなるでしょうから寝てて良いですし、王城内なので護衛も必要ないですよ。」
武雄が言う。
「はーい。」
「きゅー。」
「王城内のバーに行かれるんですか?
飲み過ぎないようにしてくださいね。」
ミアとクゥが返事をして、ブルックが言ってくるのだった。
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