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第2282話 王城に宣戦布告文到着。(魔王国の今後の予定について復習しましょう。)

アズパール王の執務室。

武雄とアズパール王が雑談をしていると扉がノックされ、アズパール王が許可を出すと兵士が入ってくる。

「失礼します。

 ゴドウィン家より緊急の伝令が参っております。」

「そうか。

 ここで会おう。

 それとその者との謁見が終わったらその者に個室を用意してスープか何かを出して安心させるように用意をしてくれ、それと1泊出来るように準備しておいてくれ。

 こちらからの返答を持って行って貰わないといけないだろうからな。」

「承知しました。

 お連れします。」

兵士が退出する。

「・・・陛下、席を外しますか?」

「手間が省けるからここに居ろ。

 どうせ直ぐに呼んで、同じ内容をタケオに話さないといけないんだからな。」

「そうですか・・・まぁ、立っていた方が良いですかね。」

武雄はそう言い、立ち上がって窓際に立つ。

座っていたアーキン達も立ち上がり、伝令が来るのを待つのだった。

・・

執務室の扉がノックされ、アズパール王が許可を出すと先ほどと意匠が違う服装の兵士が2名入ってくる。

「失礼いたします。」

アズパール王が座っている執務机の前に進む。

「うむ、ご苦労。

 さっそくで悪いが用件を聞こうか。」

「はっ!ゴドウィン伯爵よりの書類一式を陛下に直接提出するよう厳命されました。

 こちらが預かった物になります!」

兵士が革袋から書類を取り出し、アズパール王の前に置く。

「うむ、出し忘れはないな?」

「・・・はい、ありません!」

兵士が2人で革袋の中を確認して、報告する。

「そうか。

 こういった時は報告書の最初にリストが入っているはず・・・これだな。

 えーっと・・・これとこれと・・・うん、数は合っているな。

 では、頂こう。

 明日の朝にはこちらからの書類を持って出立して貰うだろう、部屋を出て今通してきた兵士に言えば、部屋に案内されるはずだ。

 今日はこのまま休んでおくように。」

「はっ!承知しました!

 失礼いたしました。」

伝令が退出していく。

「さて・・・タケオ、来たぞ。」

アズパール王が書類を上げて武雄に言う。

「中を確認してから言ってください。」

「・・・ま、それもそうか。

 これから行くか。」

アズパール王が蝋封されている綺麗な封筒を取り、封を開け中の手紙を見る。

「・・・うん、魔王国からのいつもの宣戦布告文だな。」

アズパール王が頷く。

「いつも?・・・毎回文面は変わらないのですか?」

「あぁ、今の魔王国王になってから文言は変わっていない。

 だが、今回は2枚目があ・・・」

アズパール王が2枚目の文章を読んで一瞬固まり。

「・・・」

無言で武雄にジト目を向ける。

「・・・そこはかとなく嫌な気がします。」

「はぁ・・・まったく・・・話は後にしよう。

 たぶん、もうすぐオルコットが来る。

 そっちの指示を出したら2人で打ち合わせだ。」

「・・・」

武雄は「ダニエラさん、何書いたんだ?」と戸惑っていたりする。

と扉がノックされ、アズパール王が許可を出すとオルコットが入ってくる。

「失礼します。

 ゴドウィン伯爵より緊急の案件が来たと伺いました。」

「ああ、戦争だ。」

アズパール王が手紙を挙げて言う。

「わかりました。

 大会議室を予約しま・・・キタミザト殿が居ましたね、今回は大広間にしますか?」

オルコットが武雄を見てからアズパール王に聞いてくる。

「大広間か・・・そうだな、大広間で良いだろう。

 魔王国からの宣戦布告に対しての我の説明と抗戦の意志を表明するだけだしな。

 時間もそんなにはかからないだろうからな。

 そして最後にタケオに研究所としての参戦命令を出して終わりだ。

 タケオも一言考えておいてくれ。」

「わかりました。」

武雄が頷く。

「畏まりました・・・陛下には魔王国やゴドウィン伯爵宛の返答等をしたためる時間が必要でしょうから・・・

 夕食後にしましょうか。

 午後8時に全貴族会議、全局長、第1騎士団長、第2騎士団長、王都守備隊総長の出席を命令いたします。

 陛下、よろしいでしょうか。」

「構わん。」

「では、午後8時に大広間にて会議を実施します。

 失礼します。」

オルコットが退出していく。


「・・・さて・・・」

アズパール王が机の中から封筒を数個取り出す。

「陛下?」

武雄がアズパール王に言う。

「うん?

 あぁ、タケオ達も楽にしてくれて構わないぞ。

 もう夕食まで誰も来ないからな。

 タケオはこっち、皆は座って楽にしていれば良いからな。」

アズパール王がアーキン達に座っていなさいと言うとブルック達が大人しく席に座る。

「・・・はぁ・・・もう部屋に帰って良いですか?」

「ダメに決まっているだろう。

 ほら、話を詰めるぞ。

 と、その前にタケオ、もしかして部下に魔王国のデムーロ国への侵攻作戦を言っていないのか?」

アズパール王が武雄に言う。

「言いませんよ。

 さっきは陛下が何か口走っていましたけど、私は気にしない事にしました。

 何か?」

「いや、後ろのタケオの部下が驚いていたからな。」

「それはそうでしょう、言っていないですからね。

 ダニエラさんに時が来るまで言うなと言われているんですから。」

「・・・もう1人は驚いてなかったんだが・・・」

「あの場の書記ですよ。」

「・・・そうだったのか。」

「はい、この場だけの情報解禁しますか?」

「そうだな、言ってしまったからな。

 それに復習もしておこう、タケオ、魔王国の今後の行動の概要を説明してくれるか?」

「はい、畏まりました。」

武雄がアズパール王に魔王国の現状を再度説明するのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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[一言] ダメなんです。 やばいんです。 この作品は、  興味・好奇心から、  下手に、過去の更新を読み返し始めると、  仕事が手につかなくなるんです。 中毒なんです。
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