第1698話 さぁ夕食だ。(お土産もありますよ。)
皆の前にはパン1個、小うどん、ミニソースカツ丼(鶏)、ミニカレー丼、おいなりさん2個、キュウリの塩漬けとデザートで餡団子2本が配膳される。
それもまだ温かいままの状態でだ。
「おぉぉぉ・・・・これはアズパールカレーだ・・・」
「こ・・・これが陛下も食べた事ないエルヴィス家のみの料理・・・」
「へぇ・・・日本のサラリーマンのお昼みたいね。
パンはカレーの残りを付ければ良いのかな?」
「タケオ様、このスプーンで食べれば良いのですね?」
「タケオ、見事だ。」
「ご主人様~♪美味しい匂いがしますぅ♪」
「だね~、これは美味しそうです。」
皆が食い入るように見ている。
「今日は玄米という穀物です。
その黒い物体の物は餡子と言ってデザートですからね。
・・・では、温かい内に食べましょうか。
いただきます。」
「「「「いただきます。」」」」
皆が一斉に食べ始めるのだった。
・・
・
夕食後のまったり時間。
「あぁ~タケオさんの料理は凄いなぁ。
ドネリー、凄いでしょう?」
「これほどとは・・・王家が頭を下げる訳です。」
「日本のカレーはやっぱり美味しいわ。」
「タケオ様、この玄米は良いですね。
パスタみたいに食べた感がありますよ!」
「うむ・・・味も見事だったな。
いなりが食べられるとは思いもしなかった。
ん?・・・いなり?」
「ご主人様ぁ~♪仕事を一生懸命頑張りますぅ♪」
「餡子ってこんな感じなんだね~。」
「あ~♪」
「そうですね、ビエラ。
お米はお腹に溜まって満腹に・・・うぷっ・・・私は横になります。」
皆が感想を言い合っている。
「はい、これで最後です。」
「ん、わかりました。」
武雄は食器を集め、夕霧が1つずつ持ち上げ、皿や器等の表面を手で撫でながら綺麗にしてパナに渡し、パナが机に重ねて置いていく。
夕霧が即席の食器洗い機になっていた。
・・
・
食器の片付けも終わり、武雄もお茶を飲んで皆と話していた。
「あ、ジーナ、スミス坊ちゃん、エイミーさんにお土産持って来ましたよ。」
「ありがとうございます、なんですか?」
「ありがとうございます、ご主人様。」
「え?私のも?」
「ラルフさんの所で作った新作の甚平という新商品ですよ。
夏の暑い日に部屋着として使ってください。」
武雄がスミスとジーナ、エイミーの前に甚平を置く。
ちなみにエイミーの分はエルヴィス伯爵邸で皆に渡した際の夜にアリスが「タケオ様、エイミー殿下の分は?」と気が付き1着アリスの私物から拝借していた。
「「「はぁ・・・」」」
3人共物珍しそうにジーっと見ている。
「ズボンと上着ですけどね。
風通しが良いので涼しいですよ。
スミス坊ちゃん、上着を服の上からで良いので着てみてください。」
「はーい。
ん?・・・タケオ様、紐が2つありますよ。」
「ええ、そうですね。
ちなみにズボンは紐で腰回りの調整が出来ますよ。
上着はこうやって横で軽く縛って終了。
胸上くらいにあるのははだけ防止です。
女性だとはだけると見えちゃうでしょう?」
「あぁ、なるほど。」
スミスが頷く。
「・・・」
ジーナはスミスの羽織方を見て確認している。
「胸元のはだけ防止・・・ん~・・・」
エイミーが上着を正面に持ちあげながらジト目で見ている。
「ドネリーさんの分は用意出来ておりません。
ごめんなさいね。」
「いえ、問題ございません。」
ドネリーが「それはそうですよ」と苦笑する。
「ちなみに陛下と第3皇子一家には1着ずつ渡しました。
追加購入予定を私は期待しています。
こちらがカタログです。
よろしくお願いいたします!」
武雄がエイミーに深々と頭を下げる。
「ははは、検討します。」
エイミーが笑いながらカタログを受け取る。
「それとパラスとマリのチビッ子衣装ですが、ただいま鋭意作成中です。
出来次第送付予定です。」
「はーい。」
「うむ。」
パラスとマリが頷く。
「さて、お土産は終了と。
次は、ジーナの備品が出来ましたよ。」
「はい?」
ジーナが首を傾げる。
「キタミザト家および研究所職員用の作業服上下が1組とベルト、帽子が1つと戦闘ベスト1着、これは私が手を加えました。
半長靴を1組とヘルメットも1つ、ヘルメットは試験的にヘルメットの内側にスライム黒で補強しておきました。
小太刀とナイフが1振りずつとリュックが1つ。
女性用スポーツ下着2セット、丸首の緑色のシャツが3つ。
あ、サイズは教えて貰えませんでした、店員さんに『ジーナ用で』と言ったら見繕ってくれましたからね。」
武雄が机にどんどん置いていく。
「はぁ・・・ご主人様、これは?」
ジーナが(予算が)心配そうな顔で聞いてくる。
「ん?・・・あ!ヴィクターとアスセナさんと初雪も同じ組み合わせを用意しますからね。
キタミザト家配属なので、家負担ですから気にしないで良いですよ。
追加購入は自費でね。
それとベルテ一家は予算的にまだ先かな。
子供達ももうちょっと成長したらね~。」
「・・・そうではないのですが・・・」
ジーナが諦めながら呟く。
「タケオ、私とシグレも。」
「あ~、そうかぁ、エルダームーンスライムも私の配属でしたね。
なら夕霧と時雨も帰ったら作りましょうね。」
「ん。」
夕霧が頷く。
「じゃあ、ジーナ、作業服に着替えておいで。」
「わかりました。」
ジーナが作業服を持って一旦退出するのだった。
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