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第1434話 合流。(戦闘準備。)

エルヴィス伯爵領とゴドウィン伯爵領との境界線付近の試験小隊の野営場所。

「所長に敬礼!」

武雄の前に試験小隊が並び挙手の敬礼をする。

「はい、お疲れ様です。」

武雄も挙手の敬礼をして腕を下ろす。

「直れ!

 アーキンはアニータとミルコと共に焚き火等の用意。

 ブルックはケードとコーエンと共にテントの増設。」

「「了解しました。」」

アーキンとブルックが返事をする。

「アンダーセンは私と所長とで打ち合わせ。」

「はっ!」

アンダーセンが頷く。

「ベイノンは初雪殿、時雨殿の警護、他は子供達の相手だな。」

「「「はい。」」」

小隊の面々が返事をする。

「あ~?」

ビエラが自分を指さしながら、武雄の服の端をひっぱって聞いてくる。

「ビエラは自由ですよ。

 アリスも・・・」

「~♪」

アリスはバスタードソードを持ち出して鼻歌交じりに戦闘の準備をしている。

「ビエラも準備しましょうか。」

「はい!

 マイヤー!」

ビエラがマイヤーの下に行く。

「ん?ビエラ殿も話し合いに参加しますか。」

「あ~?・・・マイヤー、装備!する!」

「あぁ、この後の戦闘準備ですか。

 前に持っていたナイフを使いますか?」

「はい!」

「ビエラ殿だと後ろ腰より横ですかね~。」

マイヤーとアンダーセン、ビエラが打ち合わせをし始める。

「きゅ?」

クゥがビエラと同じように武雄に聞いてくる。

「クゥは時雨と初雪と一緒に、焚き火の周りで観戦ですよ。

 いざとなれば時雨と初雪を守ってくださいね。」

「きゅ。」

クゥが頷く。

「シグレ。」

「そうっスね。」

ハツユキとシグレが情報の交換をし始めるのだった。

・・

「というわけで、来るまで休憩です。」

武雄達が焚き火を囲みながらその時を待つ。

皆準備万端、いつでも動けるようにしている。

子供達やケイやパメラはソワソワしている。

大人の面々は落ち着きながらもボーっとしている。

「さて・・・概要はさっき打ち合わせた通りですね。

 小隊の面々は準備を終えていますし、子供達の動き方は口頭では担当者と子供達で話し済みです。」

アンダーセンが言ってくる。

「ミア、どうですか?」

武雄がミアに聞く。

「主、まだですよ。

 というよりこのネックレス重いです。」

ミアが首にかけているというよりネックレスを身に纏っている感じで座っていた。

「ミアちゃんには大きすぎますよね。」

アリスも落ち着きお茶を飲みながら言う。

「アリス殿は流石に落ち着いていますね。」

マイヤーが言ってくる。

「まぁ・・・それなりに戦闘していますから。

 最初の時が一番緊張しましたよ。

 でも、戦闘前のあの緊張感は慣れませんね。」

「そうでしょうね。

 訓練した我々もいざという時は緊張しますからね。」

「隊長を任されると部下の事も考えますし、全体の動きも教えられますよね。

 考える事が多すぎです。で、緊張よりも確認作業に忙殺されます。」

アンダーセンがそんなことを言う。

「王都守備隊は結構出張が多いのですよね?」

「慣例の戦争はそれとなくですね。

 基本は王家が出る時に警護としていきますが、専ら王都の壁周辺の魔物関係で討伐訓練ですね。」

「王都守備隊の部隊によってやり方違うのですよね?」

アリスが聞いてくる。

「近衛分隊、情報分隊、魔法分隊とそれぞれが役目がありますね。

 それぞれに適した訓練を討伐しながらしています。」

アンダーセンが言ってくる。

「そうなのですね。

 ん~・・・エルヴィス家だと兵士達にもそれぞれ役割があるのでしょうね。

 詳しくはわからないのですが。」

「当主達や文官、武官が練っていますからね。

 それに所長が来てから変わるのではないですか?」

「そうなんですかねぇ?

 ん~・・・まぁ皆なら上手くしてくれそうです。」

「エルヴィス家ですしね。」

アンダーセンの言葉にマイヤーも頷く。

「ん?どういう事ですか?」

アリスが聞き返す。

「いえ、王都ではエルヴィス家の評価が良いのですよ。

 エルヴィス家の兵士は防御力が高く、粘り強いと専らの噂でした。」

「ほら、先の襲撃で回復戦法でしたか?あれ発案と実施しましたよね?」

アンダーセンとマイヤーが言う。

「あ~・・・あれですか・・・」

アリスは自分が発端なのでなんとも言えない顔をさせる。

「そうだ、マイヤー殿、この間総長から?『報告書だけではいまいちわからないから聞き出してくれ』と手紙が来ていましたよ?」

「え?・・・ん~・・・王都はこの間地方貴族から増派されたんじゃないのか?」

「あれ、人事局がしていましたけど、実質は軍務局主体ですから主に騎士団ですよ。

 あと警備局らしいですけど、奪い合いでしょうね。

 なので王都守備隊にエルヴィス家の兵士は入りませんよ。」

「ん~・・・そうかぁ・・・

 訓練時に兵士長殿に聞いてみるかな?」

マイヤーが首を捻る。

「あの~・・・うちの者達大丈夫なのでしょうか?」

アリスが聞き返す。

「大丈夫ですよ。

 エルヴィス家の兵士はたぶん第1か第2騎士団が確保しますよ。」

「・・・出来れば第1騎士団が良いのですけど。」

「「そうですよね。」」

マイヤーとアンダーセンが苦笑しながら頷く。


クゥとビエラとミアが森を見ている。

「きゅ♪」

「あ~・・・あ♪」

「主、こっちにオーク4体で・・・すかね?」

チビッ子たちが報告してくる。

「疑問符ですか?」

「まだ近づいてきていますね・・・主、ネックレスはもう少ししたら外しますね。」

「よし、やりますか。

 アンダーセンさん、あとは上手くお願いしますね。」

「お任せを。

 総員戦闘準備!」

アンダーセンが号令を発するのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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