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第1333話 156日目 ゴドウィン伯爵邸での就寝前の雑談。(高性能スライムが欲しい。)

武雄とアリス、ゴドウィン伯爵とジェシーは4人で客間で飲んでいた。

ビエラとクゥ、マイヤーとベイノンは先に休む事にしたようで部屋に戻って行った。

初雪と彩雲は客間の片隅で残飯の桶に乗って頂いている。


「ん~・・・スライムというのは不思議な物だな。」

「そうねぇ・・・やっぱり普通の人間と鳥にしか見えないわよね。

 残飯の桶の上に座る少女と立っている隼かぁ・・・正体を知っていないとイジメにしか見えないわね。

 他人の目がある時は食べさせ方を考えないといけないわね。」

「「確かに。」」

武雄とアリスが苦笑する。

「あ、そうだ。

 彩雲は明日エルヴィス伯爵家に向かってください。

 エルヴィスさん達に無事に着いたと報告をお願いします。」

「はい。」

「交代で紫雲が来たらタケオ様の方に行かせますか?」

「いや、アリスの下で良いでしょう。

 夕霧達からの連絡があった場合に伝えてくれる者が居ないといけないでしょうね。

 もちろん緊急時には寄こしてください。」

「わかりました。」

アリスが頷く。

「スライムは便利よね。

 うちの領内にも居ないかしら。」

ジェシーがしみじみと言う。

「エルヴィス領内は夕霧、時雨、初雪が調べましたが・・・居ませんよね?」

「エルヴィス領内のエルダームーンスライムはユウギリの下に集結済み。

 王都周辺に居たエルダームーンスライムも3体取り込み2地域がほぼ完了。

 ゴドウィン領内はまだ未探索。する?」

初雪が言ってくる。

「ん~・・・」

武雄が考える。

「タケオさん、最初はどうやって会ったの?

 前に簡単な説明は受けたけど、もう一度お願い。」

「そうですね、わかりました。

 私がクゥ達と試験小隊の訓練場用の更地を作った後にその更地の場所が夕霧達の生息地というのを魔法具商店のテイラー店長の精霊ニオに教えられましてね。

 その日の内に紹介して貰いました。

 まぁ紹介といっても引き合わせて頂いたという感じですね。

 ちなみにニオは深夜の散歩の際に会っていたそうです。」

「まずそこが難しい所よね。

 日中に会ったの?」

「賛課の鐘辺りで会いましたが・・・」

「深夜じゃない・・・昼間だと思っていたわ。

 で、確か一人で向かったのよね?」

「はい、勝手に切り開いたので・・・お詫びに残飯を1樽用意してですね。

 待っている途中でニオも来てくれました。

 で、夕霧が出て来たので勝手に開発したお詫びと限定的になってしまうが完全立入禁止処置の生息地域の提供、そして対価として街への攻撃しないという共生のお願いと魔物の監視業務委託です。」

武雄が説明をする。

「タケオ、確かそこでユウギリにしっかりと頭を下げてお詫びしていた。」

初雪が発言する。

「改めて聞いても良く見ず知らずの魔物に頭を下げられたものよね。

 初雪ちゃんは一緒に居たの?」

「ユウギリと情報の共有を行っているので知っている。」

「情報の共有かぁ・・・有意義で羨ましい能力よね。

 うちの領内に居るかなぁ・・・居てもどうやって会えば良いんだろう・・・

 初雪ちゃん、スライム自体が人前に来ないわよね?」

「私達は最弱です。攻撃を受けたら身の破滅なのはわかっている。

 攻撃を受ける可能性があるなら避けたい。

 ユウギリがタケオに会ったのはニオが居た事とユウギリの好奇心。

 それに私がエルダームーンスライムになり、シグレと一緒に森に居たから長い年月森に居たユウギリは好奇心を求めた。

 そして結果として私達はいろいろと知る事になった。

 食べ物、生活、仕事、魔物・・・森の中に居てはわからなかった。

 こんなにも覚えないといけない事があるなんて。」

「初雪達が楽しんでくれているなら問題ないですね。

 聞いた知識だけでも見た知識だけでもダメ、両方知って初めて意味があると思います。

 初雪も見て聞いて考えて夕霧達と相談して・・・いろいろな知識を手に入れないといけませんね。」

「はい、タケオ。

 で・・・ジェシーの所の調査はする?」

「出来ますか?」

「出来る・・・だけど、ユウギリが伯爵の近くで全体のスライムの動きや報告を受けていて、シグレが地域の魔物動向を確認している、私はタケオに付いて知識の収集中。

 サイウンとシウンはコラ達の手伝い、イソカゼはジーナと王都にハマカゼはベルテ一家と野菜育てている。

 今、ジェシーの下でこの領内の監視は出来ない。

 私達が出来る事は伯爵の所でスライム達の報告を聞いて、居る居ないの判断をするだけ。

 それに距離もあって少し時間がかかる。」

初雪が考えながら言う。

「どうします?ゴドウィンさん、ジェシーさん。」

武雄が聞いて来る。

「そうだなぁ・・・俺はして欲しいな。

 もし早い段階で存在がわかればぜひうちで雇いたい。

 もちろん武雄が夕霧とした契約の通り、生息地域の確保と残飯2樽を条件に出そう。

 その上で領内の魔物の分布状況の確認等をして貰おうか。

 なので発見時は条件の交渉をして紹介をして欲しいな。」

「私もして欲しいけど・・・こればっかりはまず調査でしょうね。」

ゴドウィン伯爵とジェシーが考えながら言う。

「・・・そうですか。

 じゃあ、関周辺の補強工事が終わり次第ですね。

 200体程度を使って35体の常駐なので、165体程度は余ります。

 多少は初雪が吸収しますが、残りはエルダームーンスライムの捜索に当たらせれば良いですね。

 居た場合はお知らせするか・・・こっちに来て引き合わせるかしないといけないでしょうかね。」

「まずは調査だけお願いするわ。

 居た場合はその時に協議しましょう。」

「そうだな。関の補強後に開始してくれ。

 残飯の樽2個は補強工事中の3週間はもちろんその後の調査時も用意しておこう。」

「わかった、スライム達にはそう伝えて置く。」

初雪が頷くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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