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第1680話 夕霧と磯風。(陛下頑張っています。)

武雄達が居る部屋の隅。

「ん、タケオはああ言ったけど、イソカゼ、どうなのですか?」

「はっ、現在、各地に潜入しているスライム達とロロの部下達は人間が立っている場合には目に入らない箇所を選定してさらには壁の内側からの監視のみをしています。」

「・・・ん、ならタケオの心配も少なくなるという事ですね。

 それとこの地のエルダームーンスライムの取り込みについては?」

「問題なく。

 生まれたばかりという訳ではありませんが、感覚的にはハツユキの少し後かと。

 ユウギリが出てくれば間違いなくこちらに来てくれると思います。」

「ん、なら大丈夫。」

夕霧が頷く。


「主、今日はこの後、夕食を取ってから第3皇子一家方と打ち合わせなんですよね?

 バリ・・バリバリボリ・・・」

ミアがかりんとうを頬張りながら聞いてくる。

「そうですよ。

 どうしましたか?

 口の周りが・・」

武雄がミアの口の周りを拭きながら答える。

「んっ・・・いえ・・・どこで食べるのですか?」

「うん?・・・ん~・・・メイドさん達が教えてくれますよ。

 夕食後に会うと言っているので一緒ではないでしょうけども。

 部屋で食べるか、王家が取る前後で食べるか、文官さん達が食べる食堂で取るか。

 そこはお任せですよ。」

「そうですかぁ・・・何が出るんでしょうかね?」

「あ~?」

ミアとビエラが武雄に聞く。

「さて・・・メニューも向こう任せではありますけど・・・

 ミアもビエラも何が出ても食べれるでしょう?」

「まぁ・・・」

「はい・・・」

「ちなみに何が食べたいんですか?」

「ソースカツ丼。」

「カレー。」

「・・・米とカレーですか。

 米は王都には仕入れるとは言っていますが、こちらからまだ売るような物ではないのですよね。

 カレーは王都では私は作れません。

 なので、どちらも・・・エルヴィス伯爵邸に戻るまで食べれませんよ。」

「そうですか。」

「あ~・・・」

ミアとビエラが残念がる。

「普段ならですね。

 なのですけど、明日、ジーナとスミス坊ちゃんに食べさせる為に作って持って来ていますよ。

 明日まで我慢しなさい。」

「え?やった♪」

「タケオ!」

ミアとビエラが嬉しそうに顔を上げる。

「はぁ・・・この2人が食べたくなる料理が明日は出るのですね?

 穀物という事なのであまり味が絶品だとは思わないのですが・・・」

「ええ・・・そのようですね。

 気に入ってくれたのはありがたいのですけど・・・週1回か2回程度食べれれば良いかと思ったんですが、週に4、5回出させられそうな勢いですね。

 ミア、ビエラそんなに気にいったのですか?」

「はい!早く明日にならないですかね?」

「あ~?」

2人がワクワクし出す。

「ミア、ビエラ・・・明日の夕食なんですから。

 今から待っていても疲れちゃいますよ?」

「良いんです!ね~ビエラ。」

「はい!」

「まぁ・・・待ってなさい。」

武雄が呆れるのだった。


------------------------

アズパール王の執務室。

アズパール王が書類が山積みされている執務机で書類を見ている。

「ふむ・・・ん~・・・専売局からのこの報告書なんだが・・・」

「はい、何かありましたか?」

執務室内のソファに座りながらオルコットが聞き返す。

「クリフの所からウィリアムへの異動についての項目なんだが。

 当初見た企画書よりも期間が短いんだが・・・良いのか?」

「ええ、意外と第3皇子一家領で新規で作る物が多かったとの事です。

 輸送量が少なくなったので期間が最初よりも少なくなったとの事です。」

「そうか、なら問題ないだろう。

 裁可する。」

アズパール王が報告書にサインする。

「では、実施に向け各所に号令をかけます。」

オルコットがアズパール王の正面に立ち、サインされた報告書を受け取る

そしてまたソファに座る。

「・・・えーっと・・・次か。

 そう言えば先ほど執事が入って来たがなんだったんだ?」

アズパール王が次の書類を手に取りながら聞く。

「いえ・・・キタミザト殿が到着されました。

 面会は夕食後の予定です。」

「そう・・・ん?タケオが来たのか?

 性格的に挨拶に来そうではあるのだが。」

「はい、挨拶に来て良いかと問われていたので、夕食後にしましょうと返答しておきました。

 陛下の仕事の邪魔をしてはいけませんからね。

 私の方で対処しておきました。」

「そ・・・そうか、すまないな。」

「いえ・・・ですが、このまま陛下の仕事が終わらなければ、夕食も・・・」

「え・・・この量?」

「はい、この量です。」

「・・・無理じゃないか?」

「それは陛下が決める物ではありません。

 ですが・・・流石に全部は無理でしょうか。

 なら・・・はん」

「3割で勘弁してくれ!」

アズパール王が頭を深々と下げる。

「はん」

「せめて4割はどうでしょうか!?」

「・・・まぁキタミザト殿とのお約束がありますので致し方ないでしょう。

 私も本日の夕食後とご連絡してしまいましたから・・・あまり遅くなってはいけないでしょう。

 夕食までに終わらせてください。」

「きっちり終わらせます!」

アズパール王がさっさと書類の中身を確認して処理をしていくのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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