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第2174話 243日目 夕食後の報告会。3(リツの幼獣化の進捗。)

「まぁ・・・今すぐではないでしょうが、アリスと考えていきます。」

武雄がエルヴィス爺さんに言う。

アリスもぎこちなく頷く。

「うむ、そうじゃの。

 さて、話を戻そうかの。

 ビエラ殿、リツ殿の幼獣化は出来なかったのかの?」

「あ~、あ。」

「伯爵様、リツの幼獣化は出来たそうです。

 けれど、長くは成れなかったらしくて、幼獣化を長くする特訓をすると言っています。」

ビエラの言葉をミアが翻訳する。

「ふむ・・・夕食を食べに来るなら半日、欲を謂えば1日成れるようになってから来て欲しいの。」

「はい!リーザに任せた!」

「リーザ殿・・・ビエラ殿の妹殿だったの。」

「はい!リーザ、妹。」

「伯爵様、リーザは成獣から幼獣に変化できる魔法が使える変わり者です。

 今回、リツがその魔法の習得を始めたんです。」

ミアが言う。

「ふむ・・・魔法の特訓をするにしてもいつ頃になるかの?」

エルヴィス爺さんがビエラに聞く。

「ん~・・・1日成る・・・1か月?」

ビエラが考えながら言う。

「となると、慣例の戦争後じゃの。

 引っ越し前に食事を共にするのも良いかもしれぬが、すぐにとはいかなそうじゃの。

 リツ殿にはすまぬが、少し待って貰って欲しいのじゃ。」

「はい!伯爵!リツに伝える!」

「うむ、頼むの。

 さて、他に何かあるかの?」

エルヴィス爺さんが皆を見る。

「うむ、なさそうじゃの。

 では、今日はこれまでとしようかの。」

エルヴィス爺さんが解散を宣言するのだった。

・・

武雄達の寝室にて。

湯浴みを終えたミア達は自分達の部屋に戻って、今はアリスと武雄、チビパナとチビコノハが居た。


「う~ん・・・」

アリスがベッドで仰向けにごろ寝をしながら腕を組んで悩んでいた。

「アリス、側室は無理にとは言わないよ?

 アリス若いんだし、子供いっぱい産めば良いだけだし。」

「わかってる~・・・」

チビコノハの言葉にアリスが答える。

「まぁ、キタミザト家は1代で終わっても良いとタケオもアリスも言っていましたけどね。

 普通に考えるのなら王家や王都が許すとは思いませんね。」

「ですよね~・・・」

チビパナの言葉にアリスが答える。

「まぁね、だからエリカが動くと思うのよ。

 今なら何の問題もなしに受け入れられるけど、クリフが王位を継いだらどんなのが送り込まれるかわからないしね。

 変な話、クリフの時代になったらエリカはこっちに来れないかもしれないし。」

「第3皇子一家への牽制と第1皇子一家への繋がりを・・・ですよね・・・」

チビコノハの言葉にアリスが答える。

「伯爵も言っていたけど、タケオの王都での発言力の強さの表れよね。

 そしてクリフを使って王都の文官から入れるかもしれないわよ。

 そうすればクリフにも王都の文官にもメリットがあるしね。」

「・・・ふむ・・・複雑ですが簡単ですね。」

チビコノハの言葉にアリスが答える。

「ちなみにタケオ、エリカを抱けますか?」

「抱けますよ。」

チビパナが武雄に聞く。

「・・・タケオ様、即答ですね。」

アリスが天井を見ながら言う。

「男とはそんなものですよ。

 手を出さないのはアリスの事を思い、理性を働かせ、性欲を抑えているからです。

 抑えなくて良いというなら問題はないでしょう。

 エリカさんはアリスと同じくらい綺麗ですしね。

 それにエリカさんは少なからず私に好意を持っていてくれているのは知っていますしね。

 悪感情は湧きませんよ。」

「ですよね~・・・」

武雄の言葉にアリスが答える。

「アリスは側室が嫌なの?エリカが嫌なの?」

チビコノハが聞いてくる。

「・・・・側室の制度はレイラお姉様や第1皇子一家を見ているので、そこまでは。

 ただ、『他に女性が居るとは、どうなんだろう?』という漠然的な不安ですね。

 エリカさんは話していて楽しいですし、性格も良いんですよね。

 何でも話せて、一緒に遊んでくれたりもしてくれそうではあります。

 それにエリカさんは私がタケオ様に会えなかった時の将来の自分を見ているようで・・・ね。」

「同情?」

チビコノハが言う。

「同情ではないですね・・・なんでしょうか・・・

 あの時、私とタケオ様が指輪を発見しなかったら、指輪で遊んでいなかったら・・・エリカさんと私の立場は逆だったのではと思います。

 そう・・・エリカさんは私に似ています。

 生い立ちや経験した事は全く違いますし、家族構成や出自だって違うのですけど・・・私とエリカさんは似ている、そう思わせるんです。」

アリスが言う。

「「ふぅ~ん。」」

チビコノハとチビパナが言う。

「・・・コノハ、パナ、似ているって2人ともお転婆な所ですかね?」

武雄がコソッと聞いてくる。

「あ?やっぱり?

 私もそれ思った。

 絶対、エリカも幼少期は外で遊んでいた質だよね。」

「タケオを好きになるのはそういった女性なのでは?」

チビコノハもチビパナもコソッと返す。

「ん?3人とも何をコソコソ話しているんですか?」

アリスが顔を向けてくる。

「んー?エリカが側室に来たら部屋どうするの?」

「ん~・・・」

アリスがまた天井を見る。

「前にもアリスに言いましたが、3人で寝れば良いでしょう?

 寝室は1個、日中は1人になりたいのなら個室を用意して貰えれば良いだけですよ。」

「タケオはそれで良いのね。

 あとはアリスの判断か・・・アリス、じっくりと悩みなよ?

 伯爵も言っていたけど、時間はないと思うけどね。」

「わかってる~・・・」

チビコノハの言葉にアリスが答えるのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] う~~~ん・・・・・ タケオさん、そんなのほほんと、コノハたちと馬鹿話してていいのぉ~? だってほんと、シャレなんないくらい『似てる』じゃない? 『魔眼』のアリスと『威圧』のエリカ。 …
[一言] この型のはめかたの話しの進め方は汚いなぁ。 「~だから仕方がない」「~だからそうあるべきだ」「アリスの気持ちが大事、でもね?」。 しかも、武雄は一代で良いという意思がありとか……武雄の盾ま…
[一言] やったー!エリカ好きだから幸せになって欲しいし側室の話が出るのすごい嬉しい
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