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第1941話 王城に行きましょう。(・・・シナリオ通りですか?)

15時頃の寄宿舎では。

「さてと・・・準備は出来ましたね。」

ジーナが自室で身支度を整えていた。

「ねぇ、ジーナ。

 マリとアルに何も言ってないけど・・・良いんだよね?」

チビパラスが机の上に立ちながら聞いてくる。

「パラス、構いませんよ。

 暗や・・・ご主人様も関与はしていますが、準備しているのは王家なのですから私達は気にせずにスミス様の補助をすれば良いだけです。

 エルヴィス家からもスミス様の教育にと言っていますからね。

 各精霊に事前に言わなくても良いのですよ。」

「ん~・・・スミスとエイミーがこっちの狙い通り動くのかなぁ?」

「そこはわかりませんが、最終的には陛下がパット殿下とエイミー殿下に指示を出す運びとなるのです。

 それを拒否は出来ないでしょう。

 スミス様の方は両殿下から見積もりを貰って発注すれば良いだけの事です。

 まぁエルヴィス家までの輸送の手配がどうなるかは・・・少し心配ですが。」

「・・・ジーナ、発注書出来てる?」

「出来てますよ。

 あとは発注金額を記入して、スミス様のサインを頂ければ終わりです。」

「荷馬車の方は?」

「スミス様がどう考えるかですね。

 予備策として王都には一応、輸送を生業にしている商隊はいるようですが、面識はないので別の所を経由して頼っています。

 見積もりは頂いています。

 パラスも見ていたじゃないですか?」

「やっぱりあそこかぁ・・・タケオも大概だけど、ジーナもおかしいからね?」

「・・・使える物を・・・たまたまご主人様の伝手で知り合った所を頼ったのみです。

 キタミザト家所属で良かったです。

 これがエルヴィス家所属だとこうはいかなかったでしょうね。」

「はぁ・・・タケオの専売局を使うのもおかしいと思ったけど、ジーナは武雄の伝手を使ってだもんね・・・師弟で似るのかなぁ?

 それにしてもあのおじさん、結構な人物なんだろうね。

 快諾していたし、見積もりすぐに作ってくれたし。」

「流石はご主人様のお知り合いという所でしょう。

 あとはスミス様がどう荷台の配分を決めるかによってそこに頼むかどうかが決まります。

 先方も発注してくれれば動くけど、動かないのならそれは話だけの事だから問題ないと言ってくれています。」

「それでも早めに言わないと人集まらないと思うよ?」

「そうですね。

 スミス様にはその辺の交渉をして貰わないといけないでしょうね。」

「はぁ・・・一応、タケオに報告しときなよ?」

「今日の結果を報告書にまとめますからそれと一緒に今後の計画も送ります。」

パラスの小言にジーナが頷く。

「さてと・・・あ、アルとマリが準備終わったって。」

「わかりました。

 では、玄関に集合という事で。」

ジーナが部屋を出るのだった。

・・・

・・

王城の第3皇子一家の執務室。

「ゆっくりしていってね。」

「お茶をしましょう。」

レイラとアルマがお菓子を4人の前に出して言い放つ。

エリカは苦笑しながら見ているのみしていた。

「・・・レイラお姉様、今日はエリカ殿に用があってですね。」

スミスが困惑しながら言ってくる。

「うん、聞いているよ。

 でも、今直ぐでなくて良いんでしょ?

 お茶の時間くらいあると思うけど?」

「・・・確かに期日は少しありますけど・・・・これ今からしっかりと動かないと足らないと思うんですよね。」

スミスがエルヴィス家からの命令書を取り出して中を見ながら言う。

「そんなに大変な事かな?

 小麦の買い付けでしょう?」

レイラがスミスに言う。

「はい、多すぎず少なすぎずの量ですけど、一気に買って、一時的に王都での小麦の価格が上がってしまってはいけないと思うんです。」

スミスが言う。

「ふむ・・・エリカさん、どう思う?」

「昨日、ジーナ殿から言われたので今日の午前中に軽く調べたのですけど、王都への小麦の流入量は基本的に月々決まっているようですね。

 なのである程度とは言っても、それなりの量の小麦が一気に王都から持って行かれるとどこからか通常よりも多く取り寄せないといけないという事ですね。

 追加の購入なので高くなってしまう可能性は否定できません。

 一時的に品薄になる為の価格上昇と予定にない追加購入で1、2か月は高止まりする可能性はありますね。

 これは王都も地方も同じだと思います。」

エリカが言う。

「ふむ・・・エルヴィス家は王都で買い、王都は地方領から買う・・・

 でも、問屋で買うと地方領でも価格高騰が懸念されるか・・・

 ・・・なら、地方貴族の備蓄から買えば良いんじゃない?」

レイラがエリカに言う。

「・・・私達なら何とか出来ますけど・・・

 それにスミス殿はエルヴィス家の次期当主ではありますけど、まだ生徒です。

 応じる貴族は稀だと思いますね。」

「ん~・・・あ、第1皇子一家と第2皇子一家がいるね。

 あの2家に頼めるんじゃない?」

「いくらキタミザト殿が影響力があったとしても、次期当主から王家にはちょっと・・・」

「ん~・・・あ、ならお義父さまにお願いして、2家を動かしてみようか。」

「レイラ、お義父さまを動かすのはもっと大変よ。

 動かすにはエルヴィス家の購入ではない何か別の理由を作らないといけないわ。」

レイラの言葉にアルマが苦言を言う。

「ん~・・・」

「なら、こういうのはどうですか?」

エリカが本筋の説明を始めるのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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