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第1440話 大人達の雑談。1(子供達は寝かせましょう。)

夕食も湯浴みも終わり、アリスとチビッ子達と子供達、新人達は先に寝ていた。

今焚き火の周りは武雄と試験小隊の大人達のみが囲んでいた。

ちなみに初雪と時雨はオーガの処理をしに行っている。


「皆疲れたでしょう?

 寝て良いのですよ?」

武雄が皆に言う。

「いや、それは所長の方こそですよ。

 寝ずの番や交代番は私達でしますけど。」

ブルックが言う。

「そうですよ。

 オークとオーガの討伐をしたんです。

 お疲れでないのですか?」

アーキンが聞いてくる。

「肉体的には問題ないですし、精神的にもあまり・・・あまり危機的状況にはいませんでしたしね。

 それに貴方達がいるんですから、安心感はありますね。」

武雄が焚き火を見ながら言う。

「そう言って頂けるのはありがたいのですが・・・

 マイヤー殿、旅の最中はこんな感じなのですか?」

ブレアが聞いてくる。

「あぁ、こんな感じだし、昨日までは所長が寝ずの番だ。

 私とベイノンは仮眠を取りながらいざとなれば加勢という役割だったな。」

マイヤーが言う。

「まぁ2人には御者もして貰っていましたしね。

 ある程度寝ていてもらわないと危ないですよ。

 私は昼間は荷台で寝ていれば良いだけの良い身分ですよ。

 寝ずの番くらいします。」

武雄がのほほんと言う

「所長、明日からエルヴィス伯爵邸に向け移動をします。」

アンダーセンが言う。

「ええ、それで構いません。

 出立自体は?」

「朝食を取ってから撤収準備です。

 普通ならえーっと・・・1時間もあればと思いますが、新人の訓練も兼ねていますので、テントの解体で少し時間がかかる見込みをして、2時間を予定しています。」

「・・・ふむ・・・テントってそこまで難しいのですか?」

「いえ、難しくはありません。

 あの子達はテントの設営と解体の実地訓練中でして、我々以外の所長達のテントも含め3個解体させるつもりです。」

「ん~・・・もっと簡単なテントが欲しいという事ですね?」

「そうではなく、これは何回も実施して手順を覚え効率的に動く訓練です。

 まぁもっと設営と解体が簡単な物が出来るのはありがたいですが。」

アンダーセンが言う。

「所長の目から見てテントはどうですか?

 改善の余地はありますか?」

アーリスが聞いてくる。

「テントには何もありませんよ。

 まぁ荷台に積める量も問題があるのでしょうから、骨組み関係をもっと軽い素材にするとかくらいしか今は思いつきません。」

「では、テント以外は?」

「寝具ですかね。

 疲れているので、もう少し寝心地が良さそうな物を用意したいですが・・・ん~・・・厚手にすると運搬が面倒そうですよね。」

「ええ、基本荷馬車に積める量というのは限られます。

 なので畳んでも重量やスペースを取らない物という事になるので、野外用の寝具は薄い毛布と枕と少し厚手の敷き毛布が基本です。」

オールストンが言う。

「「あれは慣れないなぁ。」」

ベイノンとアーキンが嫌そうな顔をさせる。

「カトランダ帝国との国境沿いは寝辛いらしいな。」

オールストンが言う。

「情報分隊として野営もしますけど・・・

 もっと寝やすいのが欲しいですよね。」

アーキンがベイノンに言う。

「そうだなぁ。

 若い時は体が翌日多少痛くても何とかなるんだが、年を追うごとに敷く側だけでも厚手が欲しくなるなぁ。」

ベイノンが言う。

そして試験小隊の面々が各々に野外用寝具の悪口を言い出すのだった。

武雄は皆の意見を聞きながら「ウレタンとかがあればという事なのかな?」と思っているが、現実ではまだまだそんな素材は見つけられていないので、この場で発言は出来ないでいた。


「そう言えば所長が見つけた子供達の件ですが、どういった経緯か詳しくは聞いていません。

 獣人の子供達というのはわかってはいますが。」

「・・・ふむ・・・

 では、寝る前に少し話をしましょうか。」

武雄が子供達の話をするのだった。

・・

「なんともまぁ・・・」

「凄い所から引き取ってきたのですね。

 それにしてもまた(・・)奴隷なのですね。」

マイヤーとベイノン以外の面々が呆れている。

「ええ、キタミザト家の従業員はほぼ奴隷出身ですね。

 ですが、今回は狙ってはいませんからね?」

「まぁそうですが・・・あの子達はこれから成長させるのですね?

 確かフレデリック殿から文官予定と聞いているのですが。」

アンダーセンが言う。

「はい、まずは執事とメイドの研修です。

 ヴィクターとジーナにしたやつですので、用意は割と簡単なはずですよ。」

「そうですか・・・あの子達今日が初めての実戦にしては動けていましたから・・・」

「文官ではもったいないと?」

「ええ、正直に言えば。

 普通オークの前に立たされれば泣くか逃げまどうのが普通かと。

 ですが、あの子達は立ち向かっていきました。

 度胸が良いというのでしょうかね。

 なので訓練次第では兵士も十分に出来るのではないかと考えますね。」

「ん~・・・適性があるなら他の事もさせようかと思っています。

 兵士もさせても良いかもしれませんが、まずは執事とメイドの研修をさせて知識等を教え込んでからでしょう。」

武雄が考えながら言う。

「そうですか。

 まぁこっちも新人が居ますからいつ来ても良いように訓練内容を確認しながらしていきます。」

アンダーセンが頷くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] おもいきって遊牧民のゲルみたいなテントでも作ったらどうかな…少数じゃなくて軍単位の行動なら便利そうだけど
[一言] タケオならそのうちにエアマットくらい作るというか作らせる気がする
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