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第1060話 深夜の散策。2(王城の事件が解決されていた。)

その後、新たに加わった3名にこれからしたい事を説明し、了承を得ていた。

というより夕霧と情報を共有し、今何をしているのかわかっていた。

そしてエルダームーンスライム6体が武雄が持って来た残飯を仲良く吸収している。

その様子を武雄とマイヤーとビエラとアモールが眺めていた。

「おおぉぉ!」

「なるほど!」

「これは人間に付く理由がわかります!」

「ん。この栄養価は侮れない。」

「森の中では得られませんよね。

 もう前の生活には戻れないでしょう。」

「これからもこれを貰う為に仕事をしなくてはいけない。」

「「「頑張ります。」」」

各々が残飯に手や足を突っ込みながら認識を共有しているのだった。


「はぁ・・・スライムの情報の共有とは凄い物ですね。

 一気に言葉を話せてしまっています。」

マイヤーが腕を組み考えながら見ている。。

「あー。」

ビエラも頷く。

「・・・エルダームーンスライムが6体。

 タケオは希少な魔物に会うのが得意なのですね?」

アモールが聞いて来る。

「アモール。私は別に会うのが得意というわけではありませんよ。

 たまたまです。

 というよりここでは名前なのですね。」

「王家専属魔法師部隊は礼儀正しくだそうで、隊員も精霊もしっかりと受け答えをしなくてはいけないのだそうです。

 こういった自由時間では他の精霊達と同様名前や苗字呼びをしています。」

「そうなのですね。」

「それと・・・タケオ。1つ報告があります。

 これは王家専属魔法師部隊員としてではなく一精霊としての報告です。」

アモールが真面目な顔つきで聞いて来る。

「はい。」

「先の皇子妃達に監視の目があった件は覚えていますか?」

「レイラ殿下達皇子妃の傍にいる精霊達が廊下を歩いている時に目線を感じているというやつですね?」

「あれは実は特定が出来ているのですが・・・タケオ。ドライアドというのを知っていますか?」

「知りません。」

武雄が即答する。

「・・・ギリシア神話に登場する、木の精霊です。

 で。そいつが犯人でした。」

「見つかって良かったですね。」

「・・・事の経緯としては、どうもこいつが王城内の木を宿木に選んだようで王城を気ままに探索していたのを各精霊が感知したようなのです。

 で、昨日たまたま私が発見し問い詰めました。

 そして今後は王城内を散策しないように注意しておきましたのでご安心ください。」

「・・・他の精霊は気が付かなかった理由は?」

「やつは本体が木なのですが、実は能力的に1地域内の木々を使って何が行われているか探知が出来ます。

 なので王城内の木に宿った事で王城内の出来事はわかるのですが、今回は気ままに思念分身体を作り、王城内を歩いていたようです。

 やつはそもそも希薄ですぐに隠れるので・・・あんなの見つけられるわけないです。」

アモールが苦虫を潰したような顔をさせながら独白する。

「・・・脅威ではないのですね?」

「はい。風系の魔法は使えますが、大きな魔法をここで使うと自分の宿木が傷つけられる可能性があるので魔法はそよ風くらいに留めると言っていました。」

「わかりました。

 皇子一家への説明はどうするのですか?」

「・・・明日。王家専属魔法師に報告書を出します。

 それと・・・たぶん陛下と第3皇子一家にはその足で報告に向かうかと・・・

 他のご一家には報告書を送付する事になると思います。」

「報告がちゃんと行くなら問題はありません。」

「今回の件でご迷惑をかけた方々にご説明お願いします。」

アモールが頭を下げてアリスやジェシーに説明してくれと頼んでくる。

「平気ですよ。

 脅威がないのであれば問題ないですし、今度私が王城に行った際は会わせてくれればいいです。」

「はい。それはしっかりと約束させて貰います。」

アモールが頭を再び下げるのだった。


「タケオ。こっちは終わった。」

夕霧が残飯を囲んでの懇親会が終わったことを言ってくる。

「はい。わかりました。

 夕霧。初雪。彩雲。浜風。磯風。紫雲。

 改めて言いますよ。

 エルヴィス領では私達と共に仕事をすればしっかりした住み家の確保と保全をします。

 お互いに妥協する所は妥協しながら共栄共存をして行く事が望みになります。」

「「「はい。」」」

「基本的には配下のスライムを使っての仕事でしょう。

 夕霧、時雨、初雪を頂点に組織立って情報の収集と関等の強化、体液事業をして貰います。

 酷使するつもりはありません。

 出来る事をすれば良いです。わかりましたね。」

「「「はい。」」」

3名が頷く。

「では。ミア。この3名も貴女の部下ですからね。

 指示をしてください。」

「おっと。そうでした。

 すっかり私を除いて主と話をしているので私の部下だと忘れていましたね。」

ミアが嫌味を言ってくる。

「夕霧達は私直属にしますか?

 ミアはこれからタマ達の面倒もありますし。」

「んー・・・そっちの方が良いかもしれませんね。

 ラジコチカと鷲が私の部下で伯爵の所の街周辺の魔物の管理をすれば良いんですよね?」

「ええ。そうなります。」

「わかりました。」

「という訳で夕霧達は私の直属ですね。」

「ん。今と変わらない。」

夕霧が答える。

「まぁそうですね。

 では夕霧。今日はお疲れ様でした。

 もう帰りますか?」

「ん。私とハマカゼ、イソカゼはスライムになって通路を通って帰ります。

 ハツユキはこのままタケオと戻ってきてください。

 サイウンはシウンと一緒に明日までタケオと居て報告に飛んで帰って来なさい。」

「「「はい。」」」

夕霧以外の皆が頷く。

「夕霧。私達は明日の出立で到着は8日後になります。

 彩雲は1日でしたね。

 夕霧は何日で来ましたか?」

「伯爵の所から2日。」

「わかりました。

 彩雲と紫雲は明後日の朝飛び立たせます。」

「ん。伯爵の所で待っている。」

夕霧が頷くのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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