表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1534/3612

第1521話 契約者達と精霊達。2(仕事内容とボーナス。)

打ち合わせは続く。


「あとは各々の仕事の確認ね。

 私はタケオとアリスに協力して米からの酒作りと味噌と醤油そして料理。

 パナはタケオの研究所に勤務してスライムの体液に関する研究の予定ね。

 ニオとテトはテイラーとスズネに付いてそれぞれの補佐をしているわ。

 うーちゃんはエンマについて米作りの指導と品質改良の仕事かな?

 だーちゃんは・・・何する?」

コノハが皆を見ながら言う。

「え?私だけないの?」

ダキニが首を傾げる。

「うん、これといってないわ。

 ニルデはタンポポ茶を作っているんだけどね。

 作り方はニルデとジルダが知っているし、品質と生産の安定化はこれから自ら考えて行く事だしね。」

「んん~・・・」

ダキニが悩む。

「確かだーちゃんは一撃死が出来るんでしょ?」

「あ~・・・あれは・・・まぁ昔取った杵柄だよ、

 使用条件が厳しいかな?

 基本は油断している相手のみだし、精霊魔法師には通じないし、相手が注意してこちらと対峙しているのなら体の体力を5割程度奪う程度の力だし、有効範囲も5m程度だし・・・使い勝手悪いの。

 戦闘もマリやニオに比べれば大振りだしね。」

ダキニが言う。

「だが、ダキニの戦闘力は凄いだろ?

 その場にある物を使って対処するのは一級品だぞ?」

ニオが言ってくる。

「じゃあ用心棒かな?

 ベルテ一家はこの地域では珍しいエルフだし、珍しいからと夜這いを仕掛ける者達を追い払う事にしようか。」

コノハが言う。

「タケオの部下のベルテ一家に手を出す輩は余程の者ね。

 タケオとアリスが支援しているのを知っているのならそこに手を出したらどうなるか・・・少なくともこの街の者は想像しただけで震え上がるからね。」

テトが呆れながら言う。

「「え?そうなの?」」

ウカとダキニがテトに聞く。

「まぁね~、アリスはこの国の英雄だからね。

 威圧の魔眼が使えるし、あ、タケオの部下のパラスの契約者のジーナも魔眼が使えるわよ。

 タケオはタケオで1対1ならアリスにもジーナにも負けなしだし、人望も厚いから街中の主だった商店は協力しちゃうしね。

 ベルテ一家に手を出したら最低でも街には住めないわよ。

 それにタケオとアリスが制裁に行くだろうからね、生きていけないんじゃない?」

「そうだな。

 それにタケオの装備している武器も問題か。

 近接戦闘は小太刀での1対1の無類の強さに、近距離は拳銃、遠距離は対物ライフルを所持しているから簡単な壁くらいなら吹き飛ばして絶命させられるしな。」

ニオが考えながら言う。

「「た・・・対物ライフル?」」

ウカとダキニがこの世界にないはずの物に驚く。

「対物ライフルの上位で対攻城戦用に作ったライフルだとオーガ2体くらいなら軽く貫通していましたよ。

 ・・・貫通よりも爆発ですかね?まぁ良い感じで木っ端みじんでした。」

パナが報告してくる。

「あ~そんなに威力あるんだ~。

 タケオの装備ってやり方によってはドラゴンより厄介よね。

 まぁ良いんじゃない?」

コノハがお気楽に答える。

「ちょっとコノちゃん!何をのんびりしているの!?

 タケオの装備はちょっとした精霊にも対応出来るじゃない!」

「うん、そうね。」

「『うん』じゃない!

 ほっといて良いの!?」

「良いも悪いも小銃がそもそも出回っていたのよ。

 タケオはそれを入手して改造しただけ。

 本人は小銃自体を普及させる気は基本的にないと言っているし、配備はタケオの部下の試験小隊のみと今は考えているわ。

 小銃も弾丸も製造はスズネが住んでいるステノ技研のみなのよ。

 なので大規模配備は・・・相当先よ。」

コノハが「気にしても意味ないよ」と手を挙げてヤレヤレとしている。

「「んん~・・・なら良いのかな?・・・」」

ウカとダキニが悩む。

「まぁなるようにしかならないな。」

「そうね。

 それにタケオは武具よりも輸送網の整備や食材の確保をする気だからね。

 あまり戦闘の事は気にしなくて良いと思うわよ。」

ニオとテトが言う。

「私達は非戦闘員の精霊だからね。

 私達が出る時はこの街の防衛時かな?

 パナちゃんはタケオについて戦地にはいかないといけないけどね。」

「そうですね。

 まぁ私が戦闘が出来ませんからね。

 タケオの高威力の武器は私と合わせて丁度良いのかもしれません。」

パナが頷く。

「「んん~・・・」」

ウカとダキニが考えている。

「まぁ基本は各精霊がのんびり過ごしている程度だしね。

 悪さをすれば怒られるし、良い事をすれば褒めて貰えるわ。

 なので、うーちゃんもだーちゃんものんびりと楽しんで良い事をすれば良いのよ。」

コノハが締めくくり、ウカとダキニが頷くのだった。


「コノハ、終わりましたか?」

武雄が精霊たちの所にやってくる。

「終わったよ~。

 タケオ何か用?」

コノハが武雄に聞く。

「ええ、ちょうど良いのでね。

 えーっと・・・これは仁王様、テト、パナ、コノハですね。」

武雄が4人の前に革袋を置く。

「「「「???」」」」

4人が首を傾げる。

「報奨金です。

 仁王様とテトは夕霧達を紹介し各工房のお手伝いの成果として。

 パナ、コノハは王家とジェシーさんに子を授かった事に対する対応を評価し、またコノハには料理研究で私達への支援、パナはベルテ一家やニルデとジルダを雇用する際の支援を加味した金額としています。」

「「「「おおおお!」」」」

4人が目の前の革袋を見ながら感嘆の声を上げる。

「王都に出張中のマリとパラスにもそれぞれに応じた報奨金を送付予定です。」

「はい!タケオ!

 私達にはないの?」

ウカが手を挙げて聞いてくる。

「今日契約したばかりですので評価する成果がありません。

 それにこの報奨金は私の小遣いの中から出しています。

 なので基準は私で尚且つ懐に余裕がないと出せません。

 いつ出すのか、どういった時に出すのかは私次第です。

 成果があれば出すかもしれないし、ベルテさん達から努力しているのを報告されてかもしれない。

 私に利があっただけでは出す事はないかもしれない。

 むしろ契約者や街にとって良い事をしたら出すかもしれない。

 基準はないですね。」

武雄が説明する。

「とりあえず、真面目に契約者の援助をします。」

「うん、する。」

「はい、そこからお願いします。

 エンマやニルデが困っていたら手助けしてください。

 2人が笑顔で過ごせる事が一番ですからね。

 私からは以上です。

 では、今後とも契約者各位の支援をお願いしますね。」

「「「「はーい。」」」」

精霊達が返事をするのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 下手な精霊より怖い夫婦の下に集ったモノたちは 幸福なのかどうなのか とりあえず気まぐれで報奨は出るけども
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ