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第2178話 真面目な精霊。(代案を出しますね。)

研究所の3階 所長室。

午前中に大広間に魔王国で買った品々を出し終えた武雄は研究室に来ていた。


「・・・で、私は知らぬ存ぜぬを貫けと?」

「はい、タケオには任意で一時的に健忘症になって貰います。

 そういう説明でお願いします。」

パナが先程の話を武雄に話していた。

「某政治家さんみたいな事を言わせるのですね。

 なんで薬を使わないのですか?」

「タケオはケアを使いますからね。

 タケオはそもそもお酒は好きなのに後遺症の頭痛とか体調不良を嫌っていますから、寝る前にケアをかけてますよね?」

「しますね。

 次の日に残したくないので少量でも飲めば必ずしています。」

「なら、薬を飲ます手立てがありませんからね。

 『睡眠薬と精力薬です』と渡しても飲まないでしょう?」

「睡眠薬ならまだしも、なんで王城で精力剤を飲まないといけないのかを問いただすでしょうね。

 ちなみにそれ・・・強力なんですか?」

「ええ、確かな効き目です。

 どこぞで出回っている媚薬なんか目ではありませんよ。」

「・・・6、7本作っておいてください。

 同期達との交渉に使えるでしょう。」

「注文を受け付けました。

 なら、今度、材料を買いに行きたいので店回りをお願いします。」

「了解です。

 で、話を戻しますが、なんでそんな面倒な事をすると?」

「エリカの計画案です。

 襲う気満々です。」

「それは今報告で聞きましたけどね?

 そうではなく、なんで寝込みを襲うとなっているのですか?」

「エリカの発想ですね。

 それにタケオに話したのはエリカが処女だからです、初めてで寝ている相手は辛いでしょうからね。

 タケオに動いて貰わないとエリカの願いが成就出来ません。

 それで・・・タケオは腹案が?」

「まぁ、寝ている間に終わるのは不本意なのでそれで良いですけど。

 それと腹案も何も・・・そもそも歓楽街がある(・・・・・・)のに、なんでそっちを使わないのですか?

 王城で事に及べば私達だけでなく、メイドさん達にはバレます。

 バレれば色々と面倒です。

 こういう時は外部にお願いすれば良いんですよ。」

「そう言う発想はなかったようですね。

 それで?」

チビパナが聞いてくる。

「エリカさんはたまたま歓楽街に視察に行って、視察した所で疑似体験をする羽目になった。

 そこでたまたま私似の男性(・・・・・)の相手をしたのみです。

 私は歓楽街で店に入り、たまたまエリカさん似の女性(・・・・・・・・・)に相手をして貰ったのみ・・・で終わりでしょう?

 歓楽街での行為は一般的に不倫にはなりません。

 一般的な話なので、その後は夫婦で話し合う必要はありますけどね。

 まぁ、エリカさんのその後の事はアルマさんとレイラさんで上手く隠蔽でもなんでもすれば良いだけでしょう。

 特に問題があるような、そこまで陰謀めいた方法を取る必要が私には感じません。」

「ふむ・・・なるほど・・・タケオは実践した事はありますか?」

「・・・してはいませんよ。

 ですけど、営業をしていれば地方の地元の方と飲みをしなくてはいけない時もありますし、付き合いで歓楽街に行く事だってあるのが普通です。

 なんでもかんでも書類だけ、プレゼンだけで仕事が成り立っている訳ではありませんよ。

 時には相手の好きな事に付き合い、友好を深めなければいけない営業手法もあります。」

武雄が言う。

「そうなのですね。

 で、タケオはどうやって歓楽街に行くのですか?」

「うちの同期か・・・あぁ、スミス坊ちゃんに夜の社会見学でもさせますかね。

 ついでに寄宿舎の子供達も連れて行きますか。

 それに・・・」

「それに?」

「エルヴィスさんの話では王立学院では毎年行っているそうです。

 となると、王家や貴族も連れて行ける贔屓の店があるという事です。

 王立学院関係の人に頼めば、その店を紹介はしてくれるでしょうし、そこに根回しすれば、エリカさんが安全に(・・・)視察に行けるでしょうし、私が行く事に不都合はないでしょう。

 相手はその道のプロ、金額を積めば口外はしないでしょうし、病気関係もしっかりと管理されているでしょう。

 それと・・・子供達には女性2人で対応して貰い、初歩から手ほどきして貰った方が良いかもしれませんね。

 そうすれば変な性癖にはなり辛いと思いますし。」

「ふむ・・・手練手管の者を宛がうのですか?」

「手練手管って・・・あまり良い意味では使わないと思いますよ。

 それに私はスミス坊ちゃん達に駆け引きを教えて欲しいなんて思っていません。

 作法を優しく懇切丁寧に教えて欲しいというだけです。」

「ふむ・・・今ごろアリスが手紙を書いているはずですからコノハに連絡してその件の話をさせてみます。」

「ええ、私としてはそっちの方がやりやすいですね。

 あ・・・私は何も聞いていませんし、提案もしていませんからね?」

「はい、タケオはこの件では知らぬ存ぜぬでお願いします。

 と、コノハと打ち合わせします。」

とチビパナが目を閉じて黙る。

「はぁ・・・スミス坊ちゃんに実践を積ませるかぁ・・・

 13歳で初体験は早いかな?・・・あ、寄宿舎の子達を連れて行くなら親の承諾は必要か。

 ボールド殿は王都に行った際に会って、連れて行く事を言えば良いけど、アルダーソン殿は居ないからなぁ・・・ん~・・・留守番は可哀想か。

 しょうがない、事後承諾を貰うか。

 ・・・あ、エイミー殿下・・・まぁ、スミス坊ちゃんも色々と怒られる経験は必要でしょう。」

武雄が頷くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 子種だけ欲しい計画を淡々と受け入れ淡々と進めようとする主人公及び周辺にドン引きです。
[一言] 何でエリカとタケオがやる流れになってるんだろう? 話の流れが良く分かんない……。
[一言] 知らないところで飛び火して理不尽に怒られることが決まりそうなスミスに黙祷(笑)!!
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