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第2017話 お探しの物は無い?(葉巻と紙巻を勧めてみよう。)

デナム達がパイプの葉や塩等の専売局で扱う品々を確認していた。


「デナムさん、どうですか?」

カウンターに居たデナム達を見つけ武雄とラングフォードが近寄っていく。

「茶をちょっと飲ませて貰ったり、塩は許可を得て舐めたりしましたが・・・ほぼ同じような感じですね。

 パイプの葉については、キタミザト殿が言っていた爽やかな物ではありませんね。

 濃い物はありましたが・・・」

デナムが言ってくる。

「あれはブリアーニ王国産ですよ。

 それにしても塩が同じ味なら基本的な料理の味はほぼ同じだと言えますかね。」

「はい、あとは大まかに食材と味付けが濃いか薄いかですね。

 となると、エルヴィス伯爵領のウスターソースが売れ筋になってしまうかもしれませんね。」

「その兆候は既に出ていますよ。」

武雄とラングフォードが頷く。

「あ、ハガードさんは?」

武雄がデナムに聞く。

「表でパイプの葉の確認してますよ。

 私は葉の匂いを嗅いでの感想です。」

「おー・・・それは大変ですね。」

ラングフォードが言う。

「それにしても塩の味が変わらないなら緊急時の輸入は対処出来るかも知れませんね。」

武雄が考えながら言う。

「ふむ・・・まぁ(4年後以降に)第2皇子一家領近隣で・・・ですからね。

 万が一を考えれば緊急輸入に踏み切る可能性も考えないといけないかもしれません。」

デナムが言う。

「一応、魔王国(向こう)の方には穀物の大量買付けをする可能性は伝えていますがね。」

「ふむ・・・今回の逆ですか・・・

 財政局の意向は?」

「王国内東側への要請がまずあってから足りない分をと。

 魔王国の買い付けは出来れば避けたいがしないと賄えないだろうというのが大勢ですね。

 予算は試算中です。」

ラングフォードが言ってくる。

「まぁ・・・財政局なら他国にお金は落とさずに国内で賄いたいと思うでしょうね。」

デナムが言う。

「エルヴィス伯爵領に余剰の穀物はあまりありませんから、期待はしないでくださいね。」

武雄が言う。

「そこは・・・わかっております。

 各伯爵領を困窮させるのが目的ではありません。

 余剰分+少しの努力分をと考えております。」

「・・・まぁそこはエルヴィス伯爵に相談してください。

 過度な要望を出されても応えられないとは思いますけどね。」

「はい、畏まりました。

 精査させます。

 それで・・・専売局長、緊急時の件は置いておいて、輸入はどうです?」

「現状で塩もお茶も不足していないので輸入はないですね。

 パイプの葉についてはキタミザト殿から聞いた2種類の葉の試験輸入はしてみようかと思います。」

「へぇ~・・・輸入するんですか。」

デナムの言葉にラングフォードが言ってくる。

「我々専売局は確かに特定品目の国内の生産と販売に目を光らせていますが、国外の物を否定をしてはいませんよ。

 違う物があるのなら私達が中心になって売れば良いだけです。

 それに国外産は輸送費用等の関係で割高になるでしょうからね。

 嗜好品としての位置付けで売ってみるのも手でしょう。」

デナムが言う。

「・・・嗜好品かぁ・・・」

武雄が考えている。

「キタミザト殿、何かありますか?」

「いえ・・・葉巻や紙巻があったらなぁ・・・と。」

武雄が言ってくる。

「葉巻?紙巻?

 ・・・まさかキタミザト殿、パイプの葉を巻くのですか?

 刻んだ物を葉で巻く・・・想像がつきません。」

デナムが言う。

「簡単に言うと葉巻とはパイプの葉を刻まないで数枚重ねた物をパイプの葉で包んだ物です。

 そして、紙巻とは刻んだパイプの葉を紙で包んだ物を言います。」

武雄が言う。

「・・・それは・・・紙巻はまだ想像がつきますが、葉巻は美味しいのですか?」

「さて・・・それは好き好きですよ。

 ただ、葉巻も紙巻もパイプのように詰めなくて良いのですぐに口に咥えて火を点ければ良いという手軽さはありますね。

 吸いたい時にすぐに吸えるというのは便利だと思いますよ。」

「ほぉ・・・便利でパイプのような器具がいらないと・・・ほぉ。」

デナムが興味を持つ。

「まぁ、興味があるのなら専売局で試作してみるのは如何ですか?

 新たな市場開拓になるかもしれませんし。」

「そうですね・・・確かに・・・パイプがいらないパイプかぁ・・・

 王都に戻ってから試作してみます。」

「ええ。

 需要がありそうなことは試すに限りますよ。」

と武雄はデナムに言うが「まぁ、最初は不味いんだろうなぁ、当分はキセルで良いか」と思っていたりする。

「ハガードの休憩もまだかかるでしょうね。

 キタミザト殿、他には何を見ますか?」

デナムが聞いてくる

「あ~・・・この面子なので下着や靴、あと童話や地図、農業や商売等の本もあれば良いですね。」

「はぁ・・・隅から隅まで見るのですね。

 女性物の下着は私が見てきましょう。」

ラングフォードが呆れながら言ってくる。

「ええ、高い物と安い物をお願いしますね。

 下着は一番肌に接する布です、繊維を妥協するという事は基本的にはしないでしょう。

 それに女性の下着は兵士達の剣にも匹敵する武器です。」

「え?武器なんですか?」

デナムが驚きながら聞いてくる。

「あ~・・・言い方間違えましたか。

 女性にとって狙った男を落とす為の必殺の兵器ですよ。

 自分を良く見せたいと思うのは古今東西、種族が違えど女性なら思う事・・・と思いたいですね。

 まぁ下着は私の趣味というより、私に協力してくれる仕立て屋へのお土産です。

 領内、王国内だけの感覚では行き詰ってしまうかもしれませんしね。」

「「はぁ・・・」」

デナムとラングフォードが呆れて生返事をしてくる。

「さ、ハガードさんが戻る前にさっさと終わらせましょう。

 次は穀物問屋に行きますからね。」

武雄が嬉々として棚に向かうのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] あぁまた新たなタスクがタバコは来年になりそうかな
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