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第1455話 168日目 朝の散歩。(魔法具商店と訓練場。)

「ふぁっ・・・テイラーさん、おはようございます。」

鈴音が欠伸をしながら魔法具商店の奥から入っていく。

「鈴音、おはよう。」

「あぁ、スズネさん、おはようございます。」

武雄とテイラーがカウンターでお茶をしながら挨拶をしてきた。

「・・・武雄さん、なんでいるんですか?」

鈴音がボーっとしながら窓際の椅子に座り聞いてくる。

「開店と同時に入ったからですよ。」

「いや、キタミザト様、まだ開店前です。」

「ん・・・おぉ、本当だ。」

武雄がワザとらしく店の扉に掲げられているプレートを見ながら言う。

「・・・本当は?」

「散歩がてら歩いていたらテイラー店長が店前を掃除していたのでお茶を頂いています。

 ついでにお仕事の依頼もね。」

「仕事?」

「ええ、小銃改1と改3と拳銃を使いましたからね。

 メンテに出しました。

 ついでに追加で作ったであろう物を引き取りにきました。」

「はい、ちゃんとステノ技研から仕入れてあります。

 小銃改1と改3、拳銃は・・・こちらです。」

テイラーがカウンターの上に置いていく。

「・・・ふむ・・・どうも・・・

 いくらになりますか?」

「金貨22枚と銀貨5枚です。」

「はい、わかりました。」

武雄はその場でリュックから革袋を取り出し支払う。

「内訳はいりますか?」

「いりませんよ。

 小銃改1の製作費の3個分ですからね。

 もっともな金額でしょう。」

武雄がそう言いながら貰い受けた3つをリュックにしまう。

「そうですか。」

テイラーもそう言いながら支払われた金貨をしまっていく。

「そうだ、鈴音、今日は朝食を取ったら研究所集合です。

 本格始動前に建物の見学しますよ。

 トレーシーさんも連れてきてくださいね。」

「・・・わかりました。」

鈴音がボーっとしながら頷く。

「じゃ、これで。

 テイラー店長、鈴音を起こして朝食食べさせておいてください。」

武雄が席を立つ。

「はい。

 ありがとうございました。」

「預けた物の整備と修理をよろしく。

 また来ますよ。」

武雄が店を出て行く。

・・

「スズネさん、朝食なんでしょう?」

「もうちょっとなんです・・・」

食堂のテーブルに着いた鈴音がボーっとしながら答える。

「何が?・・・はぁ・・・

 あ、ブラッドリーさん、ボイドさん、キタミザト様から小銃改1と改3の整備依頼が来ました。

 それなりに使ったからとの事なんです。」

「小銃の用意は済んでるから交換が必要なら予備から持って行ってくれ。」

「わしは小銃改1と改3の宝石の劣化とテイラーの魔法刻印を見せて貰うかの。

 なかなか考えさせられるからの。」

「師匠、お手柔らかに。」

「テイラーは優秀過ぎる。

 まぁ改善点があれば書き起こしておくからの。」

「ありがとうございます。」

テイラーがボイドに頭を下げる。

「スズネー、パンだよー。

 昨日遅かったの?」

「んー・・・ちょっと飲み過ぎたかも・・

 食べるかぁ・・・」

鈴音が食べ始めるのだった。


------------------------

武雄はテイラーの魔法具商店を後にして試験小隊の訓練場に来てマイヤーと話をしていた。

「マイヤーさん達も来ますか。」

「はい、昨日そういう話になったので、トレーシーにはスズネ殿が声をかけるのなら我々は独自で動きます。」

「わかりました・・・で・・・これ朝食前ですよね?」

武雄が訓練場で走っている面々を見ている。

「はい、軽く運動しています。

 新人とアニータ達はブルック達と朝の行進の練習ですね。

 戻ってきたら朝食でしょう。

 今日は戻って来てすぐですから旅に持って行った備品の整備です。

 本格的な訓練は明日から再開ですね。」

「そうですか・・・大変そうですがよろしくお願いします。」

「いえいえ、所長達は何時くらいに行きますか?」

「ん~・・・9時くらいを目途に向かいます。」

「我々も同じくらいに行きます。」

「了解です。

 では、また後程。」

「はい。」

武雄が訓練場から離れていくのだった。

・・

「アンダーセン隊長、6名戻りました。」

ブルックがアンダーセンに報告する。

「はい、了解。

 さっき所長が来られてマイヤー殿と打ち合わせをした、朝食後9時に研究所に集合。

 そのまま研究所視察となるだろう。

 とりあえず6名は下宿に戻って朝食を取って来い。

 時間は任せるが・・・いや、直接向こうで集合とする。

 伝達は以上だ。」

「はい、了解しました。」

「アンダーセン隊長に敬礼!直れ!解散!」

アンダーセンが皆と敬礼してからマイヤーの下に向かう。

マイヤーは残りの試験小隊の面々と昨日戻ってから休憩所内にしまった荷物を引っ張り出し、とりあえず分別をしていた。

「マイヤー殿。」

「ん?どうした?

 こっちは洗う物と綺麗にしまう物、家庭に持って行って調理してしまう物にとりあえず分けたぞ。」

「ありがとうございます。

 とりあえず若手6名は朝食後すぐに研究所に向かうよう指示をしました。

 こっちはとりあえず今の分別のまま休憩所内に置いておきましょう。

 戻ってから再開という事で。」

「そうだな。

 じゃあアンダーセン、皆に指示を出してくれ。」

「はい、了解しました。

 おーい、注目。」

アンダーセンが皆に説明し始めるのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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