表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1842/3626

第1828話 面談の反省会。4(外交局にお知らせしないと。)

「はぁ・・・ご主人様が慣例の戦争で何かしでかすのはわかりました。」

ジーナもため息をつきながら言う。

「ジーナまで・・・でも私の中では結構、秘匿性も安全性も高いと思うんですよね。

 まぁリスクがあるのは確かですけど。」

武雄が考えながら言う。

「所長・・・現場でいきなり考え付かないでくださいよ?」

オールストンが言ってくる。

「それは確約出来ませんね。

 その場で思い立つ事もあるのが人という者です。

 ですが、まぁ考え付いても皆さんに相談はするという事で。」

「いきなり実行しないだけマシでしょう。」

ブレアは諦めながら頷く。

「はぁ・・・慣例の戦争の心配よりも所長が何をするのかの方が心配だというのは頭が痛い所ですね。」

マイヤーも諦めたようだ。

「嬉しい悲鳴と言って欲しいですね。

 まぁ出来るかどうかは戦地に行ってから考えれば良いだけですよ。

 無理なら無理で観戦して帰ってくるだけでしょう。」

「それで済めば良いですけどね。」

「所長が戦場をかき乱す可能性がありますからね。」

ブレアとオールストンが言う。

「・・・かき乱すなんてしませんよ。

 ええ、戦場なんです。

 3伯爵に教えを乞う立場なんです。

 それこそ不測の事態があるかもしれないのですからね。

 情報を集めるのが先、その後に出来る事を考えるだけですよ。

 さて、慣例の戦争はこんな感じです。

 ジーナ、スミス坊ちゃん、あまり気にせずに王都で勉学に励みなさい。

 私達は私達で準備に勤しんでいますから安心してください。」

「はぁ・・・」

「はい。」

ジーナは何か言いたそうに生返事を、スミスは普通に返事をする。

「では、この話はここまでですね。

 今日の面接の話をしましょうか。

 スミス坊ちゃん、どうでしたか?」

「ジーナが『お嬢様』と呼ばれたのが・・・新鮮でした。」

「うん、それは私も思いましたね。

 伯爵家の元令嬢ですからね。

 立場的にはアリスやスミス坊ちゃんと同等です。

 アリスだって騎士団からはお嬢様でしょう?」

「そうですね。

 ならジーナもジーナお嬢様で間違いないんですね。」

「ご主人様、スミス様、おやめください。

 今の私はキタミザト家の使用人にすぎません。

 それよりも話を進めましょう。」

ジーナが話題を変えろと言ってくる。

「ファビオとエットレについてはヴィクターを隠せたのは現状としては良い策でしたよね。」

武雄が言ってくる。

「そうですが、いつかはバレてしまうと思われます。」

「ファビオとエットレの2人なら当面は王都だろうから平気なんじゃないですかね?

 タケオ様、魔王国のソルミ殿はどうなんでしょう?」

「ダニエラ殿に報告するまで・・・でしょうかね。」

「魔王国のヴァレーリ陛下のお付きの方でしたよね。」

スミスが言う。

「・・・うん、そうですね。

 それにダニエラ殿はヴィクターに直接話をしていますしね。」

「え?ご主人様、お父さまと会わせたのですか?」

ジーナが少し驚きながら聞いてくる。

「ダニエラ殿の帰り際にちょっと会わせて二言三言程ね。

 まぁ魔王国の方で上手く説明してくれていると思っておきましょう。」

「わかりました。」

「ならタケオ様、ファビオとエットレについては問題ないという事ですね。」

「ええ、当面は大丈夫でしょう。

 魔王国の方から聞き取りの成果としては子供達の輸送をしたイグノトという輸送業者がウィリプ連合国のドローレス国に入った事と子供達関連で魔王国の中央との窓口を設けられそうという所ですね。」

「ご主人様、何か仕掛けたのですか?」

「特には・・・まぁ噂を流すように仕向けた感じですよ。

 あ・・・外交局に報告に行ってない・・・マイヤーさん!」

「・・・王城に着く前に報告書渡しましたよね?」

「出立してからマイヤーさんが作ってくれた外交局向けの報告書があります。

 完全に渡し忘れです。」

「はぁ・・・なら明日にでも提出してください。

 ちなみに陛下には王都出立の前日の夕方に出す気でいます。

 余計な事を言われる前に帰路につきましょう。」

マイヤーが言ってくる。

「その出し方はいろいろ問題がありそうですけど・・・まぁ元々提出義務はないんですし、結果的に問題ないですかね。」

「ただの旅等の報告なんです、問題なんてありませんよ。

 ただ、説明をする時間が長くなりそうなので報告書のみで納得してくれた方が良いだろうとは思っています。

 どうせ説明を求められても言う内容は報告書の内容ですからね。」

マイヤーも今回の報告では口頭ですると相当な時間が取られるだろうと考え提出のみしたいようだ。

「ねぇマイヤーさん、それって次回私が来たら詰問される事になりはしませんかね?」

「その時は所長頑張ってください。」

マイヤーは説明を武雄に託すのだった。

「ご主人様、ウィリプ連合国に到着した事が重要という事は西側での戦争に関わる事なんですよね?」

「まぁちょっとした噂の流布の確実性を上げるのに使ったんです。

 その辺は外交局の管轄なので話を擦り合わせないといけないのを私が忘れていただけです。」

「ご主人様、忘れないようにしないと皆の苦労が台無しです。」

「ええ、わかっています。

 明日にでも報告を提出してきます。」

武雄がマイヤー達に言うのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 「ジーナが『お嬢様』と呼ばれたのが・・・新鮮でした。」 うんうん。 タケオの嫁としてジーナ奥様と早く呼ばせないと。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ