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第2279話 準備に入りました。(皆まずは打ち合わせをしないとね。)

エルヴィス伯爵邸の武雄の書斎。

アリスとマイヤーとヴィクターが打ち合わせをしていた。


「内容的にはいつもの慣例の戦争ですね。」

マイヤーがゴドウィン伯爵からの手紙を見て言う。

「ええ、毎回同じ文言で助かります。

 タケオ様は居ませんが、キタミザト家としては参戦する事にします。

 というより元々その予定でしたね。」

「「はい。」」

マイヤーとヴィクターが頷く。

「ヴィクター、費用的にはどうですか?」

「王都との取り決めで事後精算がありますので、多少は王都から費用は出ると考えていますが、今の所は持ち出しです。

 現状の予算的にはギリギリですが、準備費用は大丈夫かと思います。」

「うん、わかりました。

 もし足らなくなったら・・・まぁエルヴィス家に借りるしかないですかね。

 それはタケオ様が帰ってから相談としましょう。」

「はい。」

ヴィクターが頷く。

「マイヤー殿、試験小隊の練度はどうですか?」

「はい、ベテラン勢は問題ありません。

 新人4名が初の戦争ですので、やや不安はありますが、それも含めて早期慣熟訓練をしています。

 出立する個人の荷物は平時からまとめるようにしてありますので、すぐの対応が出来ると思います。

 また、先日、所長考案の特殊コンテナ搭載馬車が1台納入され、組み立ての慣熟訓練に入っています。

 所長の個室になる方はまだ整備中との事ですので、出来次第、こちらも慣熟訓練に入ります。

 キッチンカーの方はエルヴィス家の料理長達の確認の最中と伺っています。

 武具の注文も完了していますので、出立までに納品はされる見込みです。

 試験小隊の食糧等については所長達に頼んでいるので大丈夫です。

 総じて試験小隊の準備は出来ております。」

マイヤーが言う。

「うん、問題はなさそうですね。

 初期としては武具や食材等の準備で問題ないよね。

 今の時点で他にやらないといけない事はないと思うけど・・・」

アリスが考えながら呟く。

「アリス殿、大丈夫です。

 あと1週間もすれば所長が帰ってきますから、その際に打ち合わせをすれば良いと思います。

 エルヴィス家の方は大丈夫ですかね?」

「まぁ多少の備蓄の整理をするくらいですね。

 今回はゴドウィン伯爵領側での戦争ですので物価の上昇はそこまでないと思っています。

 これがエルヴィス伯爵領(うち)の方だとあるんですよ。

 どうしても兵士達が多くなると物を買って行くのでね、仕方ないんですけど。」

アリスがマイヤーに言う。

「王都側からの小麦の買い付けが間に合って良かったですね。」

ヴィクターが言う。

「ええ、慣例の戦争がわかっていなかったら価格が少し違ったかもしれませんね。

 よし・・・とりあえず、現状では準備に問題ないという事ですね。

 あとはタケオ様が帰ってからという事で。」

「「はい。」」

アリスの言葉にマイヤーとヴィクターが頷くのだった。


------------------------

エルヴィス伯爵領の総監局の会議室。

「ふむ・・・穀物の移動は問題ないようじゃの。」

「はい、事前にわかっていたので、問題なく移動を実施しています。

 予定の8月15日には南町にて所定の全数が揃います。

 また、予備の武具等につきましても同様です。」

「うむ、南町以外の領内の備蓄量も問題ないの。」

「そこも抜かりなく。」

「うむ、なら、大丈夫じゃの。

 軍務局はどうじゃ?

 騎士団。」

「はい、人員、武具等に問題なく。

 いつでも出陣出来ます。」

騎士団長が言う。

「うむ、兵士長。」

「はい、事前の通達により、盾を使った防御を徹底的に訓練しています。

 全小隊にて攻撃よりも防御優先の訓練を実施しており、熟練度は問題ないです。

 新人小隊については技術的には及第点ぐらいには来ておりますのでこちらも問題ないです。」

「うむ、今回も挑発に乗って戦闘をするような事がないようにの。

 前回の戦争での病気等への対応方法はどうじゃ?」

「はい、全兵士1000名、荷駄の御者、料理人等を含め1224名の予定で考えております。

 前回の慣例の戦争では戦闘以外では135名の死傷者がありました。

 原因の調査をした結果、木や枝、草等から受けた小さな傷が元であると思われます。

 なので、小さな傷でもケアをかければ対応出来る物と考えておりますので、各小隊にはその日の体調の確認を朝晩させ、何かあれば魔法師小隊が対応するという事を実施します。

 その為、魔法師小隊は全体の中央に配置し、いつでもケアを受けられるような体制に移行しようと考えております。」

「うむ、まずはしてみないとの。

 前回の時よりも死傷者を少なくしなくてはの。」

「はい、あとは現地にて順次対応をしていきます。」

「うむ、頼むの。

 武具や・・・トレンチコートの方はどうじゃ?」

「はい、まずはトレンチコートですが、新人小隊の方への配備は既に終わっており、現在は各村警備・巡回を行う外地勤務小隊を中心に配備を進めております。

 具体的には第20小隊から第28小隊までの配備が完了しています。」

「ふむ・・・180名分か・・・ラルフの所には無理をさせているな・・・これからも頑張って貰わないといけないの。」

「当初よりも早い納入が実現されております。

 催促はしておりませんが、生産量の増加は喜ばしい限りです。」

「そうじゃの。

 他にあるかの?」

「軍務局としては準備段階で問題はありません。

 また、戦地での配置については第二研究所の総監殿と打ち合わせをしており、そちらも問題はありません。」

兵士長が言う。

「うむ、他の局からあるかの?」

「はい、経済局からです。

 慣例の戦争に伴う、領内の懸念事項等の確認をお願いします。まずは・・・」

エルヴィス爺さん達は会議を進めるのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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[一言] ひとり、頭の中で、渦巻く妄想。 お~い、ビエラァ~ 、どこに行ったんだぁ~。   あまり遅くなると、ミア に、又 ぶん殴られるぞぅ~。 ヴァレーリ 魔王国陛下と、   お茶の飲みながら…
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