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第1212話 訓練場見学会。(初顔合わせ?)

試験小隊の訓練場。

「・・・広いな。」

マイヤーが射撃場を見ながら感想を言う。

「ですね・・・奥があんなに遠いですね。」

「下は小石と草が少しのびていますが、問題はなさそうですね。」

「この草・・・一面同じ長さに揃っていますよね・・・

 誰が整備を?」

「所長が整備なんて・・・しないよな?」

「流石にあの所長でもこの広さは・・・」

「専属の者がしているんでしょうね。」

アーリス達試験小隊の面々が辺りを見ながら言っている。


「はいはーい。

 こっちの休憩所で話をしますよー。」

ブルックが皆に声をかけると皆が移動し始める。

休憩所は簡単な机と椅子が置かれていた。

席には武雄がリュックを下に置いて座っており、ヴィクターも後ろに控え、夕霧、時雨、初雪等エルダームーンスライムが勢ぞろいしていた。

「さて。マイヤーさん。始めましょうか。」

「はい。

 全員起立!所長に対し礼!直れ!着席。」

マイヤーの号令で全員が綺麗に礼をしてから座る。

「はい。皆さん。おはようございます。

 とりあえず1日目という事でこの場所の話からして行きましょう。」

武雄が話し始めるのだった。

・・

「つまりこの試験小隊の訓練場の横がスライムの保護区域となっているのですか。」

マイヤーが頷きながら言う。

「ええ、それとこの休憩所の隣にはコラの小屋とスライム事業用の作業小屋があります。

 森の反対側にはモモの小屋を用意する予定です。

 スライム事業の為に環境局の幌馬車がやって来て入れ替えはするとは思いますが、その際は対応してください。」

「はい、わかりました。

 それと・・・見た事がない方が居るのですが・・・」

マイヤーが頷く。

「ん?・・・時雨ですかね?」

「私っスか?私はシグレっス!

 マイヤー達の事もユウギリやハツユキを通じて知っているっスよ。

 よろしくっス!」

「夕霧はエルヴィス伯爵邸に居る事が多いでしょうし、初雪は研究所に居る事が多いでしょう。

 時雨はこの領内の監視と確認をしていますが基本はここに居る事が多いでしょうか。

 彩雲と紫雲は時雨と同じですが、私が遠い所に居ると連絡係もしてくれます。

 浜風はベルテ一家に貸し出し中、ここには居ませんが磯風はジーナと共に王都に居ます。

 基本的に仕事先に居るでしょうが、この森もこの子達の住み家です。

 契約として勝手に森には入らないとなっていますから自重するように。

 それに朝霧達がその辺にいますから用があれば呼んできてくれますよ。」

「ふむ・・・そうですか。」

マイヤーが「あと3体は成長待ちという事か」と考えている。

「あと・・・ミアの部下ですが、この地の狼と鷲が居ます。

 それぞれ領内の東町までの森と北町の方の森に住んでいましたが、今はコラを頂点にこの森を中心に活動しています。

 領内の魔物の管理をする予定ですが、今は南西にある森にいる狼の一家の攻略を目指しています。」

「「こ・・・攻略ですか?」」

皆に緊張が走る。

「ええ、ミア達は皆でこの領内を共同管理するので各魔物が恭順するのか敵対するのかを見極めています。

 話合いをしてから行動するかを決めるとの事でいろいろと情報収集を頑張っているそうです。

 万が一、開戦となれば私達も協力する事になるでしょう。」

「協力するのですか?」

「ええ、ミアは私の部下ですしね。

 部下達が困っているなら協力も必要でしょう。

 それにウィリアム殿下領への街道に隣接するようなのです。

 なのでその地を安定的に統治出来れば流通が滞りなく出来るだろうというのがエルヴィス家の目論見です。

 その道は私達がウィリアム殿下から招集された際に使う可能性もありますからね。

 安全確保の為に必要です。」

「わかりました。

 万が一の際は出れるようにします。」

「ええ、そうしてください。

 まぁ主力は狼と鷲ですし・・・私達は外から取りこぼしがないかとか状況の確認と回復の手伝い等をする事になると思います。」

「わかりました。」

マイヤーが頷く。

「他には・・・ヴィクター、何がありますかね?」

「はい、研究所の建物の完成は4月10日の予定になっています。

 事務机等々備品の搬入は随時行っていきますが、引き渡し及び開所日が4月15日になる予定です。

 それまでは事務所についてはエルヴィス家の総監部に一室をお借りしています。

 ですが、事務処理のみが出来ますので皆様が入れるかと言われると・・・」

「まぁ・・・当分はここで訓練や会議でしょうね。」

武雄がため息をつく。

「はい、試験小隊の方々にはこちらで過ごしていただきたいと思います。

 それと・・・ブルック様方より制服の割引の書類があったはずですが、皆様、確認はされましたでしょうか。」

「あぁ、私の所には入っていたな。」

「私も入っていました。」

「うちも」

皆が頷く。

「では、次に制服等の補助金についての話をいたします。」

ヴィクターが話を始めるのだった。

・・

「補助金と給与の話はわかりました。

 ・・・補助ですか。」

「ええ、すみませんね。

 全額出せるだけの金額が無かったんですよ。」

「いえ、問題はないです。

 そこのブルック達が着ている物になるのですね?」

「ええ、これが制服です。

 作業服は今改良中でしてね、もう少し待ってください。」

「はい、わかりました。

 私達の方からは・・・何かあるか?」

マイヤーが皆を見るが、何も無いようだ。

「所長、ないようです。」

「そうですか。

 なら今日はここまででしょう。

 とりあえず皆さんは制服を作りに行ってください。

 店に行けば待ち構えていると思いますからよろしくお願いします。」

「待ち構えているのですか?」

「ええ、皆さんやる気なのでさっさと終わると思いますよ。

 あ、それと作業服の事も聞かれるかもしれませんが、近日行くから待っていて貰ってください。」

「はい、畏まりました。」

マイヤーが頷くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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