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2005/3628

第1990話 その頃の新人達は。(4人とも成長していそうだ。)

エルヴィス伯爵領 東町の城壁外の広場。

いくつものテントが並んでいるなかで外周に沿って4人1組で数組が周辺を警戒している。


「おーい!交代だよ!」

「お疲れ~。」

「「はい!」」

交代に来たジーニー達がアニータとミルコ、ケイとパメラに言ってくる。

「じゃあ、一応、引き継ぎしようか。」

ジーニーが言う。

「敬礼!

 現在、周辺監視業務実施中、周囲に異常ありません!」

ケイの言葉でパメラ達3人も敬礼をする。

そして引継ぎに来たジーニー達も敬礼する。

「了解、この場の周辺監視は我々が引き継ぎます!

 貴班は監視業務解除し、テントにて待機するよう命令が出ています。」

「了解しました。

 この場の監視業務に引き継ぎ事項はありません!」

「了解しました。」

「直れ!」

ケイの号令で皆が敬礼を解く。

「はーい、休憩いってらっしゃーい。」

ジーニー達を残してケイ達がテントに向かうのだった。


全体が見える場所にて3人の兵士が書類を見ながら話している。

「よし、引継ぎもスムーズにしたな。

 ケイの班は問題ないと。」

「次はブロウズ達魔法師専門学院の卒業生達と1人か。」

「まぁあそこはエルヴィス領(ここ)出身だからな。

 一緒に居るのも知り合いかもしれんな。」

「まぁだが、あの3人は魔法師小隊所属になるんだがな。

 友好を深めておくのに悪い事はないか。」

「それにしてもケード達魔法師専門学院の卒業生は流石に新人教育の内容は何でもこなせるようになっているな。

 他の新人達もあの動きは見習ってほしい物だ。」

「4年間みっちりやってくるから・・・どちらかといえばおさらいという事になるのかもな。

 ここで3年間やれば魔法師小隊に異動だな。」

「そういえば、魔法師専門学院の入学魔力量が低くなったのは本当なんだな。」

「どうした急に?」

「いや、結構周りで子供が入学できたと言っている人が居てな。

 魔法師が増えてくれるとありがたいなぁ・・・とな。」

「確か魔法師専門学院の卒業順位はブロウズは3番、ケードは7番、他2名も27位、35位か。

 毎年国中から80名以上が入る中で全員が半分より上というのは今年は豊作だったんだろう。」

「今年入った子は多いから全員が半分より上というのは無いだろうが・・・期待はしてしまうな。」

「・・・少なくとも周りにいる本当の新人達よりかは動きが良くて助かるのは確かだな。」

「魔法師小隊がもう1つ出来ると楽になるんだがな。」

「今年、第4小隊行きの魔法師が採用出来なかったそうだな。」

「まぁ・・・魔法師専門学院では第4小隊が総務関連の業務をしているとしか伝わっていないらしいしな。」

「あぁ・・・兵士長達軍務局も説明文は送っているみたいだけど、改善されないらしい。」

「本当は違うのになぁ。

 それに回復戦法のお陰で役割が変わったらしいな。」

「巡回小隊の回復を主にさせるって話だよな。」

「魔法師としては魔法師小隊に入りたいんだろうがな・・・」

「そうだな。」

3人は喋りながら各新人小隊の監視訓練を採点するのだった。


ケイ達はテントに戻ってリラックスしていた。

「あ、日課の魔法の訓練やっておこうかな。」

アニータが思い出したかのように言う。

「そうだね。

 予定では明日、皆さんが来て、明後日出発だったね。」

ケイが頷く。

「とりあえず、凄く成長はしてないけど、遅くはなってないから大丈夫だよ・・・ね?」

パメラが不安そうに皆を見る。

「大丈夫だよ。

 私も同じようなものだし・・・一番成功したのミルコだし。」

ケイが言うとパメラとアニータもミルコを見る。

「僕よりもお姉ちゃんの方がコンスタントに長くなっていますよ?」

「ミルコの方が長い距離維持出来たじゃない。

 最初は4mだったのが今では16mくらいまで行くときもあるし。」

「たまたま数回だけ。

 お姉ちゃんは12mを毎回超えているじゃん、最初3mだったのに。

 僕は大体10mくらいしか行かないもん。」

「そうは言っても最長距離はミルコよね。」

「回数ではお姉ちゃんだよね。」

「弟に負けるのは姉の尊厳がなくなりそうよ。」

「いや・・・これって負けとかあるの?」

「ないけど、あるわ。」

アニータとミルコが話している。

「私・・・7m。」

「私も同じよ。

 種族的な物なのかもしれない。」

「もしくは魔法師専門学院で学んだから?」

パメラとケイが2人を見ながら首をかしげている。

「それだと今の私達が否定されちゃうから違うと言っておく。

 でも魔法師専門学院は魔法だけでなく兵士の基礎も学んだからね。

 あれのおかげでこの出向もだいぶ楽なのは確か。」

「そうだね、学院ではいろいろ経験したよね。

 アニータとミルコに教えていると教わった意味が良くわかるよ。

 となると・・・私達がアニータ達に成長幅で追いつけないのは素質か努力か・・・どっちも負けてそう。」

パメラがガッカリする。

「そこはアズパール王国内でも今まで比べられなかった事だしね。

 私達と比較してこれから判明するんだろうね。

 というわけで、パメラ、やれる事は1つだと思うわよ。」

「・・・うん、努力が足りないという事だね。

 資質で勝てないなら努力で成長しないと。」

「そうだね。

 努力でなんとかアニータ達の成長に食らい付いて行ければいつか越せるかもしれないね。」

パメラとケイもやる気を出すのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] ケイ達を残してケイ達がテントに向かうのだった。→パメラ達を残して〜かな?
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