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第2238話 スミスとジーナと武雄で打ち合わせ。6(キタミザト家もやる事一杯です。)

「政策的な事は後は・・・人工湖と街道整備ですね。

 今の所、街道整備を第一に考えています。

 人工湖も少し遅れているとは聞いていますけど・・・慣例の戦争があるので、こちらはだいぶ遅れるかもしれませんね。」

「ん~・・・遅れますか。」

スミスが言う。

「元々、ウィリアム殿下の方への街道整備と人工湖だけのつもりが王都からの街道整備が増えて、さらには慣例の戦争でしょう?

 街道整備や人工湖の掘削と補強で魔法師部隊を多用する計画なのに、他領に派遣ですからね。

 その分、遅れてしまうのは致し方ないでしょう。

 まずはウィリアム殿下領との街道の整備を一番に終わらせ、王都との街道の整備を次に終わらせれば、あとは自由に人工湖の整備が出来る・・・というのが私が思っている事です。

 実際の優先順位はエルヴィスさん達が決めるでしょうが・・・まぁ、まずは王家と王都向けを終わらせるのが角が立たない方法でしょう。

 補助金も出ると伺っていますしね。」

武雄が言う。

「ご主人様はそれで良いのですか?」

ジーナが聞いてくる。

「良いも悪いも人工湖は私達がやりたい事で、街道整備は王都からの依頼・・・国家としてやらなければならない事と捉えられますからね。

 重要度が違います。

 王都からの要請をさっさと終わらせた方が、遅いだなんだとグチグチと言われないでしょう。

 個人的には船の開発をしているので、湖面に浮かせての試験が遠のくのは痛いですけど・・・まぁ、それはどうにかするしかないし、検討する時間が増えたと思えば悪い事でもないですしね。

 やれる事は色々あるでしょうから、それをやって貰えればいいのでしょう。」

武雄が言う。

「ご主人様がそう言うのなら良いのですけど・・・船はどんな感じなのですか?」

「ダンさんとクローイさんの所で模型が出来ているでしょうね。

 模型とはいってもそれなりの大きさのですけど。

 それを浮かべてみて確認でしょうね。

 あとは製造方法の確立をしないといけないので・・・その分割部分の補強の試験もしたいですね。

 帰ったらその辺の試験方法の思案になるでしょうか。

 鈴音がしている駆動部分の理論検証機をサテラ製作所で作っている最中です。

 まだまだ実用化には時間がかかるでしょうが、確実に知識が増えていますよ。」

「そうなのですね・・・上手く行くでしょうか。」

「上手く行くと思いたいのと失敗をしないですんなりと行ってしまう事への不安がありますね。

 失敗をして知識を増やすという方法もあります。何か問題が起きた時に失敗をしていた教訓から対応が出来る事もありますから。

 そこそこの失敗に留まれば良いですけど・・・こればっかりは鈴音頼りです。」

武雄が言う。


「タケオ様、他に何か作っているのですか?」

「ん~・・・鈴音が新しい靴を作っていました。

 SL液のゴム底の布靴ですが、スニーカーと言います。

 試作も終えているのでその内販売になると思います。

 あ、スミス坊ちゃんとジーナに送ってあげますから両足の足のサイズをください。

 たぶん今よりかは踵の負担が少なくて済むので履いてみてください。」

「わかりました。

 ご主人様、足を測れば良いのですか?」

「ええ、最低でも長さだけで良いですよ。

 靴の量産品なので幅とかを調整出来ませんからね。

 もし履いてみて足のどこかが当たるようなら履かないように。

 無理して履くような物ではありませんから。」

「わかりました。

 今日戻り次第、計測してご主人様に渡します。」

「ええ、お願いします。」

武雄が頷く。

「あとは・・・あ、マリ、醤油と味噌、日本酒の試験生産を始めますよ。」

武雄がマリに向かって言う。

「ほぉ、それは朗報だな。」

「まぁ、ウカとコノハがやる気でね。

 とりあえず、魔王国から米が入手出来たのと籾状態で買ったら、その中に麹が数個ありましてね。

 コノハとウカで米麹を何種類か作って、適合するか見るそうです。」

「それは楽しみだ。」

マリが頷く。

「それと魔王国からアプリコットの苗木を2つ手に入れましてね。

 ベルテ一家に栽培を依頼しています。

 実が出来るのは数年後で杏干しを作る予定です。」

「ほぉ、杏か・・・それも楽しみだな。」

「玄米のご飯に杏干しに豆腐のみそ汁と紅魚の塩焼きかな?

 あとはキュウリの塩漬けも付けましょうか。」

「うんうん、楽しみが増えるのは良い。」

マリが嬉しそうに頷く。

「マリがそんな顔をするんですね。」

スミスが感心したように言う。

「うむ、郷土の料理というのは良い物だ。

 タケオやコノハ、ウカが居て出来る大事な食材。

 主からすれば珍しい物でしょうが、受け入れてくれるとありがたいですね。」

「ん~・・・タケオ様達が食べたがっているのなら美味しいのでしょうけど。

 僕が美味しいと思うかは別なのですよね?」

「杏干しはなぁ・・・」

「・・・杏干しはねぇ。」

マリと武雄が首を傾げる。

「・・・不安な食材があるのはわかりました。

 でも、それが出来るのはまだだいぶ先なのですよね?」

スミスが言う。

「そうですね。

 あ、味噌と醤油は半年か1年程度です。

 お酒も1年程度でしょうかね。」

「その、みそとしょうゆは何でそこまで開きがあるのですか?」

スミスが聞いてくる。

「ん~・・・味がどうなるか・・・

 様子見をしている期間です。

 あ、そうだ、あと黒酢も作るので、料理の幅が広がりますよ。」

「「酢?」」

スミスとジーナが首を傾げる。

「ワインビネガーのような酸っぱい物です。

 穀物から作るので酸味が抑えられていて料理に使えますよ。」

「「???」」

2人が首を傾げる。

「タケオ、酢とな?」

マリが聞いてくる。

「マリ、焼き餃子食べたくないですか?」

武雄がにこやかに言うのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 干し杏より杏仁豆腐が喜ばれそうな予感。
[一言] 酢飯・・・おいなりさん!!
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