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第1000話 アーキン達王都に到着。3(王都の事前会議。)

「以上が今情報がわかっている関係に成ります。」

総長が黒板に書き込みをしていた。

「・・・つまり・・・魔王国軍についてはわからないと?」

「はい。

 現国王になってから王軍が戦争に参加していません。

 なので私達がわかっている情報が古くて役に立ちません。

 昔の情報だと対ドラゴン戦に出て来たという記述はありますが・・・不確かです。」

「対外戦争には参加していないと?」

「少なくとも報告書にはないです。

 それに対外戦争は王軍では無く地方領主軍が出て来るのは、報告書及びキタミザト殿の部下、ヴィクター殿により裏付けがされています。

 なので第4軍という物の役割や規模についてはわかりません。」

総長が皆の前で話す。

「ん~・・・なら3名とも雇ってみて様子見をするしかないということですね。

 それに、キタミザト殿とミア殿が見て決めてきたという事は、能力面では問題なさそうです。

 後は25年間の兵役を了承して貰わなければなりませんが・・・」

軍務局長が考えながら言う。

「そこはキタミザト殿なら説明をしているのではないでしょうか。

 むしろそういった事前条件よりもこちらの準備が出来ているかです。

 給与面や休日取得、具体的な雇用条件をちゃんと提示出来るのか。

 兵舎や制服の準備も終わっていないといけません。」

人事局長も考えながら言う。

「待遇面についてはキタミザト殿がどういった話をしているかに依ります。

 部屋や制服は王都守備隊が用意すれば良いでしょうが、正式に引き渡される前に一度、キタミザト殿を交えて打ち合わせが必要ではないでしょうか。

 それから正式に待遇を決めてはどうでしょうか?」

財政局長も考えながら言う。

「それでは時間がかかり過ぎる。

 キタミザト殿も予定があるのだ。

 もし滞在予定期間内で間に合わないという事があれば、もっと混乱するかもしれない。

 なら初日の昼前までにキタミザト殿と話し合いをし、昼過ぎからは私達で検討と採決、次の日に引き渡しくらいの早さが必要と考えるな。」

総監局長が言ってくる。

「ならキタミザト殿が戻られるまでに私達で何案か作っておいて、キタミザト殿との打ち合わせ後に決を取るのが良いと思います。」

第1騎士団団長が提案してくる。

「王都守備隊総長。何案か作れますか?」

オルコットが聞いて来る。

「今の所、2案しかありませんが・・・そちらでよろしければ今発表が出来ます。」

「そうですか。

 ならまずはその2案を聞いてから皆の意見を聞きましょう。

 必要なら修正をしていけば良いでしょう。」

「はい。わかりました。

 では、2案の概要を黒板に書いていきます。」

総長が再び黒板に書き始めるのだった。


------------------------

「はぁ~♪

 ここのワイン煮を食べると王都に戻ってきた実感が湧くわね。」

ブルックが笑顔で食べている。

「ミルコ。美味しいね~♪」

「うん♪うん♪」

アニータとミルコもモリモリ食べている。

「・・・ん~・・・よし。」

初雪が4人の食事風景を見てから少し考え、食事を始める。

ゆっくりとだがスプーンで小さい肉をすくい口に持っていく。

「・・・ふぅ・・・」

一口食べて初雪が安堵のため息をつく。

「とりあえず第一歩ですね。

 それにしても何で急に食器を使うと?」

アーキンが初雪に言ってくる。

「タケオからスライムとバレないようにと言われたから。

 言語と見た目は問題ないのは伯爵の所で確認済み。

 あとは所作。文字はまだ出来ないから今出来る事は寝る事と食べる事。

 ・・・スプーンで持って食べるの大変。」

初雪が表情を変えずに苦境なのを吐露する。

「まぁ。手から吸収出来る事からすれば食器を使うのは複雑ですかね。」

ブルックが腕を組みなが言う。

「まずはスプーンとフォークで食べる練習ですね。」

アーキンが苦笑している。

「はい。

 ところで・・・パンは手で良い?」

初雪がパンが乗っている皿を見ながら言う。

「ええ。手で問題ないですよ。」

「・・・これは割と楽。」

初雪がパンをちぎっては口に運ぶ。

「んー・・・パンも種類を増やして貰いましょうかね?」

「それは特注品という事だろう。

 もしくは王城の料理人達なら頼めばすると思うが・・・」

「ん~・・・王城は除外だから・・・私達だとお金がかかり過ぎるわね。」

「あぁ。だから初雪殿にはこのままでいて貰うしかない。

 あとは所長が来てから相談だな。」

「そうね。」

アーキンとブルックが問題事を明後日に持ち越す。

「・・・アーキン。ブルック。」

初雪がパンを食べながら呟く。

「はい。どうしましたか?」

ブルックが反応する。

「今店に入って来た人間2名がこっちを少し凝視していました。

 問題ない?」

「「・・・」」

アーキンとブルックが入り口の方は見ないで目を瞑り少し考える。

「問題ないかな?」

「そうだな。」

ブルックが最初に目を開き答えると、アーキンも考えを止めて答える。

「そぉ。なら良い。」

初雪がパンを食べている。

「あの~・・・本当に問題ないのですか?」

ミルコが恐る恐る聞いて来る。

アニータも声には出さないが警戒をしている。

「平気。平気。

 3人ともその2名は気にしなくて良いわよ。

 それに私達が動かなくても良いから。」

「そうだな。

 害意はなさそうだし、後は他がしてくれるだろう。」

「お客様って楽ね。」

「まったくだな。

 そんなわけでゆっくりと食事をしよう。」

「「は~い。」」

アーキンに促され、アニータ達も気にしない素振りで食事を再開するのだった。



ここまで読んで下さりありがとうございます。


皆様長い間、読んで頂きありがとうございます。

最初は2か月程度で終わらせるつもりが・・・なんでこんなに長いのでしょうか。

まぁあれもこれも入れたいと世界が広がって行った結果です。

もう少し要領良く書けたら良いんでしょうが・・・そう思いつつも書きたい事が増えたりしていく今日この頃です。

これからも少しずつ書いていきますのでよろしくお願いします。

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