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第1771話 王城の食堂にて。(一研と二研で食事を取ろう。)

王城の食堂では会議が終わった第一研究所と第二研究所が昼食を取っていた。

「はぁ・・・とりあえずは終わったなぁ。」

アルダーソンが言ってくる。

「研究はこれからですけどね。」

コンティーニが食べながら呟く。

「軍務局や外交局との打ち合わせを昼食後にと言われましたよね。」

武雄がアルダーソンに言う。

「・・・キタミザト殿、何か聞いてるか?」

「軍務局からの直接ではなく他部署からの漏れ聞こえの概要程度は。」

武雄はそう言いながら「人事局で一研には説明しておくと言ったか」と思っている。

「なら会議が始まる前に教えてくれないか?」

「それは構いませんが・・・まぁ、会議でいきなり知るよりかは考えをまとめて臨めますかね。」

「その言い方だと俺が悩むと?」

「・・・私は参戦義務がない観戦的な立場で概要を聞いていますが、アルダーソン殿は戦術考案をしますからね。

 実行する作戦立案をするというと・・・また違った感覚になるだろうと思いますよ。」

「ふむ・・・概要を見たキタミザト殿の感想は?」

「労力と出血は多いが悪くはない。」

「得てして妙な言い回しだな。」

「それは後ほど話しましょう。

 今は食事です。」

「あぁわかった。」

武雄達が昼食を再開させる。


「なぁ・・・パナ、お主どの出典の精霊だったか?

 我は良く分からないのだが。」

「どこに所属していようと問題ないでしょう?

 私はムンムと違って攻撃力皆無なんですから。」

「ふむ・・・最高神ではないのか?」

「違いますね。

 私は木っ端神です。」

「そこまで卑下しなくてもいいんじゃないか?

 どこの出典だろうと神なのだろう?」

「最高神クラスは皆、武力、知力、魔法力どれかが最高になります。

 私はそんな力は持ち合わせていません。

 ムンムが気にするような神ではありませんよ。

 そんな事に気を取られては最高神クラスが泣きますよ?」

「むぅ・・・神に上下はあっても下を見下すなどしてはいけないと思うんだが。」

「そこはご立派ですし、そのとおりでしょう。

 ですが、下の者の名前や能力を知っておく必要はないですよ。

 自分達より下なのです、気にしても意味はありませんよ。」

ムンムがパナから話を聞き出そうとするがパナがはぐらかしている。


そんなやりとりを横目にすまし顔で昼食を食べているジーナはというと。

(ねぇ・・・パラス。)

(ん?)

(パナは下っ端なのですか?)

(女神候補の私にそれ言わせる?)

(確か、パラスはパナと同じ物語と聞いています。

 知っているのかと思って。)

(パナは確かに自身が言うように最高神クラスではないです。

 最高神は例えば前に会っているでしょうけどアモールですよ。)

(エイミー殿下に言い寄って、アルに踏まれた精霊でしたか?)

(そうそれ。

 それは他の追随を許さない圧倒的な魔法があるのよ。

 だからそれは誰に聞いても最高神クラスと答えるわ。)

(魔法・・・確か、意中の人の恋心を向かせるとかなんとか言っていましたよね。)

(つまりは気にもしていない人を溺愛状態にさせるって事なのよ。

 相手の意思を捻じ曲げるなんて普通ありえないでしょう?)

(あ~・・・確かに。)

(パナはそういった強力な何かという意味では最高神には分類されないんだけど。

 薬を作るとか調合、系列の回復とかに特化した専門神なのよ。

 特定分野では最高神すら凌駕する可能性を持っているのがパナね。)

(ほぉ。)

(下っ端では決してない。

 むしろ候補でしかない私が下っ端なのは確実ね。)

(主である私も私に付いている精霊も成長途中なのですね。)

(そうね~。

 成長できるって凄いよね。

 私も勝たなきゃいけない相手が居るしね。

 もっと成長しなくては!)

(ん~・・・パラスに負けないように精進しなくてはいけませんね。)

(え?やめて!ジーナはもう規格外に片足ツッコんでるのよ?

 これ以上強くなったら私の立つ瀬がないわ。)

(え~・・・規格外ではないですよ。

 ご主人様にもアリス様にも勝てませんし・・・部下としてふがいないですね。

 主より弱い部下では傍に控える意味がなくなってしまいます。)

(ジーナ?規格外を見て自分の位置を決めないでね。

 もっと大きく見ないといけないわよ?

 ジーナは普通から見たら上位なんだからね!)

(普通?・・・例えば?)

(例え?・・・キタミザト家のアスセナとか。)

(アスセナは商売で販売人ですよ、事務方です。

 戦闘に参加などさせるわけありません。

 私との比較をする対象ではありません。)

(・・・ベルテ一家。)

(農家ですね。

 まぁ前のご職業が闘技場の剣闘士ではありますが。

 ご主人様のご意向で戦闘に参加させません、私との比較をする対象ではありません。)

(・・・夕霧達。)

(代理人がビエラになりそうですね。

 最強種と比べられても・・・)

(研究所の試験小隊・・・は、元王都守備隊かぁ。

 あ!王都でその王都守備隊員に勝ってしまうんだからジーナも十分強いって。)

(・・・まぁキタミザト家の戦闘部門では私が一番下ですね。)

(タケオの所は皆が規格外な気がしてきた。

 あ!そういえばジーナってキタミザト家で文官採用だったでしょう!

 ジーナ強くならなくても良いじゃん!)

(はて?)

ジーナとパラスが掛け合いをしているのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[一言] スミスもいつの間にか一人で魔物をやっちゃえる腕前に到達してるし、もうほんとエルヴィス家関係者全員規格外でいい。きっとじいさんもフレデリックも専門方面では規格外。
[一言] キタミザト家の中で比較対象を探すのがそもそも間違っているという… このままだと『普通』を覚えなさそうだよねジーナちゃん(目逸らし
[一言] ジーナちゃんはタケオの嫁枠ですよ。 今は妹、娘枠です。
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