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第1734話 寄宿舎では。(課外授業は何するのさ。)

寄宿舎のスミスの部屋。

スミスとジーナ、エイミーとドネリーがお茶を楽しんでいた。

「タケオさんは無事に保護出来たのね?」

エイミーがジーナに聞く。

「はい、ついでにオルコット宰相様が陛下を捕獲・・・拉致・・・ひっ捕らえ・・・穏便に連れて行かれました。

 今頃は執務室で政務に励まれているかと思われます。」

「・・・お爺さま・・・」

エイミーが額に手を当てガックリとする。

「まぁ・・・陛下がそんな行動するのはタケオ様ぐらいだよね。

 陛下にとっては息抜きなのかな?」

スミスが苦笑する。

「スミス様も随分と耐性がついたようで何よりです。

 ジーナ様、明日からの課外授業の用意は済んでいますか?」

ドネリーが聞いてくる。

「はい、抜かりなく。

 抜かっても3日ですので非常食は持っています。

 パラスも居るので水の確保も出来ると思います。」

「ん~・・・

 アクアというか水流操作なんだけどね。

 まぁ飲み水程度の量なら出来るよ。」

チビパラスが答える。

「水が出せるのなら万が一にも大丈夫だろう。

 我はその点は出来ないからな。

 パラス頼りになってしまうな。」

チビマリが言う。

「まぁマリは武芸者として超一流だしね。

 警護だけなら問題ないでしょう。

 その気になればドラゴンでも倒せるんじゃないの?」

チビアルが言ってくる。

「出来るかもしれないが・・・この地のドラゴンはビエラの親族。

 相手にするはずもなく、友好を深めるのが良いと思うがな。」

「まぁそうだね。

 で、エイミー、課外授業は何をするの?」

チビアルがエイミーに聞く。

「・・・野営よ。」

エイミーが答える。

「エイミー殿下、若干間があったように感じますけど。

 何かあるのですか?」

スミスが聞いてくる。

「それは行ってのお楽しみ。

 まぁ楽しんできなさい。」

「・・・ええ、わかりました。」

スミスが首を傾げながら頷く。

「・・・エイミー殿下の時は大変でしたものね。」

ドネリーがしみじみと言う。

「ドネリー、それ以上は禁止。」

「はーい。」

エイミーがそう言うとドネリーが口をつぐむ。

「スミス様、何かしらあるようです。」

ジーナがスミスに言う。

「野営で・・・僕は実践ないからね。

 マリが何か言ってたみたいだけど・・・ジーナ、面倒だろうけどさっさと処理してね。

 僕は戦力外として貰った方が良いと思うんだ。」

「わかりました。

 生徒達に危害がないように努めます。」

ジーナが頷くのだった。

「ん~・・・スミス達が考えている程の事はないわよ。

 仮にも王族と貴族が居るんだからね。

 ある程度安全が保障されているわ。」

エイミーが言う。

「「ある程度・・・」」

ジーナとスミスが眉間に皺を寄せながら訝しがる。

「恒例行事だし、気楽に行ってきなさい。

 で、タケオさんが気兼ねなく飲んでいたら何かしら楽しい事になっていたんじゃないの?」

エイミーがジーナに聞く。

「研究所の試験小隊の採用については売り込みがされてました。」

「タケオさんの所は人気なのね。

 タケオさんの事だから即決してたの?」

「いえ、流石に第二情報分隊長なので即決は出来なかったようです。」

「なんで売り込んでいるのが王都守備隊の隊長なのよ・・・」

エイミーが額に手をやり項垂れる。

「話を聞く限りでは隊長の奥様も働いていて、そちらの調整後に応募するようです。」

「ん~・・・隊長が抜けるのは良いのかな・・・」

「確か、研究所の総監職と試験小隊の隊長は元王都守備隊の隊長です。」

「タケオさんの所は元隊長ばかりになりはしないかしら・・・

 良い方に考えるなら隊長達が行きたがるなら魅力的な職場という事ね。」

エイミーはそう言いながら「第2皇子一家(うち)に来ないかな?」と思っている。

「王城と比べると給金は若干低めですが、その代わり休みが多めで夜勤や戦闘が滅多にない事が選ばれている要因のようです。

 どこかに移動するにしてもご主人様と一緒ですし。」

「なるほどね。

 キタミザト家所属でタケオさんと移動なら移動中の食事は何回かタケオさんが作ってくれそうよね。

 それは願ってもない事よね。」

「いえ、移動時はご主人様が毎食作ってくれます。

 移動中とは思えない美味しさです。」

「なんで組織の長が毎食作っているのよ・・・

 はぁ・・・そして勤務地はエルヴィス伯爵家だから街中ではあれらの料理が食べられるのよね。

 さぞ混乱しているでしょうね。」

エイミーがジーナとスミスを見ながら言う。

「はい、大混乱が予想できます。」

「だよね。

 あの料理のレシピだからね。

 品薄は確定です。

 街の皆なら暴動とかは起さないだろうけど、雰囲気は悪くなりそうだよね。」

ジーナとスミスが諦めながら言う。

「その混乱ぶりも報告が欲しいわね。

 地方領内で起こった事が王都で起きたらそれこそ暴動になり兼ねないわよ。

 どうやって広めるかは上手くやらないといけないわ。」

エイミーが言ってくる。

「第2皇子一家の方は大丈夫なのですか?」

「もううちは豆腐とかで1回しているからね。

 商店主とクリナ達が上手くやるとは思うけど、それでも混乱はあるでしょうね。

 食材の高騰なんかは・・・1週間くらいなら許容出来ても2週間とか1か月とかだと領民の家計に響くからなぁ。

 ある程度の事前準備は必要と思っているし、徹底した公表順番を作成した方が良いというのはクリナ達もわかってくれていると思っているわ。

 まぁそれが王都で出来るかというのは別の話だけどね。」

エイミーがそう言うのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 買い占めよりも欲が暴走してタマゴとかジャガイモとか取り扱いを間違うと食中毒を起こす可能性のある食材を間違うバカは間違いなく増えて騒動の元になりそうな…。
[一言] エイミー は、平気なのかな? 昨夜、スミス から、爆弾を投下されたのに。 王立学院 内部では、 エイミー スミス ジーナ の精霊は、 オープンになっているのかな?
[一言] >「はい、ついでにオルコット宰相様が陛下を捕獲・・・拉致・・・ひっ捕らえ・・・穏便に連れて行かれました。 ジーナさん・・・言い方・・・いや的確か・・・でも容赦無いなぁ(汗 >「野営で・・・…
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