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第1232話 久しぶりに魔法具商店へ。(テイラーが変な事を言ったような。)

武雄達はテイラーの魔法具商店に来ていた。

「わかりました。

 キタミザト家はキタミザト様が紺と言っていましたか、この濃い目の青地ですね。

 エルヴィス家と同じ布の中央部分に金色の線を1本入れるのは一緒と。

 研究所の襟章はお受けしました。

 えーっとこちらですね。

 ラルフさんのお店から注文が来ていましたので向こうに収めておきます。」

「はい、それと各襟章を額に貼り付けて4つ作ってください。

 1つは王城に送っておきます。

 それと1つはキタミザト家に2つはエルヴィス家に置いておきます。」

「わかりました。

 出来次第、エルヴィス邸にお届けします。」

「はい、お願いします。

 それとこの子達の鉄ヘルメットを作りたいのですが・・・」

「えーっと・・・妖精・精霊用とドラゴン用ですか。

 ・・・鍔付きで良いのですか?」

「鉄で?」

「あ~・・・ん~・・・前の試験で付けていた物ですよね。どこで手に入りますか?」

「ラルフ店長の仕立て屋で取り扱っています。

 研究所の作業服用ですから言えば出して貰えるでしょう。」

「わかりました。

 採寸はした事ないんですよね・・・ニオ達と相談して作ります。

 ダメならラルフさんの仕立て屋に依頼します。」

「ええ、それで結構です。

 さてと、テイラー店長の店に来るのは久しぶりな感がありますね。

 何かありましたか?」

「そうですね・・・小銃改シリーズは終わっていますよね。

 ベアリングもサテラ製作所に引き渡しも終わったので向こうで研究をしていますね。

 スズネさんの方は小太刀は完成していますし、ステノ技研は懐中時計の方は順調ですね。

 小銃と弾丸は問題なく出来ると聞いています。

 キタミザト様、小銃は試験小隊の数を用意すると聞いています。

 受け渡しは私の店になるかと思いますが問題はありませんか?」

「問題ありませんね。」

「特殊警棒は見積もりを出し終えているそうです。

 あとは・・・槍の柄の試作ですかね。」

「魔王国から輸入はまだですよね。」

「エルヴィス家が頼んだというのは聞いています。

 とりあえず槍先を検討して3種類作っているみたいですね。

 それと木材にスライムの体液を注入させる試験をしていましたよ。

 装置の減圧というのでしたか?中の空気を薄くする部分の引っ張る棒が抜けてあわや大惨事でしたね。」

「え・・・危ないですね。怪我は?」

「テトとニオが防いでいましたよ。」

「ん~・・・試験というのは基本危ないとはいえ安全性を蔑ろにしてはいけませんね。

 抜けたり爆発したりする可能性がありますからね。

 怪我をしても誰も喜びませんから。」

「そうですね。

 皆さんには伝えておきます。

 それと昨日は試験小隊の方々が来ました。」

「何か買っていましたか?」

「いえ、購入には至らなかったですね。

 アニータ様とミルコ様が小太刀を引き取られていきました。」

「ショートソードでも良さそうですが・・・

 隊員の装備品までは口を出していませんからね。

 アーキンさん達がそれが良いと言うなら問題ないでしょうね。」

「例えばそれがロングソードでもですか?」

「・・・ロングソードで偵察任務を?

 私の想定だと森の中とか小高い丘、崖等の見晴らしがある程度ある場所からの監視任務と後方の隊への連絡だと考えていましたからショートソードが取り回しが楽だと思っていましたが・・・

 ロングソードかぁ。」

「あ、すみません、悩まないでください。

 キタミザト様の考えで合っています。」

「偵察任務はショートソードを使うというアズパール王国の常識が有ったとして、相手にその常識が通じるとは限らないですよね。」

「まぁそうですね。」

「そしてショートソードとロングソードで打ち合うとしたらロングソードが勝つ。」

「はい、単純な力比べならですが、それに力は及ばなくとも手数の多さでロングソードよりショートソードの方が有利です。

 ショートソードを持つ者が特性も考えずロングソードと真っ向から打ち合うかというとしないかと思います。」

「ショートソードでロングソードに打ち勝つには?」

「・・・数個の宝石を用いて魔法付与をかけて硬度も攻撃力も高めれば・・・

 でもそれは現実的ではないですね。

 そこまで打ち合いたいならロングソード同士でした方が良いでしょうし、ロングソードに魔法を付与した方が結果的に費用も安く済みます。」

「魔法を付与しないでショートソードでロングソードに打ち勝つ方法は?」

「ありません。

 ロングソードの攻撃力をショートソードの剣で受けきれません。

 無理な物は無理ですよ、キタミザト様。」

テイラーが苦笑している。

「むぅ・・・・そうなのでしょうか・・・」

武雄が難しい顔をさせて考える。

「絶対に無理・・・とは言えないかもしれませんが、100人の鍛冶職人がいたとしてたぶん100人が無理と言うくらい難しいですよ。

 えー・・・そうですね・・・あ、そうだ、荒野に1日で家を建てろと言うくらい難しいです。」

「え?・・・その程度ですか。」

「は!?」

「いえ、何でも。

 とりあえずロングソードが現実的には偵察には向かないのはわかっていますけど、魔法付与はしないといけないですかね。」

「はい、そうです。

 皆さんが魔法刻印入りを見ていましたよ。

 買って頂きたいですね。」

「そのうち買うと思いますけどね。

 魔法刻印の勉強は順調ですか?」

「ええ、以前より効率が良くなっています。

 使用する宝石も以前に比べれば小さく出来ていますので、値段据え置きで売らせて頂いていますから費用対効果抜群ですよ。」

「ほぉ・・・まぁ私は小太刀以外使う気ないですけどね。

 利幅が良いのは商売に取って良い事です。

 それに安くて良い商品を出すと他の店主達から狙われますからね。

 周りを見ながら価格設定をすれば良いでしょうね。」

「はは、はい、ありがとうございます。」

テイラーが苦笑するのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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