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第2239話 スミスとジーナと武雄で打ち合わせ。7(第2と第3皇子一家が相談中。)

「ん~・・・伝えたい事は伝えたかな?」

武雄が考えながら言う。

「えっとー・・・ご主人様、色々されているのはわかりました。

 エルヴィス伯爵様方は領内の生産で四苦八苦し、キタミザト家では食材の試作を始め、研究所としては駆動部の試験が始まり、協力工房の皆様はいつも通り忙しいという事ですね。」

ジーナが言う。

「そうですね。

 ・・・あ、そうだ、王都近くに居るビエラの子のレッドドラゴンのリツですけど。

 エルヴィス伯爵領というか、試験小隊の横に居を構える事で合意しましたからね。

 各所からお金を頂いたので実施検討段階に入っています。」

「「・・・」」

スミスとジーナが呆れた目を武雄に向ける。

「・・・ビエラとミアがそれなりのご一家にというのには驚きましたが・・・そこは良いです。

 今まで通りというのですから、それには従います。

 エルヴィス家にビエラ一家が引っ越してくるという認識なんでしょうか。」

スミスが聞いてくる。

「ええ、夕霧達と棲みかを共有して貰うように依頼していて、リツと夕霧から問題ないと言われているので、それで話が進んでいます。」

「お爺さまとタケオ様で話が出来ているのなら僕は何も言いません。」

スミスが言う。

「わかりました。

 こちらで何か決まったらお知らせをお送りしますね。

 さて、終わりでしょうかね。」

「ご主人様、明日の予定なのですが。」

「あぁ・・・明日は王立学院に行くのを止めになりました。」

武雄がしれっと言う。

「え?」

「来ないのですか?」

2人が聞いてくる。

「ええ、さっき人事局に行ったら・・・明日の会議が組まれましてね。

 明日は朝から人事局で会議になります。

 その席上、クラーク議長とボールド殿も出席されるので、行く必要が無くなったのです。

 あ、でもダッフルコートの話はしたいので、これから寄宿舎に行って2人のコートを借りようと思いますけどね。」

「「はぁ。」」

2人が生返事を返す。

「まぁ・・・王立学院に入る生徒で、各地方貴族から1名の推薦枠を設けるという方法が取られるのですけどね。

 その打ち合わせをね。」

「ご主人様、それは上手く行くのですか?」

ジーナが聞いてくる。

「王都はしたいのですけど・・・その打ち合わせを明日します。

 まぁ、まだ実施にまで至っていませんけど、具体案は出来ているそうです。」

「タケオ様、それは僕達に関係があるのですよね?」

「そうですね。

 生徒を増やすという事はスミス坊ちゃん達が多くの後輩の面倒を見るという事です。

 今まで以上に周囲から見られるでしょうね。

 貴族として云々よりも後輩に落胆されないようにしていれば良いのではないでしょうか。」

「・・・それ決まったら教えてください。

 たぶん・・・覚悟をしないといけないような気がします。」

スミスが目線を下げながら言う。

「スミス坊ちゃんは平気だと思いますけど?」

「いえ・・・寄宿舎の人達が・・・覚悟が必要なような気がします。」

「??・・・まぁ、具体案がわかったら教えます。」

武雄がスミスに言うのだった。


------------------------

第3皇子一家の執務室。

「「「へぇ~。」」」

アルマとレイラ、エリカがエイミーが持ってきたナプキンを手に取りながら感心していた。

「これがタケオさんの所の技術力です。

 王都ですらこの柔らかさは出せていないと思います。」

エイミーが3人に言う。

「うん、この柔らかい生地・・・布としての引っ張りの強さは無いけど、柔らかく感じるね。」

レイラが摘まんだり、触ったりしながら言う。

「これは確かに肌に着けるのに良いかもしれませんね。

 エルヴィス伯爵邸がある街のラルフさんの仕立て屋との事ですよね。

 あそこはタケオさんが行くとすぐに作りますからね。」

エリカがエイミーに言う。

「はい、驚嘆すべき柔らかい布です。

 これと同じ物を見た事ありません。」

エイミーが言う。

「たぶん・・・タケオさんがジーナの為に作ったんじゃないの?

 そんな事言っていたし。」

アルマが言う。

「はい、私もそう思います。

 そしてすぐに試供品が送られたという所もタケオさんが関与しているという事を示しているのです。」

エイミーが言う。

「うん、それでエイミー、エイミーはこの布を見て何をしたいのかな?」

ウィリアムが聞いてくる。

「はい、驚嘆すべき布をこれほど早く生理用品という形で製品化してきました。

 ですが、この布は何か他にも使える気がします。

 これほどの柔らかい物はありません。

 ですので、第3皇子一家領と第2皇子一家領で何か作りませんか?」

「「「「・・・」」」」

ウィリアム達が腕を組んで考える。

「・・・私も何が出来るかはわかりませんが。

 これをエルヴィス家伯爵領だけというのは勿体ないと思うのです。

 かと言って、タケオさんが何か作るのを待つのも・・・

 あ、生理用品は付け心地は良い感じですよ。

 今、王立学院の女子生徒達にお願いして定期購入をするかの検討をしています。

 3年は私ともう1人とドネリーしかいないので、購入するのを決めました。

 1年はジーナが宿舎の意見をまとめるのに誰かに頼むようです。」

エイミーが言う。

「・・・ふむ・・・この布の事は一度、考えてみましょう。」

エリカが頷くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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