表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1902/3626

第1887話 スライムの活動報告。(超強力監視網。)

客間にて。

「タケオ、伯爵、スライム達のここ最近の調査結果をお知らせします。」

夕霧が言ってくる。

「うむ。」

「はい、お願いします。」

エルヴィス爺さんと武雄が頷く。

「街と各町間の魔物の変わった動向はありません。

 鷲と狼達の住みかに魔力溜まりはありますが、今まで通りに維持していて食糧難にはなっていません。

 一方、町外の方では東町から関の間ではオーク2体が南下しているのがわかっています。

 数は多くはありませんが、通常の位置より町に近付いている為、伯爵に言ってあります。」

「うむ、既に冒険者組合に情報を渡し、注意を促しておる。

 何かしら討伐依頼がかかるだろうとは考えられるの。

 夕霧、監視は頼むの。」

「ん、注視します。

 次は関から南のゴドウィン伯爵領に向かった所の領境でオーガの発生を確認しました。」

「オーガとな。」

「ん、シグレの方から話す?」

夕霧が時雨に言う。

「ユウギリ、わかったっス。

 一応、タケオが前に関からジェシーの所に向かった際に使った街道を中心に見ているっスよ。

 で、前にオークを倒したみたいっスけど、今回はオーガが2体居るっス。

 村に向かってはないっぽいっスけど、念の為に監視はしているっス。

 それとタケオが前に言っていた環状線と放射線の組み合わせた情報網は順調に出来ているっスよ。

 今回のオーガの発見もこの情報網でスライムが居たからというのもあるっス。」

「うむ、早々に成果が出たの。

 じゃがこれも監視をしないとの。」

エルヴィス爺さんが頷く。

「ん、監視は私達がします。

 タケオ、情報網整備は今東町から南町にかけてしています。

 またそれとは別組がこの街を中心に円状と放射線の整備をしています。」

夕霧が言ってくる。

「ええ、お願いします。」

「ん、タケオ、要望はありますか?」

「最終的にエルヴィス領内の情報網の整備が出来れば問題はありませんので、やり方は夕霧達に任せます。」

「ん、では情報網整備は引き続きシグレを中心にしていきます。

 東町から関の間、関から南の領境の監視は続行します。

 次にエルヴィス伯爵領西のクゥの居た森についてです。

 現状、今回タケオが王都に行く際に魔物を多少は狩りはしましたが、魔力溜まりがあります。

 ミアの部下の鷲や狼は現在北、東、南西の各森を拠点に周囲と街道沿いの警戒監視はしていますが、西の魔力溜まりには出向いていません。

 なので間引きは出来ていない状態です。」

「うむ、まぁ距離もそれなりにあるし、大規模に動くには補給が無くては出来ないからの。

 致し方あるまい。」

「そうですね。

 今は地固めの時期でしょう。

 まずは棲みかの安定と付随する街道の監視で良いでしょうね。」

エルヴィス爺さんと武雄が頷く。

「ん、わかりました。」

「主、伯爵様、とりあえずコラ達には今のままで良いと伝えます。」

夕霧とミアが頷く。

「夕霧様、西のクゥ様がいらした領境の地ですが、兵士達を定期的に向かわせますし、小物なら冒険者に依頼を出します。

 緊急を要するのであればこちらで対処しますので、情報は適時ご報告ください。」

フレデリックが言う。

「ん、なら1日前にゴブリンが6体ほど発生しています。

 一番近い村には到達していません。

 ですが、近日中に村が発見される可能性はあります。」

夕霧が報告してくる。

「・・・フレデリック。」

「はい、ゴブリンなら冒険者で問題はないでしょうが、些か数が居ますね、それに冒険者では足が遅いでしょう。

 兵士長に言って明日、朝一で小隊を出立させます。」

「うむ、頼むの。

 夕霧、1日前の情報は後でフレデリックに教えてくれるかの?」

「ん、わかりました。」

「でしたら、後ほど地図をお持ちしますから見ながら説明を受けます。」

「ん、領内の北と南の街道沿いでは魔物は動いていません。

 今後、シグレが情報網の整備を終わらせれば詳細な情報が入ってくると思います。」

「・・・ふむ、じゃが、今の段階でも十分に価値がある情報じゃの。

 村に被害が出る前に討伐準備が出来るのだからの。

 夕霧、時雨、よろしく頼むの。」

「はい。」

「はいっス。」

夕霧と時雨が返事をする。

「タケオ、スズネに教えて貰いながら地図を書いています。

 シウンとサイウンが見た物を紙に書いているのですが、いまいちわかりません。

 スズネの思い描く地図と私が書いた地図が上手く一致しないようです。」

初雪が言ってくる。

「ふむ・・・初雪、王都の宝物庫から地図を借りて来たので後日、勉強をしましょうか。

 町や村にどういう道があって、どのくらいの建物があり、周辺はどうなっているのかを上から見て書き写してくれたら良いですからね。

 まずは地図の書き方ですね。」

「はい、わかりました。」

初雪が頷く。

と客間の扉がノックされエルヴィス爺さんが許可を出すとヴィクターが入ってくる。

「失礼いたします。

 主、王都より無事のお戻り、安堵いたしました。」

「うん、ただいま。

 ヴィクターに余計な仕事を任せてしまってすみませんね。」

「いえ、キタミザト家の来客ですので対応はしなくてはいけませんし、私とアスセナしかおりませんので私が当たるのが当然かと。」

「ヴィクターが居てくれて良かったです。

 夕霧、時雨、初雪、報告はまだありますか?」

「ん、私達のはありません。

 あ、それとヴィクターには新しいエルダームーンスライムの紹介をした方が良いと思います。

 伯爵達には先ほどしましたし。」

夕霧が言ってくる。

「そうですね。

 ヴィクター、後ほどマイヤーさんから報告書は出るでしょうから簡単に王都の事を話しますね。」

「はい、よろしくお願いします。」

武雄がヴィクターにさっきまで話した事の概要を説明するのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] >次にエルヴィス伯爵領西のクゥの居た森について >西には出向いていません。 > なので間引きは出来ていない状態です 私には、タケオ が、西の監視体制について、 敢えて:ワザと、手控えて…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ