第2232話 まずはお昼を食べながら雑談です。(やっぱりスカート丈が問題になるようです。)
昼ぐらいの王城内の小会議室。
武雄達とスミス、ジーナがのほほんと昼食を取っていた。
出したのはエルヴィス家で作っていたチキンライスでパナやマリ、パラスも食べており、マリとパラスは共に満足そうに食べている。
ミアとクゥは早々に食べ終わり、昼寝に突入していたり、時雨は食器を綺麗にしていたりしている。
「エイミー殿下は来なかったのですね。」
「タケオ様、エイミー殿下は来ませんよ。
今日は僕達の打ち合わせなんですよね?」
「そうですよ。
ですが、前回、食べに来ましたからね。
今回も来るという想定は一応していました。」
武雄がスミスと話す。
「ご主人様、実際には王城まではご一緒だったんです。」
「そうなのですか?」
「はい、エイミー殿下は第3皇子一家の方に向かわれています。」
ジーナが言ってくる。
「・・・何かあったのですか?」
「いえ、何かあったとは聞いていませんが・・・スミス様はどうですか?」
「僕も何も聞いていません。
王家同士で何かあるのだと思っています。」
「ま、何かあれば私の場合、陛下から何か言われるでしょうね。」
「タケオ様はそうですよね。」
「ご主人様はそうですよね。」
武雄の言い分にスミスとジーナが頷く。
「・・・2人の方から何かありますか?」
「試合以外はないです。」
「私の方からはラルフ様からダッフルコートの試作品が届いたのと色の調査は今しているという報告です。
もう少し待ってください。」
「それは良いのですけど・・・ダッフルコート、もう着きましたか?」
「はい、ご主人様の発案ではないのですか?」
ジーナが聞いてくる。
「いえ、提案はしました。
しましたけど、送れるぐらいの試作品が出来たとは聞いていませんでしたね。
もしくは王立学院専用色でも作る為に現物を送ったのかもしれませんね。」
「今、エイミー殿下にもお願いして1年生と3年生でアンケートをしています。」
「結果が出たらラルフさんに教えてあげれば良いでしょうね。
そうか・・・ダッフルコート来たのか・・・」
武雄が食事を止めて腕を組んで考える。
「ご主人様?」
「ラルフさんとの口約束で紹介状を書いてあげようかと思っていましたけど、現物があるのかぁ。
ジーナ、それ王立学院に持っていけますか?」
「はい、大丈夫です。」
「ふーん・・・明日にでも王立学院に行ってクラーク議長とボールド殿に説明するかな。」
「明日ですか?
・・・まぁ、大丈夫です。」
ジーナが頷く。
「タケオ様、僕にも来ていましたけど、王立学院で統一した色で使わせたいんですか?」
スミスが聞いてくる。
「統一感というのは大事です。
騎士団や各領主の軍服や制服は統一されていますよね?
識別というのもありますが、皆が同じ服を着ていると仲間意識が強くなり団結力が高まります。
王立学院も制服はあるのでしょう?
男女ともにブレザーにズボンでしたか?
スミス坊ちゃん達は着ていませんけど。」
「まぁ・・・私服で良いと言われていますから。
入学式と卒業式ぐらいだと聞いています。」
「ふーん・・・今後の事を考えると授業中は基本制服で、とした方が良いよなぁ。」
武雄がボソッと言う。
「「今後?」」
「ん?・・・気にしなくて良いですよ。
・・・うん、やっぱり明日、王立学院に行きましょうかね。」
「制服になにかあるのですか?」
スミスが聞いてくる。
「制服には・・・私がと言うよりコノハが、ですけど。
スカートを着せたがっていましたよ。
膝上にするんだしないだとアリスと話していたようです。」
「「ひ・・・膝上!?」」
スミスとジーナが驚き顔をさせる。
「ん?」
武雄が不思議そうな顔を2人に向ける。
「ご主人様、膝丈って・・・ここですよ?」
ジーナがメイド服のスカートの自分の膝辺りに手を置いて言う。
「ねぇ?若いんだから足出した方が良いのにね。」
「「いやいやいやいや。」」
2人が武雄の言葉を否定してくる。
「タケオ様、いくら僕でもそれは短すぎるとわかりますよ?」
「そうです、ご主人様、そんな事すれば風紀が乱れますよ!?」
「・・・そぉ?」
武雄が首を傾げて言ってくる。
「「そういう物です!」」
「ふぅ・・・ブレザーにロングスカート?・・・ん~・・・あ、そうか。
それも含めて話してこようっと。」
武雄が何か閃いたように頷く。
「「何をする気ですか!?」」
「いえ、なに、王立学院の制服の公募をすれば良いだけだと思ってね。
そうすれば王都の仕立て屋達が制服の方に力を入れるでしょうから・・・ダッフルコートが採用されても文句は言わないだろうし・・・うん、ダッフルコートの売り込みが出来そうですね。
それも含めて明日は王立学院に行ってみようと思います。」
武雄が言う。
「ご・・・ご主人様、学院長代理の予定は聞かなくても平気でしょうか?」
ジーナが聞いてくる。
「ん?・・・特に・・・居なかったら居なかったで別に良いですし。」
「タケオ様、投げやりですね。」
「そうではないですよ?
・・・あ、やっぱり伝達しておきましょうかね。
なら、食事が終わったら私はちょっと人事局に行って来ます。
2人とも待っていてくださいね。」
「「わ・・・わかりました。」」
スミスとジーナが返事をするのだった。
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