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第1009話 武雄王都に向けての移動中。(試験小隊の採用予定。)

武雄達は本当に何もなく移動している。

「試験小隊の採用方法?」

武雄の横にはマイヤーとアンダーセンが並走していて簡単な会議がされていた。

「はい。

 今後5年後を目指して3小隊52名の採用枠があります。

 今は我々の知り合いが多いですが、エルヴィス領(向こう)に行ってしまうと情報が取れません。

 来年に現在の小隊の半数10名を入れて再来年にまた10名・・・毎年10名を入れるようすれば5年に渡り、情報が途切れないと思います。」

アンダーセンが前にマイヤーと話した事を武雄に説明する。

「・・・マイヤーさんはどう思いますか?」

「5年に渡って順々と採用させるのは有りだと思います。

 アンダーセンの言う通り、顔を繋いでおけば採用はしやすいと思いますし、採用をされる側もいつ行くかを決めやすいかと思います。」

「ふむ・・・」

武雄が目線を進行方向に向けて軽く考えている。

「所長。何かありますか?」

「いえ。お二人の考えは真っ当です。

 ただ・・・5年後の事ですが、最低でも2小隊は行く必要があるでしょうかね。

 なら小銃の訓練期間を考慮するなら3年後までに2小隊分。

 3年後に30名追加をしたとして・・・2年でどこまで出来上がるか。

 感覚が掴めるのか・・・」

「・・・実戦感覚という事ではなくですね?」

「私達の役割は先行偵察。

 作業服や小銃等の物は用意しますが・・・偵察訓練はどうやって鍛えるんですか?」

「そうですね~・・・山籠もりでしょうか。

 あとは城壁への侵入訓練とか城壁から訓練している隊の詳細を伝える訓練とかですかね。」

マイヤーが考えながら言う。

「山籠もり・・・

 んー・・・先行偵察は敵の動きを観察し報告する。

 これが最低限の任務ですよね。」

武雄が考えながら言う。

「そうですね。

 それと物によっては敵の城門や町中に陣取るとか少し工作もしますか。

 ですから本隊が来る前に情報を収集し、もしくは陣地を構築して誘導するという事になります。」

「ほとんどは敵の布陣や兵装を随時確認していくという作業ですけどね。」

マイヤーとアンダーセンが説明してくる。

「余程の事が無い限り、敵地潜入はしなくて良いでしょうね。

 5年後は私達はお客様ですから率先して敵に索敵はする必要はないですが、敵を確認しに行く事は必要でしょうね。」

「となると・・・人数を正確に確認出来る目が必要でしょうか。」

「ウィリプ連合国だと・・・あぁ奴隷達が布陣する事を考えれば種族も覚えないといけないでしょうね。」

「それよりも味方敵両軍を迂回して全体が見れる所に陣取り観察し・・・あ・・・・そうか。」

武雄が何かに気が付く。

「どうしましたか?」

「地上からは試験小隊を上空からは彩雲を使って総合的に正確な情報が取れるのか。

 いや。彩雲だけでなく鳥型の魔物全般を使うというも考えられるのか。」

「・・・逆に我々は必要ですか?」

アンダーセンが聞いて来る。

「必要でしょうね。

 情報は1つよりも2つ、ある程度欲しい物です。

 上空からは見つけられないけれど横からなら見れる可能性がありますからね。」

「なるほど。

 となると・・・敵が布陣した際にどの位置に陣取るかを事前に決めないといけませんかね。」

アンダーセンが頷く。

「戦場がどこになるかは事前にわかるのですか?」

「慣例の戦争であれば1か月前にわかるはずです。」

マイヤーが言ってくる。

「・・・それだと遅いか・・・

 後から戦地に行って良い場所に移動するのは難しいかもしれないですね。」

「そうとも言えませんね。

 膠着状態だった場合は有効でしょう。」

「なので戦地に行く際は詳細な地図で事前に確認するしかないですね。」

「んー・・・

 となると全土の地図は入手しないといけないんですね。」

「ええ。

 まぁ王都守備隊の伝手を頼って入手する事も可能だと思います。」

「そういった意味でも定期的な採用をした方が良いのですね。」

武雄が頷く。

「ええ。そうなります。」

「それと所長が考えているのはベテランでしたよね。」

「そうなりますね。」

「今回の魔法師専門学院の2名のような新人はどうしますか?」

「・・・2人の成長がどうなるか。

 もしくは試験小隊(貴方達)がちゃんと動けるか・・・ですかね?」

「アーキンとブルックが実質4名の指導教官となります。

 なりはしますけど・・・あの4人が我々に合わせられるかですよね。

 5年かぁ・・・」

マイヤーが悩む。

「ええ。採用しておいてなんですが・・・

 あの4名は5年後に連れて行けるかはアンダーセンさんの判断に任せます。」

「はい。

 それと試験小隊の編成ですが・・・現状で1小隊ですが、2班編成でお願いして良いですか?

 ベイノン達ベテラン班とアーキン達の新兵班にしたいのです。」

「部隊編成自体は任せます。

 ベテランと新人に分けて上手く行くならそれで良いですし、逆に混在させることで上手く行くならそれも良いでしょう。

 むしろ数か月ごとに入れ替えても良いです。」

「わかりました。

 その辺は皆の状態を見ながら考えます。」

「ええ。お願いします。」

「あ。それと制服について何かありますか?」

「「ありません。」」

マイヤーとアンダーセンが言ってくる。

「そうですか。」

武雄は「あれ?反対されると思ったんだけど」とブルックが言っていた事を思い出すのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。

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