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第2125話 とりあえず、マッタリ。(報告は夕食の後で。)

デナム達王都組と試験小隊の面々を見送った武雄はと言うと。

「キタミザト様、馬は全頭、厩に戻しました。

 長旅でしたのに元気いっぱいなんですけど・・・」

「キタミザト様、幌馬車の荷台にあった苗木は本当にそのままで良いのですか?

 え?明日には移動される?

 わかりました、このままにしておきます。」

「キタミザト様、洗濯物が溜まっていますよね?

 早く屋敷に入って着替えてください。」

「キタミザト様、荷台にあった毛布とかは処分してもよろしいでしょうか?」

メイドや執事がテキパキと後かたずけをしてくれていた。

武雄も聞かれた事に答えながら皆の働きぶりを見ている。

「ふむ・・・粗方、片付け終わりましたね。

 これなら見守る必要はもうないでしょう。」

「改めて、フレデリックさん、戻りました。」

武雄がフレデリックに向かって言う。

「おかえりなさいませ。

 こちらは特に変わった事はございませんでしたが、魔王国では色々と見聞きしてきたようですね。」

「ええ、とんでもない事を聞かされましたよ。

 エルヴィスさんにも今は話せない事が出来ました。」

「なるほど、それは陛下にのみ報告をする事ですね。

 それとあの苗木はなんですか?」

「アプリコットという魔王国のさらに向こうの国の木です。

 木の実を加工して食料になります。

 上手く行ったら良いなぁという程度で買ってきました。

 ちなみにシモーナさんの所でも栽培実験をして大量に作れたのなら輸出してくれるようです。」

「ほぉ・・・となると美味しいのですね?」

「私が頂いたのがハチミツ漬けでしたが、ウォルトウィスキーで割ると美味しかったですね。」

「なるほど、売り上げ増加に貢献しそうですね。

 では、タケオ様、屋敷に戻りましょう。」

フレデリックが先導し玄関に向かうのだった。

・・

「タケオ様、おかえりなさい。」

「「「「キタミザト様、おかえりなさいませ。」」」」

「タケオ、おかえりなさい。」

アリスと子供達、そして初雪が出迎えてくれる。

「はい、ただいま。

 アリス、留守をありがとうございます。」

「はい、タケオ様が無事に戻って来てくれて何よりです。」

「今日はお互いの報告のみでしょう。

 明日から動く事にします。」

「はい、わかりました。」

アリスが頷く。

「では。」

武雄が子供達の前でしゃがみ込み両手を広げる。

「「「あ。」」」

「あ~・・・」

子供達が察する。

「ほらっ、おいで。」

「「「キタミザト様~♪」」」

「しょうがありません・・・」

ルフィナ、セレーネ、ルアーナが飛び込んでくる。

渋々ヴィートが武雄に近寄る。

「はーい、ただいまぁ。

 仕事お疲れ様♪」

武雄が子供達を抱きしめる。

「あ~♪」

そして子供達を囲むように武雄の反対側からビエラが子供達に抱き着く。

その光景をフレデリックとアリス、指導員達がほのぼの見ているのだった。

「よし、堪能した。

 フレデリックさん、私は一旦寝室に戻って着替えてからエルヴィスさんと会おうと思います。」

武雄が子供達との抱擁を堪能して立ち上がる。

「今、主は執務中でございます。

 準備出来次第と言いたい所ですが・・・夕食までかかると思われます。」

「そうですか・・・無理をして報告するような事はありませんから、報告は夕食後にします。

 それまでは寝ています。

 流石に疲れました。」

「はい、ゆっくりとなさってください。

 タケオ様が戻った事は主にお伝えしておきます。」

フレデリックが頷く。

「お願いします。」

武雄が軽く会釈をしてアリスと共に寝室に向かうのだった。


「あ~?」

「そうですね~、私達は夕食まで何してますかね?」

ビエラとビエラの頭に居るミアがフレデリックの横で「さて、どうしようか?」と考えている。

「おや?ビエラ様、ミア様はどうされますか?」

「んー・・・クゥ?」

ビエラが聞いてくる。

「あ、ビエラがクゥはどこに居るかと聞いています。」

「クゥ様でしたら昼食後にタマ様と一緒にお出かけになりました。

 日課の研究所の訓練場までの散歩と思われます。」

「あ~・・・ミア。」

「そうですね。

 フレデリック様、私達は客間で夕寝に勤しみたいと思います。」

「畏まりました。

 お茶、お菓子をお持ちします。」

「あ~♪お菓子!そして寝る!」

「そうですね。

 帰って来たんですから甘い物を食べてから寝ますか。」

「では、客間に行きましょう。」

「「はーい。」」

フレデリックに連れられてビエラとミアが客間に向かうのだった。


「さて、これからキタミザト様やビエラ様が戻って来たので食事は多くを運びますし、出入りも多くなるでしょう。

 私達はどんな時も冷静に対応しなくてはいけませんし、お客様や主人方が次に何をされるのかと行動を予測して動かなくてはなりません。

 その為には与えられた自分の仕事はどのくらいの時間で熟せるのか、通常の歩き方で歩くと数秒でどのくらい進むのか、そう言った自分の能力を確認しながら仕事をして行かなくてはいけません。

 これは今後の課題ですね。」

メイドが子供達の前で話している。

「「「「はい。」」」」

子供達が返事をする。

「では、まずはここの掃除をしましょう。

 いつでもお客様が来ても良いようにしておく為ですし、伯爵家の玄関が綺麗だという事は伯爵様の管理が行き届いている証と見られる為です。

 主人達が不当な評価を受けないように私達は綺麗にしておく事が求められます。

 それに綺麗であると気持ちが良い物ですからね。」

「「「「はい。」」」」

子供達が返事をするのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いつも楽しみに読んでいます とうとうアリス様が妊娠 おめでとうございます 感慨深いです
2021/10/25 07:55 退会済み
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