第2083話 武雄は雑貨屋に。(子供達が戻ってきました。)
雑貨屋にて。
「あー・・・・これは凄いわね。」
レバントが呆れながら武雄の行動を見ている。
「干物屋も穀物問屋でもこうだったんです。」
シモーナが呆れながら武雄達の買い物を見ている。
「よし、婦人服や男性用の服、寝間着、下着・・・布は1個ずつ買ったね。
次はえーっと・・・リュックや鞄を見ますかね。」
「あ!所長!あそこにまだ見ていない布が!」
ブルックが何かを見つける。
「ん?おー、割と刺繍がありますね。
なら、あれを・・・店長さん、2m分。」
「はい!すぐにご用意を!
おい!2m分だ!
それと見られていない布があるのなら出しておけ、鞄等の後に追加で見て貰う。」
「はい!すぐに!」
店長と店員がバタバタ動いている。
「すみませんが、あとで新しい布等があったら見て頂けますでしょうか。」
「こちらとしてもその方がありがたいですね。
店長さん、とりあえず、リュックや鞄を見させて頂けますか?
一般的なのと兵士向け、商売人向け等々目的別に用意出来ますか?」
「はい!ご説明しながら見て頂きます!
こちらです!」
店長が武雄達を先導するのだった。
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エルヴィス伯爵邸がある街の城門。
幌馬車の一団が到着していた。
「総員!整列!」
号令がかかると幌馬車に乗っていた兵士達が整列し、点呼をして部隊長達に報告をしていく。
「・・・よし。
臨時輸送隊の隊長訓辞!総員!敬礼!直れ!」
号令と共に皆の前に兵士が立つ。
「諸君、臨時輸送任務ご苦労だった。
輸送の護衛や討伐といった任務をして負傷者なしで戻って来れた事に安堵している。
各隊で反省をし、今後の課題として研鑽に励んでほしい。
この場で臨時輸送隊を解散する。
各小隊長は予定通りに行動を。
以上だ。」
「総員!敬礼!直れ!」
と輸送任務の終わりが告げられる。
「第16新人小隊集合!駆け足!」
兵士達が各小隊毎に再度、整列をする。
「小隊長に対し、敬礼!直れ!」
「輸送の任務とオークの討伐ご苦労だった。
片づけをしたらそのまま今日も入れて2日の休暇に入れ。
各自報告書は休暇明けに提出する事。
以上だ。」
「小隊長に対し、敬礼!直れ!
各班は通達を実施し、解散、外出する者は荷物を戻したら外出許可書を取る事。
以上だ。」
各班で通達がされるのだった。
・・
・
「はぁ・・・疲れた。」
パメラがリュックを背負いながら言う。
「お疲れー。
いろいろ疲れたね。」
「疲れました。」
「最後がね・・・疲れたね。」
ケイとミルコ、アニータもリュックを背負いながら言う。
「で、このあとは荷物を置きに行くけど、どうする?」
ケイが他の3人に聞く。
「とりあえずベッドで寝たいなぁ。
ケイちゃんは?」
パメラが聞いてくる。
「寝たいけど、今の状態で簡単な報告書を書いておくかなぁ。
今書けば明日まとめるのに楽そうだし。
アニータとミルコは?」
「まずはお茶しようかな?
その後、今回持って行った武具の確認を。」
「僕は洗濯をしておこうと思います。」
アニータとミルコが答える。
「うへぇ、皆真面目だ。
私だけ自堕落だよ。」
「本心を言えば、皆、すぐに横になりたいよ。
でも明日は休みと言っても報告書を書く時間が設けられただけだしね。
今からしておけば明日が楽になるだろうしね。」
「それはわかってはいるけどね。
ま、報告書は苦労した事ないからあまり時間はかからないだろうけど・・・私も報告書の下書きぐらいはした方が良いかなぁ。
ん?」
パメラが城門の所に居る人に気が付く、
「「「うん?」」」
「おー、居た居た。
お疲れだったな。」
「お疲れ様ー。」
マイヤーとトレーシーが居た。
「「「「総監殿!研究室長殿!」」」
皆が小走りで2人の元に行く。
「ははは、急がなくて良い。
怪我するぞ。」
「若いですねー。」
マイヤーとトレーシーが苦笑している。
「お二人に対し敬礼!」
ケイが号令をかけると3人が胸に手を当てて敬礼をする。
「お疲れ。」
マイヤーがそう言って挙手の敬礼をするとトレーシーも合わせて挙手の敬礼をする。
「直れ!」
マイヤーとトレーシーが敬礼を止めるとケイが号令をかけて3人も止める。
「皆、初任務ご苦労様。」
マイヤーが言ってくる。
「はい、知っておられたのですね。」
ケイが聞いてくる。
「ま、随時、報告は受けていたからな。
でだ、試験小隊の新人が初任務を終えたので労おうと思ってな。」
「疲れているとは思うけど、マイヤー殿と僕でお茶を誘いに来たんだ。
まぁ、今回の感想を聞こうと思ってね。
甘い物も出そう。」
マイヤーとトレーシーが言う。
「喜んで同行します!」
ケイが返事をすると3人も頷く。
「うん、良かった。
なら、4人共、荷物を置いたら研究所の1階の喫茶店においで。
時間は・・・懐中時計は持ってないか。
あ、喫茶店が忙しい時間はよした方が良いですかね。
マイヤー殿、9時課の鐘でどうでしょう?」
「構わないぞ。」
「はい。
なら、4人共、9時課の鐘にね。」
「「「「はい、わかりました。」」」」
4人が返事をするのだった。
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