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第2198話 生理用品の試供が始まりました。(ウィリアムに魔王国の事を報告しよう。)

エイミーの部屋。

「・・・これが新種の生理用品かぁ・・・」

「薄いですね。」

エイミーとドネリーがナプキンを手に取って確認している。

「はい、パラス、アル。

 お願いします。」

ジーナが言う。

「はーい。

 私宛にパナから生理用品の説明指導書が来ていたので、私が説明します。

 とりあえず、実演するよ~。」

人間大になったパラスが言ってくる。

「えーっと、こちらがラルフ様の仕立て屋からの説明書です。

 確認しながらしましょう。」

ジーナがエイミーとドネリーに説明書を渡す。

「・・・ふむ、本当にタオルと同じ使い方なんだね。

 パラス殿、実演をお願いします。」

「はいはい、任せて~。

 これジーナとエイミー、ドネリーに覚えて貰って他の購入者に実演して貰わないといけないんだからね。

 しっかりと覚えてね。」

パラスが言い放つ。

「え?・・・そこはアルで良いんじゃない?

 アル、出来るでしょう?」

エイミーがアルにやらせようとする。

「ええ、出来ますよ。

 一応、パナの説明指導書を確認させて貰ってですけど。」

「なら、アル、やって。」

「わかりました。」

アルが頷く。

「・・・ジーナ?」

「私もパラスにお願いします。」

「うん、わかった。

 じゃ、実演だね。

 まずはこの生理用品の説明だね。」

パラスがナプキンを持って説明を始めるのだった。


------------------------

第3皇子一家の執務室。


「失礼します。」

リュックを背負った武雄とクゥを抱えた時雨が入ってくる。

「「「タケオさん、いらっしゃい。」」」

「キタミザト殿、いらっしゃいませ。」

ウィリアムとアルマ、レイラ、エリカが出迎える。

「タケオさん、座ってくださいね。」

「はい、お世話になります。

 それと失礼します。」

「きゅ。」

武雄とクゥを抱えた時雨が座ると、パイディアーとペイトーがお茶を配膳し、チビ姿になってレイラとエリカの肩に座る。

「タケオさん、出張お疲れ様です。」

ウィリアムが言ってくる。

「ありがとうございます。

 まぁ、魔王国関連の陛下宛の報告に来ただけなのでそれ以外をする気が私にはないんですけどね。」

「ははは、タケオさんが来ると知って、専売局と財政局が動いていましたよ。」

「専売局のデナム局長が夕食前に報告書を持って来て、見てくれと言われましたよ。

 私を通す必要はないと思うのですけどね。」

「まあまあ、タケオさんに見て貰いたいのでしょう。」

「なので、時間が空いたら読んでおきます。

 あ、そうだ、パナ、アルマさんとレイラさんの体調管理をお願いします。」

「はい、わかりました。

 パイディアー、ペイトー、問診等々をしますから、見ていなさい。」

パナが人間大になってペイトー達に言う。

「「はい、わかりました。」」

2人が頷く。

「パナ殿、この間から今日までの献立になります!」

「こっちが日々の体調ややった事の日記です!」

アルマとレイラが冊子を出す。

「あ、私が書記します。」

エリカがパナの下に行く。

「はい、では、まずはアルマの問診からしていきます。

 その後、レイラをして、この冊子を見ながら検討をしましょう。」

パナが言う。

「「よろしくお願いします。」」

アルマとレイラが頭を下げる。


「タケオさん、魔王国の出張だったのですよね。

 どうでしたか?」

ウィリアムが聞いてくる。

「アズパール王国がまだ存在している不思議を確認してきましたね。」

「それほどですか。」

「ええ、詳細はまだ陛下にしか言えませんけどね・・・

 魔王国内にドラゴンの棲みかがあるんですよ。

 自分達も魔王国の一種族と思っているのでね・・・あれが本気を出したら何も出来ません。

 まぁその前に魔王国の戦力がアズパール王国の全戦力の2倍か3倍・・・下手したら5倍はありますからね。

 今、アズパール王国が残っているのは対魔王国の各領主の頑張りと王都が的確な判断をしている証拠でしょうね。

 下手に突っつくと戦争で負けるのではなく、国家崩壊になるでしょうね。」

武雄が呆れながら言う。

「はぁ・・・それは辛いですね。

 今の所、問題は発生していませんか?」

「ありませんね。

 感触的には侵攻をする気は魔王国の中央では持っていません。

 それはこっちもそうですけどね。

 ただ、対している領主がどう思っているのかはわかりません。

 ヴィクターの後釜は人間嫌いですからね。

 何かちょっかいをかけられても上手く躱していくしかないのでしょうね。」

「・・・難しい物ですね。」

「お互いに不用意な戦闘はせずに、慣例の戦争で展開する程度で留めておく必要があります。」

「それは・・・父上もそうですけど、クリフ兄上にもしっかりと認識して貰わないといけないですね。」

ウィリアムが言う。

「陛下はわかっていますよ。

 クリフ殿下はまだ良いとして、パット殿下が心配ではあります。」

「そこは僕達もわかりません。

 何とかするしかないのですが・・・ま、そこは王都で考えます。

 あ、そうだ、スミスとエイミーとパットの小麦の輸送は上手く行きましたよ。」

「・・・上手く行って良かったですよ。

 あ、来る途中で王都からの輸送部隊に会いましてね。

 怪我や事故もなく来ていました。

 あの調子なら問題ないでしょう。」

「そうですか。

 無事に終われそうで何よりですね。

 あとは各々で成長に繋がってくれれば良いのですけどね。」

「それこそ、本人達次第ですよ。」

武雄とウィリアムがレイラ達の診断が終わるまで雑談をしているのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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