第1543話 コノハからの報告。(人工湖関連は順調です。)
「あ、タケオ、パナちゃん用の罰ゲーム衣装を製作し始めたわよ。
ラルフの店で。」
チビコノハが言ってくる。
「??・・・あぁ、そう言えばそういうのを依頼していましたね。
ミニスカは出来ましたか?」
「アリスとエリカに阻止されちゃった。
だから完成はまだまだ先ね。」
「・・・致し方ありませんね。」
武雄がコノハの報告に頷く。
「そうでした!タケオ様!
あれは何なんですか?」
「・・・ミニスカゴスロリ喫茶店衣装?
意匠がちょっと夢見ちゃっている女の子用ですけど。」
「そうではなくて・・・あの短さはなんなんですか!?」
「短さ?・・・コノハ、何センチで?」
「標準と思われる膝上10㎝よ。」
「・・・それはミニスカじゃないですね。
15㎝は行って欲しかった。」
武雄が首を傾げながら残念そうに言う。
「「ええ!?」」
アリスとエリカが驚く。
「だよね~。
ちなみにアリス達は膝丈なら許可するって。」
「・・・それだと普通ですね。
芸術の精霊であるペイトー的にはどうですか?」
「配膳係ですから膝上17㎝はいけるかと。
あれならギリギリ平気です。」
「攻めますね。
20cmは危険ですかね。」
「はい、何かの弾みで見える可能性があります。」
「攻め過ぎても意味ないですかね・・・」
「ギリギリを狙うのが肝心かと思います。」
武雄とペイトーが真面目な顔つきで話している。
「いやいやいや!タケオ様!
短いですから!
あんなに短いとしゃがんだら見えちゃいます!」
「「「・・・」」」
武雄、コノハ、ペイトーが無言で目を合わせる。
「なら見せパンね!」
コノハの言葉にペイトーが頷き、武雄は目を閉じたのみにさせる。
「コノハ!変な単語を作らない!」
「見せれるパンティ、略して見せパン。」
ペイトーが追加する。
「言っている事は理解できても意味がわかりません!
なぜに見せますか!?」
「・・・お約束?」
「・・・様式美?」
コノハとペイトーが考えながら言う。
「そんなお約束も様式美もあってたまりますか!
ダメです!絶対ダメ!
スカートの丈は膝丈です!」
アリスが言い放つ。
「という訳よ。」
コノハがやれやれと手を挙げながら武雄に言う。
「・・・まぁ・・・しょうがないでしょう。
目的は罰用の衣装です。
ミニスカが羞恥心を刺激して抑止力になると踏んでいましたが、アリスがこうでは日の目は見ないでしょう。
膝丈で何か可愛らしい物を作るしかないでしょうね。」
「「んん~・・・」」
コノハとペイトーが悩む。
「ちなみに・・・コノハ、私の体形わかるのですか?」
パナが聞いてくる。
「大丈夫よ。
パナちゃんが寝ている隙にペイトーと一緒に測ったからそれに多少調節できるようにするから問題ないわ。」
「ああ、そうですか。」
パナが呆れる。
「膝丈でかぁ・・・思い切ってブレザーの制服にする?
それでハイソックスにしてさ。」
「ほぉ、チェック柄のスカートなら白か黒のハイソックスと相性は良さそうですね。
ブレザーは鮮やか系の方が乙女チックではないですか?」
コノハとペイトーが話合いを始める。
「じゃあピンクかな?
あるのかな?」
「ないなら作るしかないのでは?」
「そうよね~・・・タケオ!」
「生地についての相談はラルフさんの所でしなさい。
あ、ブレザー型の制服を作るなら王都に持っていくから多めに用意してね。」
「「はーい。」」
武雄の言葉にコノハとペイトーが返事をする。
アリスとエリカは自身の精霊が不屈の精神で何をやらかすのか気が気ではないのだった。
・・
・
「そうじゃ、タケオ。」
エルヴィス爺さんが夕霧と将棋をしながら何か思い出したようで顔を武雄に向ける。
「はい、なんですか?」
「ふむ、東町近郊の人工湖じゃがの、2週間後に着工するぞ。」
「おぉ、するのですね。」
「うむ、周辺の輸送船用の建物はまだ決まっていないがの。
とりあえず人工湖自体は作ろうと思っておる。
今は、文官達が人工湖予定地に立ち入り禁止の処置をしに行ったり、東町や街の者達に説明に追われておるようじゃ。
整備局港湾部が主体となって全体の工程管理をしておる。
まだ軽微な変更は可能じゃからの、全体図を見に行って欲しい。
一応、ローチの所にいる2名は毎日のように図面を港湾部に持って行って文官達やローチ、キャロルと打ち合わせしておるようじゃぞ。」
「やる気ですね。
ローチさん達にお願いして2人が倒れないように体調管理をしっかりとして貰いましょうか。」
「タケオがけしかけたのかの?」
「いいえ、『しろ』とは言っていませんよ。
2人とも是非にやらせてほしいと言って・・・言っていました。」
武雄が良い笑顔でエルヴィス爺さんに言う。
「あまり発破はかけるものではないからの。
まぁタケオがしたいようにするのが一番なのかもしれぬがのぉ。
フレデリック、兵士達の用意は?」
「はい、現在新兵が入ってきたので訓練等の調整をしています。
第10小隊、第15小隊は港湾部作成の人工湖作成手順を元に机上で工事内容の確認をしています。
また、港湾部では掘り起こした土が結構出る為、人工湖周辺の土手作りを追加検討していると報告を受けています。」
「うむ、人手もなんとかなり、追加で他の物も手を付けるようじゃの。
東町はどうじゃ?」
「現在、兵士達の簡易宿泊所を用意していると報告が上がってきています。
完成は3日後の予定です。
東町局長が確認し、問題がなければ兵士達の下見が始まるかと思います。」
「うむ、順調じゃの。
タケオ、始まるの。」
「上手く行く事を祈ります。」
「皆なら大丈夫じゃよ。」
エルヴィス爺さんが朗らかに言うのだった。
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