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第1463話 ローさんとの打ち合わせ。(酒は順調、ソースは保留。)

武雄とアスセナは次の店に向かって歩いていた。

ヴィクターは米を1袋受領するとエルヴィス家の厨房に置きに向かった。

「そういえばキタミザト様。」

「どうしましたか?」

「いえ、料理長からベルテ一家のエンマとフローラに喫茶店の給仕の仕事についてお話していませんが、よろしいのですか?」

「・・・それね・・・

 アスセナさん、元販売員としての経験から販売員として必要な事は何だと思いますか?」

「販売員に必要な事は商品知識と・・・お客様を観察することかと。

 あとお客様が聞いてきた事を否定しないように売りたい物に誘導するという所でしょうか。」

「なるほど。

 ・・・うん、優秀です。

 では給仕の仕事に対してはどうでしょうか?」

「・・・皿洗いと注文を取る仕事ですので商品知識はそこまでは必要ないと思うのですが・・・

 事前に全商品を食べておき、自分なりに感想を持っていた方が良いとは思います。」

「なるほど。」

武雄が頷く。

「キタミザト様は違うとお考えですか?」

「商品知識とかは言っている内容で納得です。

 ですが・・・販売員と給仕係の共通点は見られるという事です。

 あの2人の経歴ではまだ早いような気がするんですよね。」

「見られる・・・あぁ確かに見られますね。

 姿勢とかいろいろと指示もされますし、それで店の印象も変わってしまいますね。

 そう考えると・・・まだ不特定多数に見られるのは早いかもしれません。

 ですが、この間の特産品祭りでは熟されていました。

 あれでは足らないのでしょうか。」

「対面販売と喫茶店での給仕では環境が違います。

 あの2人に視線がある程度集まる事も想定しておかないといけないでしょう。

 長時間見られるというのは負担が大きい物ですからね。」

「・・・いつ勧誘されますか?」

「んん~・・・もう少し今の生活に慣れてからが良いと思うんですけどね。

 料理長には聞くと言ってしまいましたし・・・私が言うと強制になりかねないのがね・・・」

「『この後行きますので聞く』と言われていましたよね。

 私が聞いておきましょうか?」

「んん~・・・お願い出来ますか?

 それとなくで良いですからね?

 強制でもないですし、やりたいならという所でで良いですし、今断ってもまた今度声をかけられると思いますし。」

「わかりました。

 やんわりと聞いてきます。」

「お願いします。」

武雄がアスセナに頼むのだった。


「さ、次はここです。」

武雄とアスセナは店先に来ていた。

「ここは・・・ロー様のお店ですね。」

「ええ、魔王国での評判を教えないといけ」

「キタミザト様!戻られたのですね!」

武雄が話している間にローが店の奥から走ってきた。

「ええ、奥に居てくれて良いのですけど?」

「いえいえいえいえ!

 出迎えますとも!」

「・・・奥に行きましょうか。」

「はい!」

武雄とアスセナとローが店の奥に行くのだった。

・・

「ん~・・・魔王国へのウスターソースは年に20か30樽ですか・・・」

「反応が凄かったですよ。」

「ほほほ、それはそうでしょう。

 この街ですら毎日完売が続いているのですよ?

 はぁ・・・他領への事もまだなのに、他国へとは・・・まぁ30樽程度なら何とかなるとは思うのですけど・・・

 毎月2樽で24樽、3樽で36樽・・・なるほど。」

ローが疲れた顔をさせる。

「キタミザト家としては月3樽の方が良さげなんですけどね。」

「ほほほ、その数なら問題はなさそうですね。

 ちなみに来年の予定では、領内的にはこの街と各町に月60樽を目指すとベッドフォードから言われています。

 それに伴って私共から提出した領外向けはゴドウィン伯爵領とテンプル伯爵領向けに月30樽の予定です。

 ウィリアム殿下領向けでも月30樽の輸送予定なのですよね。

 卸す先も選定を進めていますが、今卸す個数が話題になっているのですよ。」

「ベッドフォードさんや文官方の意見は?」

「保留ですね。

 現状では週に3樽、月15樽程度を輸送する目途がたったとの事なのです。」

「4倍?・・・工場が出来るのですよね・・・生産能力はどうなんでしょうか?」

「ほほほ、このあとベッドフォードの所に行かれますか?」

「訪問はする予定ですが・・・生産能力はそこで聞くしかないですね。」

「ほほほ、私達は要望しか言えませんので実質は聞かないようにしています。」

「・・・これは今後も話さないといけない事でしょうね。

 エルヴィス伯爵達にもそれとなく聞いておいた方が良いでしょうか。」

「ええ、キタミザト様は頭に数字を入れて置いた方が良いかもしれません。」

「わかりました。

 それとウォルトウィスキーの方はどうですか?」

「ほほほ、動きはないですね。

 増産設備は予定通りに稼働出来るだろうとの報告がありましたが、それ以降は何も言われてないので問題ないでしょう。」

「こっちは問題ないか。

 ん~・・・米の方はこれからですからまだまだ先の予定ですしね。

 あ、そうそう魔王国の方にはエルフ産の『シュワシュワな白ワイン』は頼んでおきました。」

「ほほほ、そちらはキタミザト様経由で卸していただければと思います。」

「わかりました。」

武雄が頷くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。


皆様、本年もありがとうございました。

今年も誤字脱字が多い文章になってしまって申し訳ありませんでした。

アクセス数を見る事で皆様が毎日読んでくださっているという事を実感し、やりがいと勇気を頂けている事に感謝しています。

来年も引き続き誤字脱字のご指摘や道具の使い方等のご教授で迷惑をかけたりするかもしれませんが、当作品を楽しんで頂けたらと思っています。


皆様が今後もご健勝で過ごされるようお祈り申し上げます。


2019.12.31 ゼロ竹

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― 新着の感想 ―
[一言] 今年1年お疲れ様でした毎日楽しみにしております
[一言] 良いお年を、来年も楽しみにしております。
[良い点] コメディほどではないがクスッとなる日常が描かれていること。作品が継続していること。 [気になる点] 作者の体調と執筆意欲。 [一言] 今年この作品に偶然出会えて幸運でした。 色々な誤字脱…
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