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第1735話 196日目 武雄達は明日の用意をしよう。(お小遣いは欲しいよね。)

武雄達の部屋。

「陛下とオルコット宰相には報告済みっと。

 王都での買い付けも良い方向で検討中。

 明日からの旅行も問題ないと。」

アズパール王達との会談を終えた武雄はアリスに渡す手紙に追記している。

「タケオ、サイウンはすぐに飛ばなくて良いのですか?」

「ええ、大まかに王都側が決まったので明日の朝で問題ないでしょう。

 えーっと・・・ここも了承して貰ったと。

 紫雲はこのまま一緒にレッドドラゴンの所に行きましょうか。」

「はい。」

紫雲が返事をする。

「もっと複雑化するかもと思いましたが、意外とすんなりいきそうですからね。

 彩雲も明日の朝、明るくなってから飛び立てば良いでしょう。」

「ん、ならこのままですね。」

夕霧が返事をする。

「主、リツの所ですけど。

 陛下から教えて貰った村の情報はどうするのですか?」

ミアが武雄に聞いてくる。

「どうもこうも・・・王城が秘匿したいのならそのままでしょう。

 私が誰かに言った所で事態が動く訳でもないですしね。」

「あ~?」

ビエラが武雄に聞いてくる。

「主、ビエラも言っていますけど、リツは引っ越ししたいという要望がありますよ。」

「・・・そうでしたね。

 ただエルヴィス伯爵と相談しないと住み家を探せませんし、当分はこのままですね。

 ・・・今回遊びに行った所でそういう話になったとしておいた方が良いかもしれませんね。」

「あ~?タケオ!良いとこどい!」

「王城がしたい事を主が肩代わりして交渉したとするんですか?」

ビエラとミアがジト目で聞いてくる。

「向こうが勝手に言ったのですから知りませんよ。

 それにリツの引っ越す先の用意をエルヴィス家やキタミザト家で用立てるのも良いんですけど、ただいま絶賛資金難ですからね・・・

 リツの引っ越し先の準備に回すお金があるなら正直な話、酪農家への支援や穀物、野菜の増産に振りたいでしょうからね。

 私としてもどこかに広場を作るような費用は持ち合わせてはいませんからね。

 ビエラは美味しい物を我慢してリツの引っ越しに費用を回した方が良いと思いますか?」

武雄がビエラに聞く。

「リツ、待たせる。

 美味しい物一杯、皆幸せ!それ大事!」

ビエラが即答する。

「ええ、私達も今は皆が幸せになる為の資金にお金は使いたいのです。

 ミアはどう思いますか?」

「今のままで良いのでは?

 来なくても困りませんし、リツも今の住み家で今まで通りの生活すれば良いだけですから。

 多少落ち着くまで・・・あ、主、もしかして陛下から金貨を出させるのですね?」

「ええ、こっちで面倒を見るから特別会計で引っ越し費用は貰いましょうかね。

 ついでに毎年養育費も王城から貰いましょうか。

 資金が途切れたらリツに元の住み家に1か月くらい戻って貰えばまたくれるでしょう。」

「あ~・・・」

「主・・・汚いですね。」

ビエラとミアが武雄をジト目で見ている。

「ははは、汚いのはお互い様です。

 話を振ったのだって話してこいと言っていると取れなくもないですし。

 それにドラゴンを養うのですから住民との軋轢も考慮しないといけないのです。

 もしかしたらドラゴン討伐に来た冒険者(身の程知らず)も相手しないといけないですしね。

 確かスーの元所持者がリツに挑んだのでしょう?

 領内でそんな事されたらたまりませんよ。

 上手く規制しないといけないですからね。

 その手間賃を貰って何が悪いというのですか。」

「あ~・・・」

「まぁ・・・そうですかねぇ・・・」

ビエラとミアが武雄の言い分に半分納得してしまう。

「養育費は別にしても利害は一致していますよね。」

「陛下とリツがだと思いますが。」

「手間賃ですよ手間賃。

 リツの滞在場所を本格的に考えるかなぁ。

 森の中が良いのか、山の中が良いのか・・・」

「タケオ、それではどっちにしても森の中です。」

夕霧が言ってくる。

「・・・夕霧達の保護を考えれば夕霧達の住み家の森の隣接地にでも区画整備をした方が良いでしょうかね。」

「ん、私達は問題ないです。

 ですけど・・・裏城門から割と近いですからドラゴンの討伐に来る者が増えませんか?」

夕霧が言ってくる。

「・・・やっぱり検討事項ですね。

 私達だけで考える事ではないでしょう。

 この話は一旦、エルヴィス家と話し合わないといけないでしょう。」

武雄が話を終わらせる。

「そうですね。

 明日は皆でリツの所に向かうのですよね。」

ミアが聞いてくる。

「ですよ。

 何かありますか?」

「料理の確保は出来ていますか?」

「大丈夫ですよ。

 干し肉は確保したでしょう。」

武雄が言ってくる。

「干し肉ではなくて料理が食べたいんですけど・・・」

「あ~・・・」

ミアとビエラが悲しそうな顔をする。

「・・・いや・・私の料理に慣れすぎですよ。

 干し肉だって食べ方次第で美味しいですよ?」

「むぅ・・・」

「あ~・・・」

「何か作ってあげますから。

 それで旅の最中は我慢しなさい。」

「「はーい。」」

2人が不承不承承諾する。

「タケオ、私とシウンの残飯はありますか?」

「私達の食事の残りと食器を洗う・・・程度でしょうか。」

「ん、わかりました。」

夕霧が頷く。

「後は・・・もう少し書いておきますかね。

 ミア達はもう寝なさい。

 明日は1日移動ですからね。」

「「はーい。」」

武雄は皆を寝かせにかかるのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 人型の夕霧達に、いつまでも残飯与えるってのは... まぁ本人達は良いのだろうが、外聞的にどうなのかと。 特に外出先の王城などで、残飯分けてもらうってのは理由の説明大丈夫? 一応、スライ…
[良い点] いつの間にか夕霧の言葉が自然になってますね。 成長を感じられて嬉しいです。
[一言] タケオ、おぬしも悪よのう。 とてもいい話もらいました。 オルコットはわざとうまく乗ってくれるでしょう。
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