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第1438話 終了。(初雪は不安なのだそうです。)

「はぁはぁはぁ・・・」

「たおせたぁ・・・」

「最後が結構辛かった・・・

 ルフィナ、やったね。」

「うん、何とか・・・最後は首に斬り付けられた・・・」

子供達が倒したオークの横でへたり込んでいた。

「うんうん、最後は一気に皆で押し込めましたね。」

アンダーセンが皆の健闘に笑顔で頷いている。

「報告します。

 警護者4名、無事オーク討伐任務完了に付き、我らの警護任務終了します。」

ベイノン達4名がアンダーセンの前に並び報告してくる。

「ご苦労。

 報告書は帰ってからです。

 あと、子供達に今日中に簡単な感想を書かせなさい。

 自由書式です。思った事を書かせると冷静に今の経験を振り返れるでしょう。

 これも経験です。」

「「了解しました。」」

「解散。」

「アンダーセン隊長に敬礼。」

4名が敬礼し、自分の担当した子供達に感想を書かせに向かうのだった。


「さて・・・

 マイヤー殿、どうですか?」

アンダーセンがマイヤー達が居る焚き火に近寄っていく。

「子供達の方は書く事一杯だ。

 所長達の観戦はアーキン達に任せている。」

「マイヤー、頑張るっス!」

「負けるな、マイヤー。」

時雨と初雪がマイヤーを応援している。


「・・・どうだ?」

「どうもこうも・・・」

「なんでしょう・・・安心してオーガ戦を見ていられるのが不思議です。」

アンダーセンに聞かれたブルックとアーキンが若干呆れながら返答する。

「「・・・」」

ケイとパメラは真剣にアリス達を見ている。

「あと何体だ?」

「あと2た・・・1体になりました。」

アーキンが言う。

事実残りの3体の内2体は武雄とアリスが協力し瞬殺に近い時間で終わっていた。

1体はアリスの切り上げの1振で、残りの1体はアリスの2振で絶命していた。

「ん~・・・相変わらず参考にならないな。

 俺達や子供達はオーク戦に集中してたからオーガ戦は見ていないが・・・見る価値はあったか?」

「人間種最強の組み合わせを見ても感心するだけです。」

「あそこまで攻撃と防御の役割を分けるのも凄い事ですよね。

 そのぐらいしか感想はありません。」

アーキンとブルックが呆れている。

「で、残りの1体は?」

「ビエラ殿が戦っているのですが・・・些か時間がかかっていまして。」

「まぁナイフだからな。」

アンダーセンが考えながら言う。

「いや、そうじゃなくて・・・」

アーキンが手を振りながら否定する。

「?・・・あれ?殴っているな?」

アンダーセンも観戦するとビエラがオーガとどつきあい・・・お互いに1発ずつ殴り合っているのだが、どうみてもダメージはオーガにしかない。

「アリス殿が見守っていて・・・パナ殿が実体化して所長だけがこっちに?」

アンダーセンが首を傾げる。

「はい、皆さんお疲れ様です。」

武雄がアンダーセン達の所に戻ってくる。

「所長、お疲れ様です。

 子供達は協力してオークを倒せました。

 今、各自感想を書かせています。

 自由に書いて良いと言ってありますので初陣の思いの丈を書いてくると思います。」

「そうですか・・・うん、上々ですね。

 ビエラはあの通り鬱憤晴らしをしていますから直に終わるでしょう。

 何かあればアリスが入りますし、パナがケアをかける用意をしています。」

「所長はどうしましたか?」

「私は湯浴みの準備です。

 あの湯浴み場にお湯張りと補強をしてきます。

 あ、あと夕食にしましょう、スープ等の事前の準備もお願いしますね。」

「はい、わかりました。」

武雄がアンダーセン達の下を去っていく。

「さてと・・・4人の投入もなさそうだな。

 アーキン、ブルック、こっちは夕食の準備をしよう。

 子供達は運動したから良く食べるだろう。」

「はぁ・・・そうですね。

 ケード、パメラ、アニータとミルコは自由にして良し。

 まぁビエラ殿の戦いでものんびり観戦しておきなさい。

 ただいまより、自由時間とします。」

「「「「はい!」」」」

4人が敬礼をし、アンダーセン達3人は焚き火に向かうのだった。

・・

「・・・」

武雄が黙々と湯浴み場を作っている

もう大枠は出来ており、お湯が抜けないように隙間埋めをしている最中だった。

「タケオ、周囲に危険な魔物は居ない。」

初雪が武雄の所に来て報告してくる。

「はい、ご苦労様です。

 奥の掃除は終わりましたか?」

「綺麗にしておいた。」

「はい、ありがとうございます。」

「で、これを手伝う。」

「初雪もしますか?」

「タケオが出した石を積む・・・これは難しい。」

初雪が試しに石を1個取り積まれている石の上に置くが下にコロコロと落ちてしまう。

「これも簡単に作れる方法があれば良いんですけどね。

 今は石を積んで内側を白スライムの体液をかけてファイアで炙って隙間を埋める作業をしていますよ。」

「簡単に出来れば皆が喜ぶ?」

「皆が喜ぶかはわかりませんが、私は確実に喜びますよ。

 だって・・・これしなくて済みますからね。

 時間が短くなると美味しい物を作れる時間が増えますからありがたいですね。」

「そうですか・・・白スライムの体液は使えますか?」

「使えますよ。

 ですが、皆が簡単にというと・・・最低でも四方に仕切りを設けて内側に石を入れてから白スライムを塗してファイアで固めるというブロック形で出来ますかね。

 石積みをするよりかは楽ですが、あまり簡単には出来ませんね。

 今後の研究課題としましょうか。」

武雄が苦笑するとともにファイアで白スライムの体液を炙りながら言う。

「なるほど・・・もっとスライムが活躍する場が欲しいです。

 樽がまだ数個分しか仕事がないです。」

「何を言っていますか、初雪達は十分に活躍しています。

 キタミザト家、エルヴィス家、ゴドウィン家に多大な利益をもたらそうとしています。

 今はまだ準備期間ですよ。

 焦らない焦らない。」

「そうなのでしょうか・・・」

「初雪も時雨も夕霧も今色々な事を見聞きしています。

 その中でもっと必要とされたいという欲求を持つことは良い事です。

 良い事ではありますが、早々に目立ってしまうと初雪達のやる気に付け込んでスライムを搾取する者が近寄って来てしまいます。

 なので、初雪達を守る環境が整備出来るまでは大々的にはしませんよ。」

「スライムを守ってくれるのはありがたい。

 でも・・・」

「平気、平気、初雪も時雨も夕霧も急いで仕事を増やすよりも今はいろんな本や人、生き物、食べ物・・・あらゆる物を見聞きし知識を覚える段階なのです。

 そのうち仕事は増やして上げますよ。

 それまでは知識の収集をしててください。」

「タケオ、仕事いっぱいくれる?」

「これでもかというくらい考えていますよ。

 来年は今の3倍から5倍まで必要になると考えていますよ。」

「それまで知識を吸収する。」

「ええ、その知識は大切な物でしょう、頑張りましょうね。

 さて、お湯を張りますかね。

 初雪はブルックさん達に子供達と新人さんの湯浴みを手伝うように言ってください。

 今日頑張ったのは子供達ですからね。

 さっさと入らせましょう。」

「わかりました。

 伝えてきます。」

初雪が皆が居る方に歩いて行くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] そのまま何年もたって知識がちゃんと知恵になってくれるといいね
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