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第1405話 エルヴィス家からのお願い。(試験は順調のようです。)

エルヴィス爺さんとフレデリックの説明をダンとクローイが真面目に聞いていた。

「人工湖の計画に参画ですか。」

ダンが言ってくる。

「うむ、わし達だと人工湖は作れるのじゃがの。

 大規模な港の知識はないからの。

 船を作るのじゃからそれに合わせた港を整備しないといけないとは思うのじゃが・・・何が必要かの?」

「わかりました。

 船の概要をその協力業者の方に確認して設計はしますが、船の大きさや基本的に必要な湾岸施設の確認をさせて貰います。」

クローイが答える。

「うむ、手配はするからの、協力をお願いする。

 今は住み家というか世話になる者を紹介した方が良いかの。

 ヴィクター、どうかの?」

「はい、伯爵様、ローチ様にはアスセナを行かせて連絡をさせております。

 そろそろ戻ってくるかと思われますが。」

とヴィクターが言うと客間の扉がノックされエルヴィス爺さんが返事をするとアスセナが入ってくる。

「伯爵様、歓談中失礼いたします。」

「うむ、アスセナご苦労じゃったの。」

「ありがとうございます。

 ヴィクター様、ローチ様にご連絡した所、『準備しているので今日からでも可』とお返事をされております。

またキャロル様もご一緒でして『こちらもいつでも平気』との事でした。」

アスセナが伯爵に挨拶をしてからヴィクター横に来て報告をする。

「はい、ご苦労様でした。

 伯爵様、先方は問題ないとの回答です。」

「ふむ・・・ここでローチやキャロルの事を話するのは適切ではないの。」

エルヴィス爺さんが考えながら言う。

「「?」」

ダンとクローイが不思議そうな顔をさせる。

「そうですね。

 私達が何か言う必要はないでしょう。

 実際に会って頂いてから人となりを見て頂くのが一番です。」

フレデリックが頷く。

「えーっと・・・私達はどうすればよろしいのでしょうか?」

「うむ、ヴィクター。

 今日は挨拶かの?」

「はい、今日は挨拶をして主が戻るまで友好を深めて頂ければと思います。

 ダン様、クローイ様、いかがですか?」

「はい!よろしくお願いします!」

「頑張ります!」

「うむ、2人ともこれからもよろしく頼むの。」

「「はい。」」

ダンとクローイが返事をするのだった。


------------------------

ローチ工房の会議室。

「えーっと・・・部屋の準備は済んだし、夕食の準備も出来た。

 2人の設計部屋も用意したし・・・大丈夫かな?」

ローチが腕を組んで考えている。

「こっちも主だった者に来てもらうように言っておきましたからそろそろ来ますね。」

机を挟んで反対側に居るキャロルも考えている。

「ん~・・・どんな夫婦なんだろうなぁ・・・」

「職人気質ですかね・・・そうなると面倒だなぁ。」

ローチとキャロルが腕を組んで考える。

「社長、お二人の設計部屋にあった資料どこ持っていきます?」

「あれ?・・あっちの部屋空いてなかったか?

 昨日片付けたよな?」

社員に言われたローチが顔を向ける。

「あ~・・・あっちでしたか、了解でーす。

 おーい、あっちだってさー。」

従業員達が部屋の引っ越しをしている。

「バタバタですね。」

キャロルが言う。

「まぁ従業員が増えますしね。

 と、来る前に打ち合わせの再開ですね。」

「そうだな・・・それで試験結果なんだが・・・」

キャロルが資料を手に取り難しい顔をさせる。

「ん~・・・している私達もこの結果には驚きですね。」

「あぁ、馬車2頭引きで今までの1.7倍だぞ・・・」

「ええ、馬が動けないくらい積んで平地での結果ですけど。

 実質はもう少し下がるでしょうけど、この結果は・・・キタミザト様の予想通りという所でしょうか。」

「そうなのか?」

「ええ、最初に上手く行けば1.5倍から2倍程度と言っていました。」

「うむ・・・流石だな。」

キャロルが感心する。

「ベアリングの削れ具合はどうでしたか?」

「ん~・・・金属の摩耗が激しいな。

 材料としてはこれ以上の固い物は作れないだろう。

 あとは表面に何か塗布するか、ベアリングの棒の数か・・・製品化するならそこを何とかしないといけないか。」

「耐久性ですね。

 その改良をしたら試験を再実施ですね。

 工程的に次に実施する試験はローさんかベッドフォードに町までの輸送で試験なんですけどね。」

「そうだなぁ、往復となるとやはり耐久性を上げないといけないか。

 せめて毎日往復したとして1か月は保たせたいな。」

「1か月ごとに交換は流石に値段がかかりそうですね。

 ・・・交換を前提にするならそれも含めての販売価格ですかね。」

「いやそれもだが、交換するとなると1日預かりだろう?

 そこまでするとなると購入を躊躇う可能性がある、それは避けないとな。

 朝一で何かしらの作業をするだけの方が良いだろう。」

「そこはわかりますけど・・・作業性というなら面倒でない方法が良いですね。

 あります?」

「現状はない。」

「んん~・・・部品交換時間の短縮ですかぁ・・・

 整備や修理を請け負っていますけど、物の交換以外だと・・・何があるんですかね。」

「キタミザト様が言っているのはユニット化、早々分解は出来ないようにするつもりだ。

 これの分解と中の部品交換となるとやはり1日預かりだな。」

「んん~・・・」

「どうしたものかぁ・・・」

ローチとキャロルが悩むのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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