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第1399話 ジーナと陛下。2(陛下の考え。)

「媚薬と精力剤か・・・」

ジーナが今日王城に来た理由を聞いたアズパール王が腕を組みながら呟く。

「はい、ウィリアム殿下方に事前にご相談に来たら解決しました。」

「ふむ・・・またか。」

「また?」

「あぁ、要は王族に嫁ぐ娘の量産化計画だからな。

 皇子が生まれる度にそういった話が出てくるんだ。」

「陛下、身も蓋もない言い方ですね。」

「ジーナ、そうは言うがな。

 我としてはそういった話はこれで5度目なんだぞ?」

「そんなにですか?」

「あぁ、部下が気を回しているという所だな。

 ちなみに息子夫婦にはこの事は言っていない。

 我のみ報告を受け取っている・・・あまり気持ちの良い話ではないからなぁ・・・

 こればっかりは立場的になんとも言えなくてな・・・」

アズパール王が難しい顔をさせる。

「女子だけでなく男子も同様に増えるという事は優秀な子が多くなるという事ですよね?」

「まぁそうだ。

 なので将来を見た時に優秀になるであろう者達が増えるのを規制するのはなぁ。

 それに一応強引に事を進めると言った話にはなっていなかったはずだ。

 子が欲しい文官から申請があれば精力剤を配布するという事だったはずだ。

 ・・・過去の報告では男子の王族が生まれた際は相当申請があるそうだ。」

「・・・欲深いですね。」

「・・・人間種だけではないだろうがな。」

「確かに。」

ジーナが頷く。

「だが、王立学院での媚薬というのは初耳だな。」

「陛下もですか?」

「あぁ、先ほどの総監局の方は精力剤のみだ。

 それも子が欲しい夫婦に限定の処置だからな。

 こちらは管理されているからあまり気にしなくて良いだろう。」

「となると・・・ん~・・・私としては皇子の正室候補を見込んでだと思ったのですが・・・

 違いますでしょうか?」

「同じ考えで言えば皇子に嫁ぐなんだがな・・・

 ・・・最近ではなくて今という事は、スミスや新貴族の息子狙いか?」

「パット殿下ではなくですか?」

「ああ、王族に嫁ぐのが難しいと判断して貴族の息子を狙うのか。

 そもそも王族だろうが貴族だろうが正室になろうと思ってなれるのか?」

「だから媚薬なのではないですか?」

「既成事実か・・・ジーナ、とりあえず寄宿舎に居る者達は一人になったり、連れ込まれたりしないように注意しておくしかないな。」

「はい、エイミー殿下始め皆にお知らせしておきます。

 ・・・となるとエイミー殿下とスミス様のお店に通わせるのは中止でしょうか?」

「いや、実施で良いんじゃないか?

 あの2人は寄宿舎や宿舎を含めて王都中でも飛びぬけている。

 契約主に危険が迫ったら精霊達が自ら排除するだろう。」

「まぁ・・・マリですしね。」

ジーナが呟く。

「そんなにか?」

「ええ・・・一刀両断ですね。

 教えを受けてわかったのですが・・・精霊は化け物ですね。」

「何をいまさらと思うが・・・具体的には?」

「私とスミス様と私の精霊のパラスが同時に攻撃をしてあっさりと負けます。」

「うん、規格外だな。

 だが、問題はないな。」

「はい、では私はそろそろ厨房に行こうかと思います。」

ジーナが席を立つ。

「そうか、お茶美味しかったぞ。」

「ありがとうございます、陛下。」

「では、我は次はどこにいこ」

「お迎えが来ておりますよ?」

「なに!?」

とアズパール王が振り返るとそこにオルコットが居た。

「休憩が長いので探しましたよ。」

「おぉぉぉ・・・そろそろ戻ろうと思っていたんだ。」

アズパール王が汗をかきながら言う。

「そうでしたか、ジーナ殿、陛下のお相手ご苦労様でした。」

「オルコット宰相様、労いありがとうございます。

 ですが、苦労などあるわけはございません。

 むしろ私のような者と気軽にお茶会を催してくださる陛下はなんとお心が広い事かと感服しておりました。」

「ええ、陛下は我が国を体現する者ですからね。

 ジーナ殿がそう感じて頂けるという事は国もそうなっていくという事です。」

「はい、なんとありがたい事かと。」

「さ、ジーナ殿の邪魔をしてはなりませんね。

 陛下、行きましょう。

 例の修正が出来ました。

 国の体現は勤勉、勤労もですからね?」

「・・・もう出来たのか?

 はぁ・・・わかった、ジーナ、またお茶をしよう。」

「はい、食器は厨房に下げておきます。」

「頼む、ではな。」

アズパール王が席を立ってオルコットと去っていくのだった。


------------------------

ゴドウィン伯爵邸の厨房。

「「「「じー・・・」」」」

子供達(女子限定)が武雄の料理を厨房で見ている。

「楽しいですか?」

武雄が子供達に聞く。

「楽しいです!」

「良い匂いがするんです!」

「お腹空きました!」

「最後の晩餐です!」

子供達が言ってくる。

「・・・最後の晩餐?」

武雄がラウレッタの言葉が気になり聞き返す。

「ん?どうしたんですか?」

「いえいえ・・・最後ではないでしょう?」

「え~、だってお別れですから。」

「15年後ここで勤め上げた後、キタミザト家に遊びに来れば良いじゃないですか?

 キタミザト家(うち)にはルフィナやセレーネ、ルアーナも居るんですから。

 それに手紙だってありますし。」

「「「「え?」」」」

「ん?」

子供達が驚き、武雄も驚いている。

「キタミザト様、私達奴隷なんですけど・・・」

ルアーナが恐々聞いてくる。

「うん、身分はそうなっていますけど・・・その前に私の部下ですよ?

 種族、身分関係なく採用し仕事をして貰いますが、自由時間も当然あります。

 自由時間に手紙を書く事を止めるつもりはありませんが・・・あ、他国への手紙はまだダメですからね。

 もう少し時間をくださいね。」

「あ!ならアズパール王国内では良いのですか?」

「ええ、良いですよ。

 あと数年すれば魔王国にも出しても平気になるように話をしておこうと思っていますからね。

 それまでは貴女達も魔王国に通じる事はダメですよ。」

「「「「はーい。」」」」

子供達が返事をするのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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