表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1540/3630

第1526話 研究所開所日。3(開所式。)

午後一の研究所の会議室。


「これより開所式及び辞令式を始めます。

 総員起立!」

ヴィクターの号令で皆が立ち上がる。

「王国旗並びにキタミザト子爵旗に対し礼!」

皆が一斉に礼をする。

「直れ!

 第二研究所 所長より訓辞。」

ヴィクターの言葉を聞き、武雄が予行通りに王国旗に一礼し壇上に上がる。

「気をつけ!

 所長に対し、礼!」

皆が一礼する。


「はい、皆さん、おはよう。

 今日から正式に第二研究所が始動します。

 私達は戦争時において各兵士の先鋒を務めるような事を求められてはいません。

 国家が私達に望むのは、兵士が移動や戦闘をする際の肉体的や精神的な負荷を軽減する方法の研究です。

 今までどの機関でもした事がない、まさに前例のない研究が始まります。

 試案、試作、試験、評価、そしてまた試案、この繰り返しが始まります。

 試験方法も評価基準も全く何もない状態から始まります。

 皆で考え、実践し、議論する。

 私達が創立人員なのです、まずは1つずつ道筋を確立していきましょう。

 皆さんの働きに期待します。

 以上。」

「気をつけ!

 所長に対し、礼!」

皆が一礼する。


「次に総監より報告。」

「はい!」

マイヤーが武雄の前まで歩いていき、武雄にまずは一礼。

「総監より報告します。

 本日付で試験小隊に7名、研究所に1名が各所より着任しました。

 またキタミザト家より試験小隊に2名、研究所に2名もすでに着任しております。

 最後に魔法師専門学院より内定者2名が到着しております。

 以上。」

マイヤーが報告をして席に戻る。


「辞令式を行います。

 パメラ・コーエン殿。」

「はい!」

パメラが呼ばれて武雄の前に来る。

「パメラ・コーエン殿 第二研究所 試験小隊への勤務を命ずる。

 今後の活躍を期待します。」

武雄が辞令書を読み上げパメラに渡す。

「謹んで拝命します!」

パメラが両手で受け取り席に戻る。

「ケイ・ケード殿。」

「はい!」

ケイが呼ばれて武雄の前に来る。

「ケイ・ケード殿 第二研究所 試験小隊への勤務を命ずる。

 今後の活躍を期待します。」

武雄が辞令書を読み上げケイに渡す。

「ありがとうございます!」

ケイが両手で受け取り席に戻る。


「宣誓式を行います。

 今回は初回ですので、試験小隊長と研究室長のみの宣誓です。

 試験小隊長 ドム・アンダーセン。」

「はっ!」

アンダーセンが武雄の前まで歩いていき、武雄にまずは一礼。

そして懐から宣誓書を取り出す。

「宣誓!」

その言葉に試験小隊の面々が礼をする。

「我々は、わが国の平和と独立を守る研究所の使命を自覚し、アズパール王国の法を遵守し、一致団結し、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身をきたえ、技能をみがき、強い責任感をもって専心職務の遂行にあたり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、陛下と国民の負託にこたえることを誓います。」

アルダーソンが宣誓書を読み上げるとしまい、武雄に渡す。

そして一礼をして席に戻る。

「研究室長 オーラ・トレーシー。」

「はい。」

トレーシーが武雄の前まで歩いていき、武雄にまずは一礼。

そして懐から宣誓書を取り出す。

「宣誓!」

その言葉に研究所の面々が礼をする。

「我々は、わが国の平和と独立を守る研究所の使命を自覚し、アズパール王国の法を遵守し、一致団結し、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身をきたえ、技能をみがき、強い責任感をもって専心職務の遂行にあたり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、陛下と国民の負託にこたえることを誓います。」

トレーシーが宣誓書を読み上げるとしまい、武雄に渡す。

そして一礼をして席に戻る。


「皆が宣誓の通り、仕事に邁進されることを望みます。」

「気をつけ!

 所長に対し、礼!」

皆が一礼する。

皆の礼が終わると武雄が壇上を降り、王国旗に一礼して席に戻る。


「以上、開所式と辞令式を終わります。

 気をつけ!

 王国旗並びにキタミザト子爵旗に対し礼!」

皆が一斉に礼をする。

「総員、解散。

 所長、総監が退室します。」

ヴィクターの言葉に武雄とマイヤーが退出していく。

皆が軽く礼をしながら見送るのだった。

「業務連絡です。

 スズネ様、アニータ様、ミルコ様はこの場にお残りください。

 以上です。」

ヴィクターがそう言う。

「とりあえず、下の詰め所で休憩するか。

 アニータ、ミルコ、スズネ殿、下にいますので。」

「「「はい。」」」

アニータとミルコ、スズネを残し皆が会議室を後にする。

・・

「で・・・ヴィクターさん、私達が残ったのはなぜですか?」

鈴音が聞く。

「はい、貴女達3名は昨日付け(・・・・)で一足早く出向辞令が交付されています。」

「「「???」」」

3人が首を傾げる。

「ヴィクター、皆は戻りましたか?」

武雄とマイヤーが再び会議室にやってくる。

「あの~・・・武雄さん、どういうことですか?」

「大人の事情です。

 まぁ正直にいうとヴィクターが用意しておいてくれたのですけどね。

 つまりはこうです。

 今辞令が交付されたのは王都の人事局内(・・・・・・・)の話なのです。

 これだと貴女達3名も王都が人事を握ってしまうので勝手に転属させてしまう可能性がありますからね。

 勝手に異動させない為にキタミザト家で雇用し、研究所に出向させているという体で行く事になりました。」

「「「はぁ・・・」」」

3人が生返事を返す。

「キタミザト家の採用辞令と研究所への出向辞令の2枚を渡しますからね。

 なくさないように保管してくださいね。」

「「「はい。」」」

3人が返事をする。

「じゃあ、行いましょうか。

 アニータ・チーゴリ殿。」

「はい!」

3人に辞令が順次渡されたのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 自衛隊ですか? この宣誓文は…国民が◯ね言ったら◯ぬ宣誓文…だし
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ