第1615話 客間でのんびりスミスの将来。(どうしろと?)
「「「「ん~・・・」」」」
エルヴィス爺さんと武雄、アリス、エリカがジーナの報告書を見て悩んでいた。
「どうしたものかの。
ちなみに王立学院では伝統的に2年生終了時に娼館で実地じゃ。」
「そんな事をしているんですね。
ちなみにこの街でもしているんですか?」
アリスがエルヴィス爺さんに聞く。
「兵士はやっておる。
新人小隊終了者をだったはずじゃ。
たぶんどの貴族もしておるの。」
エルヴィス爺さんが言う。
「なるほど・・・下手に自分で知識を付けるよりかはプロの娼婦が教える方が安全ですね。」
エリカも恥ずかしいとか最初は思ったが3人が浮ついた感じもせずに話をするので冷静に考えられている。
「でもジーナの話ではそこが問題ではないようですね。
どちらかと言うと性欲がわからないという所でしょうか。」
「タケオ様、それは問題なのですか?」
「世間体としては今は問題ありません。
ですが、性欲というのは恋愛感情にも似ているので・・・扱い方を間違えると人生をも左右されるというのは感覚的にありますからね。」
「確かに人を好きになるという事と快楽を求めるというのは全くの別物でもあるが・・・見方によっては似ているとも言えるかもしれぬの。
性欲とは・・・難しいの。」
「はい、それに性欲は3大欲求の一つですからね。
刺激が強いので、知らない状態で誰かに誘惑でもされたら抗い辛いでしょう・・・」
「欲求?3大と言うのがあるのですか?」
アリスが聞いてくる。
「ええ。パナ、簡単に説明して貰えますか?」
「そういうのは心理学者の領分でしょうけど・・・
タケオが言う3大欲求とは食欲、性欲、睡眠欲の事でしょう・・・たまに集団欲や排せつ欲なんかも性欲の代わりになるという方も居ますが・・・まぁ概ね大衆に認識されているのはこれです。
食べる事も眠る事も、そして子孫を残していく事も人が生きていく為になくてはならないものです。
要は生物としての基本的な欲求がこの3つだという事ですね。」
チビパナが武雄の肩に乗って説明する。
「なるほど・・・」
アリスが返事をし、エリカも頷く。
「性への目覚めかぁ・・・難題だなぁ。」
武雄が腕を組んで悩む。
「タケオさん、性欲はそんなに難しい事なのですか?」
「性欲以外の食欲と睡眠欲は抗うのが難しいとされる欲求なのですけど、食欲なら食べさせれば良いし、眠いなら寝させれば良い、今の情勢下において対処は難しくはないんです。
ですが、性欲は扱いが難しいんですよね。」
「そうじゃの・・・個人的趣向もあるしの。」
「「??」」
アリスとエリカが首を傾げる。
「性に対する目覚めは詰まる所、異性を認識するという事なんです。」
「それはさっきタケオ様が言っていた恋愛感情ですよね。」
「違いますよ。
男性なら女性を女性なら男性を認識するという事です。
んー・・・なんでしょう・・・ん~・・・
あ!私は女性ではないのであれですが、2人は初めて会う異性のまずどこを見ますか?」
武雄がアリスとエリカに聞く。
「え?ん~・・・目?」
「目は見ますよね。
私は全体的な雰囲気ですかね。」
アリスとエリカが考えながら言う。
「質問を間違えた気がします・・・
まぁ気を取り直して・・・男性が初めて会う異性を見る時に自分の好きな所を見ると思っています。」
「「?」」
「まぁ顔、胸、足と見ていくんですが、好きな部位があるものなんです。
そこで目が止まります。」
「タケオ様も?」
「ええ、あります。」
「どこですか?」
「言いませんよ、そんなことは。
まぁ結局はどこを見るかは人それぞれでそれが性欲に関わっているという事なんです。
エルヴィスさんも言っていたように個人的趣向という所ですね。」
「そうじゃの。」
「お爺さまもわかりますか?」
「わかるの、じゃがこう言った事は他人に言う事ではないからの。
わしも言う訳にはいかぬな。」
「で、大体最初はその部位が自分好みか好みじゃないかで恋愛をしていると感じるようになるんですよ。
そして性欲は刺激が強いのが問題なんですよ。
その好きな部位を見てるだけなら良いのですけど、見ているだけで飽き足らず、その内触りたいとか要求が変わっていくんです。
なので下手に性を覚えさせるとそれに固執してしまう可能性もありますし・・・
王都に行った際に説明はしてあげても良いですけど・・・どう説明するべきか。
何が切っ掛けで異性が気になり出すかは人それぞれですしね・・・」
武雄が悩む。
「タケオ様、ジーナちゃんが聞いてきている性欲はとっても説明が難しいのですね?」
「ええ、ですが、誰もが子供の時に経験するんです。
王立学院での伝統行事で習えば良いので、この話はそっとしておいてあげたいですけど。
聞かれた際の説明は考えていた方が良いのかもしれませんね。
パナ、何かありますか?」
武雄がチビパナに聞く。
「冊子でも作りますか?」
「・・・自己処理方法の手引きですか・・・はぁ・・・一応パナ、お願いします。
簡単で良いですよ。」
「はい、わかりました。」
パナが頷くのだった。
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