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第1309話 報告会。2(キタミザト家の面々。)

武雄達の宿では皆で集まって話し合っていた。


「タケオ!玄米良かったね!

 これなら満足よ!」

「そうですね。

 もっと変な味かと思いましたが、ちゃんと食べれましたね。

 あの味ならカレーやドリアとかにしても大丈夫でしょう。

 あ・・・そういえば少しモチっとしたのですが・・・」

「モチっとしたのはもち米寄りだったのかもしれないわね。

 形もジャポニカ種よりもインディカ種に近かったのかも。」

「これは戻ってから白米にして見ないといけないですね。」

「そうね。

 研究と作付けを同時進行させないといけないわ。

 あ、それとタケオ、良い報告よ!」

「どうしましたか?」

「アリスとエリカ、カサンドラに仕分けをお願いしたんだけどね。

 稲麹玉・・・麹菌と思われる穂が見つかったわ!」

「本当ですか・・・いや・・・来年まで待たなくてはいけないかと思っていました。」

「私もよ。

 もしかしたら稲穂に付いている可能性もあったから念のために今回仕分けをお願いしたんだけど。

 案の定、ゴミとして分別してくれたわ。

 とりあえず3つ手に入ったからこれの保管ね。

 他にあるかもしれないけどまずはこれを使うわ。」

「・・・培養しますか?」

「そうね。

 まず帰ったら木炭とか土蔵とか蒸し器とかちょっとした物を用意して貰わないといけないかも。」

「コノハ・・・土蔵はちょっとではありません。

 それにするのはベルテ一家の所になるでしょうからね。

 予算を考えますから欲しい物リストと麹菌の保管をお願いします。」

「了解。

 保管は任せて。

 リストも考えとく。」

「はい、お願いします。」

武雄とコノハが楽しそうに話している。


------------------------

マイヤー達とヴィクターは軽く酒とパンと肉で軽食を取っている。

正確にはヴィクター用に武雄が塩釜焼きした肉やスープを持って帰って温め直していたのをヴィクターが食べている横でマイヤー達が軽く飲んでいる。

「ヴィクター殿、どうですか?

 塩釜焼きも美味しいですよね。」

「ええ、塩釜焼き美味しいですね。

 これはヴァレーリ陛下達も喜んだでしょう。」

「ヴィクター殿にも見せたかったです。

 魔王国の方々も驚き合っていました。

 まぁ私達も初めて食べた時は驚きましたが。」

「主の作る料理はまさに今までの概念が変わりますね。

 主の米というのはどうでしたか?」

「ん~・・・何と言うか・・・単体で絶品とはなりませんが、パンよりも腹持ちが良いですね。

 食べ応えが良い感じがします。」

「ほぉ。それは楽しみですね。」

「ヴィクター殿はどうでしたか?」

「殴られずに済みました。

 それと情報の擦り合わせも行いました。」

「となると8月か9月の慣例のも?」

「ええ、陛下の指示で情報源は現領主・・・甥です。

 8月中頃にパーニ伯爵領とゴドウィン伯爵領の間で慣例の戦争だそうです。」

「確定ですな。

 まぁ今すぐの報告はいらないでしょうが・・・近々に所長の所見も書いて貰って一緒に送るしかないでしょう。」

「そうなりますね。

 あとこちらからの輸出品と輸入品は問題無いようです。

 今回の打ち合わせの量で王都側とやり合うそうです。」

「こちらとしては順調そうですね。

 当分は輸出入はしないという事ですかね。」

「こちらから輸出する物もありませんね。

 向こうからは3か月後に堅魚の干物の輸送ですが、それは通常の輸送で問題ないだろうとの事です。

 なので何事もなければ護衛を私達がする事はないと思われます。」

「ならこちらでは準備が出来そうですね。

 あと4か月弱・・・最低限の教育を全員にさせておかないといけないですね。」

「その辺は主や試験小隊の面々と打ち合わせをしながらいけないでしょうか。」

ヴィクターとマイヤーが実務者の話をしているのだった。


------------------------

アリスとエリカ、チビッ子達がツマミをちょいちょいつまみながら話している。

「ビエラちゃん、クゥちゃん、どうだった?」

「アリス?あ~?」

「きゅ?」

「アリス様、2人とも『何が聞きたいの?』と聞いていますよ?」

「ダニエラさんが純粋に武力の頂点という者がどうだったか聞いてみたいんですよ。

 帰って来た時はタケオ様も普通で皆さん怪我もなかったですからね。

 何とか無事に終わったと思ったんですけど。

 あとで聞いたらビエラちゃんが戦ったといわれましたから、どうだったかなと。」

「きゅ?」

「あ゛ー!?」

「こらこら、ビエラ、クゥから『負けてたよね』と言われて怒らない。

 で、どうだったのですか?」

「あ~・・・あ。」

ビエラが手をヤレヤレとさせている。

「アリス様、ビエラ的に『前に成獣状態で戦ったけど、今回は人間状態だから勝手が違った』そうです。

 『剣の訓練をしないとマズいなぁ』との事です。」

「まぁビエラちゃんは成りたてですしね。

 誰かに習いますか?

 マリはスミスとジーナちゃんに付いて王都に行っちゃいましたよ?」

「あ~・・・あ!」

ビエラが少し考えて手を挙げる。

「試験小隊で習うそうです。」

「・・・ドラゴン相手なら良いのかなぁ?」

「贅沢な練習相手ですよね。」

「そう思います?」

「ええ、ドラゴンの人化の魔法なんてビエラ殿しか今の所国内に居ないですからね。

 ・・・やりたくはないですけど。」

「ですよね。

 私もビエラちゃんとはしたくないですよ。」

アリスとエリカがお互いに「面倒は試験小隊に任せちゃえ」と言うのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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