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第1034話 皆が帰って来て。(雑談。)

第八兵舎の第3会議室。

「ただいま。あれ?」

ブルックを先頭に街に行った組が帰って来た。

武雄が窓際で椅子にもたれ掛かりビエラを抱えて毛布を掛けて寝ていた。

「あ。キタミザト様。寝てる。」

フローラが入って来て様子を見て呟く。

「親子みたい。」

エンマがクスクス笑っている。

「おかえり。」

初雪が皆に挨拶をする。


「ん・・・皆さん戻りましたか。」

武雄が目を覚ます。

「はい。

 少し時間がかかってしまいました。」

ブルックが言ってくる。

「そうですか。

 何かありましたか?」

武雄は席から立ち、ビエラを椅子に置く。

ビエラはスヤスヤ寝ている。

「予定通り昼食を買ってきました。

 あとは問屋と魔法具商店ぐらいです。」

「面白そうな事はありましたか?」

「いえ。特になかったのですけど・・・キタミザト様。王都(ここ)は人が多いんです!」

フローラが言ってくる。

「王都ですからね・・・閑散としてしまうと悲しい物です・・・人が集まれば物も集まるのは当然ですね。」

武雄が少しボーっとしながら答える。

「タケオ。私の昼食。」

「あ。では少し私は王城の厨房に行ってきますかね。

 何か足りないものはありますか?」

「サンドイッチですので・・・必要なのはお茶ぐらいなのです。」

「わかりました。

 何か貰ってきますね。」

と武雄が一旦退出して行くのだった。

・・

「多すぎてわからなかった?」

武雄がドナートとボーナの話を聞きながら昼食を食べている。

「はい。種類が多すぎて・・・種も何を買って良いか。

 大まかな品種はウィリプ連合国で買った物があったので違うのを探したのですが、多くて・・・こんなに買っても意味が無いように思うのです。」

「まぁ・・・買い過ぎてしまってもいけない物でしょうかね・・・

 その種が売っている店はわかっているんですか?

 必要になった際にエルヴィス領から取り寄せても良いですね。」

「はい。数軒回って確認はしておきました。

 エルヴィス領に送るのは問題はないそうです。」

「なら。必要になったら買いつけましょう。」

「「はい。」」

ベルテ夫妻が返事をする。


「あ。ブルックさん。了承取れましたよ。」

「うぇ!?本当ですか!?」

ブルックが驚いている。

「ええ・・・第3皇子一家に言ったら了承してくれました。」

「・・・所長。凄いですね。」

ブルックが感心してくる。

「いえ・・・今は特別なので2日に1回の割合で入っていると言われました。

 19時に来てくれと言われています。

 女性陣全員でとの事です。」

「特別・・・なるほど。

 わかりました女性陣を連れて行ってきます。」

「はい。いってらっしゃい。

 男性陣ではアンダーセンさんとマイヤーさんが20時から私と同行。」

「ええ・・・同行は良いのですがどこに行くのですか?」

マイヤーが聞いて来る。

「来客用の湯浴み場です。

 大きいそうなので入って来ましょう。」

「「「!?」」」

試験小隊の男性陣が固まる。

「しょ・・・所長。あの湯浴み場が使えるのですか!?」

「我々は行けないのですか?」

「なんでこんな話になっているのですか?」

等々言っている。

「・・・私は王家と入るらしいので」

「「「マイヤー殿。アンダーセン殿。ご武運を!」」」

男性陣が「そんな緊張する湯浴み場はごめんだ」と参加拒否をする。

「あ~・・・確定ですか?」

「殿下に中止を言いに行けと?」

「謹んで参加します。」

「ええ。他は・・・んー・・・ミルコもこっちかな?」

「え?僕ですか?」

「ええ。他の面々は遊びにでも行かせれば良いですけどね。

 ミルコは遊びに行けないでしょうから。

 こっちに来なさい。」

「はい。わかりました。」

ミルコが頷くのだった。


「あの~・・・ブルックさん。湯浴み場に行くのですか?」

「うんうん!そうですよ。

 王家の夜会か来客時しか使われない超豪華な湯浴み場です!」

「へぇ~・・・そんなに凄いのですか?」

「一度入りたかったんだ~・・・

 やっぱり所長の権力凄いわ!」

「ブルックさんが満面の笑みですね。」

「どんなとこなんだろうね。」

エンマとフローラが楽しそうにしているブルックを見ながら今日の湯浴み場を想像するのだった。


「さてと。午後はジッロさんの王城見学ですね。」

「あの・・・キタミザト様。本当に平気なんですか?」

ジッロが恐る恐る聞いて来る。

「そこは・・・わかりません。

 行って聞いて来るしかないでしょう。」

「わかりました。

 あ。あと言われた通り皆で魔法具商店に行って測定してきました。

 こちらが魔法適性の結果だそうです。

 すぐに終わったのですが・・・」

「そういう物でしょう?

 違うのですか?」

タケオがマイヤー達を見る。

「いえ・・・すぐに終わるかと。」

マイヤーが言ってくる。

「・・・さてと。結果はどうだったのか・・・」

武雄が検査結果を見る。

「・・・マイヤーさん。これの結果は知っていましたか?」

「いえ・・・実は店に入って説明するとすぐに測定が始まったのですが・・・

 何故か後になって所属長宛に報告書を書きますと言われてですね。

 私も説明をしたのですが、その場での回答はして貰えませんでした。何が書かれているのですか?」

「なるほどね・・・まぁ。これじゃあ言えないですよね。」

武雄が書面を見ながら言う。

「そんなに変な事が書かれているのですか?」

「いえ?全員に魔法の適性がある事は確かめられましたね。

 ただ・・・他種族という事でその場で言うのは控えたんでしょうね。」

武雄が書面から目を離さずに言ってくる。

「そうですか。

 それでどうでしょうか?」

「んー・・・全員の魔力量が1000を超えていますね。

 まぁバラつきが結構あるのは個体差ですね。」

「魔力量1000・・・初級の魔法ぐらいは出来ますかね。」

「覚えたいなら覚えさせて良いのではないですかね。

 ベルテ一家から要請があったら教えてください。」

「はい。」

「キタミザト様。私達が魔法を習っても良いのですか?」

ドナートが恐る恐る聞いて来る。

「?・・・特にダメという事はないはずですけど・・・

 別に魔法を知ったからと言って何かしてとは言いませんよ。

 生活をするうえで火と水くらいは使えた方が便利ですから勧めただけです。」

「わかりました・・・では向こうに行ったら教わってみます。」

「ええ。」

武雄はにこやかに返事をする。

だが「エンマが8000にニルデとジルダが10000以上とはね」と思うのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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