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第1335話 武雄達はリフレッシュ中。(アリスとジェシーの話。)

武雄達は昼食がてら街道横の森に面した一角で休憩をしていた。

ゴドウィン伯爵とその護衛計5名(野宿の為、警護人数変更)は焚き火を囲み皆のスープを見守っている。

「伯爵様・・・のんびりですね。」

「そうだなぁ・・・こんな予定ではなかったんだがな。

 タケオが皆の馬にもケアをかけていたが大丈夫か?」

「キビキビ動きますね。

 キタミザト子爵様のケアは特別なのでしょうか・・・我々がすると馬がもっと鈍くなるのですが・・・」

「確かに・・・だが、傍から見ていても普通のケアのようだった。

 もしかしてケアをかける場所があるのではないか?」

「それは何とも言えないですね。

 戻ってから確認でしょうね。」

「「そうだなぁ。」」


「で・・・ドラゴンですね。」

一人の呟きに他の護衛達がビエラを見る。

「でしたね。」

「だったな・・・」

「・・・」

「着いて早々、ちょっとだけビエラ殿に成獣になって貰っただろう。

 あの子がドラゴンだ。」

「「「「ドラゴンが人型になるなんて反則です!」」」」

「それは俺も思う・・・だが実際になっているだろう?

 それが正しい認識という事だ。」

護衛達がため息をつくのだった。


ビエラとマイヤーはビエラのナイフの戦闘訓練をしていた。

正確には素振りの稽古です。

ちなみにビエラが握っているのはファルケ国領主邸がある街の東町で買った痛々しいナイフです。

「へぃっ!」

「ん~・・・ビエラ殿、もう少し脇をしめて・・・

 下からこんな感じです。」

マイヤーがナイフを持った体で下から切り裂く真似をする。

「はい!・・・へぃ!」

「さっきよりかはマシですが・・・今度は足が合っていませんね。」

「あ~・・・ん?」

ビエラが素振りを軽く繰り返していたが森の方から聞いた事がある音がして顔を向ける。

「あ~・・・所長が小銃改シリーズを使いましたね。」

「マイヤー、あ?」

ビエラが首を傾げている。

「ふむ・・・見て来るとだけと言っていましたが・・・

 まぁ、気にしても意味は無いでしょう。

 それに音がする物を使ったのです。

 もうすぐ戻って来るでしょう。

 ビエラ殿、10回素振りをしましょう。」

「はい!マイヤー!」

ビエラが素振りをしている。

・・

森から武雄とベイノン、初雪が戻って来る。

「「「・・・」」」

「所長、お疲れ様です。」

マイヤーが近づいて声をかける。

「戻りました。

 そろそろ昼食が出来た頃だと思い戻って来ました。」

「はい、どうでしたか?」

「ゴドウィンさんと話しながら聞きましょうか。」

・・

「ふむ・・・オーガが1体か・・・」

ゴドウィン伯爵がスープを飲みながら考えている。

「ええ、ゴドウィンさん、討伐はしているのですか?」

武雄もスープを飲みながら話している。

「あぁ、オークもオーガもゴブリンもしているな。

 兵士達の訓練も兼ねさせているし、冒険者組合にも依頼は出している。

 著しく増えていないし減ってもいないという報告は見たな。

 それにしても・・・この辺を棲みかにしているのは単独では動かなかったんだがな・・・

 確か群れだよな?」

ゴドウィンが護衛の一人を見る。

「はい、オーガのみの群れはありませんが・・・オーク、ゴブリン等の混在する群れで動いたはずです。

 個体数としては4体から8体が標準かと。

 オークやゴブリンは単体で居る事は稀だと思います。」

護衛が答える。

「初雪、他に居なかったのですよね?」

「スライム達に周囲の探索はさせていますし、ミアの感知でも居ないと結論付けました。」

「そうでしたね。

 だから小銃改1で狙ったんですけどね。

 ベイノンさん、何か見ていて思った事ありますか?」

「特にはありませんね。

 あるとすれば・・・オークやゴブリンが居なかった事でしょうか。」

「そこはビエラというドラゴンが居るので弱い魔物が逃げたのではないですか?」

ミアが武雄の胸ポケットから顔を出して言ってくる。

「オーガが自らの餌になり手下にもなるオークとゴブリンが消えたのに留まるのでしょうか。」

「なにかあると?」

「はぐれただけなら良いんですが。」

「わかった、それはこっちでも調べておこう。

 タケオ、これを食べ終わったら出立だな?」

「はい、お願いします。」

武雄達は昼食を取るのだった。


------------------------

アリス達はというと雑貨屋に来ていた。

「ねぇアリス、これはどう思う?」

「男の子ですしね・・・私はこっちの色かなぁと。」

「ん~・・・なるほどね。」

子供の服を選んでいた。

「・・・それにしても護衛が多いですね。」

アリスが店内を見ながら呟く。

ざっと12名程居る。

「だよね~・・・これでもアリスがいるから少な目よ?」

「・・・過剰な護衛では・・・あ~・・・でも領主の跡継ぎともなれば普通なのでしょうか。」

エルヴィス家(実家)のスミスの時でもここまでではなかったけど。

 これは家柄なのかしらね?」

「そうかもしれません。

 そう言えば前にタケオ様に歴代の成長記録があるか聞いていましたよね。」

「王都でだったかしら?

 あった?」

「ありましたが、今回は持って来ていません。

 後日写して送ります。」

「うん、お願い、ゴドウィン家のも写したら送るようにするから。」

ジェシーが頷くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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