第2章-8話 貴族の報復の始まり
そして次の日続きのダンジョン二十一階層は後にし
久しぶりにメルビルの討伐ギルドのマスターに会いに行く
暇になったらこいって伝言をもらったのを思い出したからだ
レヴント(ダークレッドボー)を連れてリューマに乗ってゆく
メルビルの町の入り口
「おう!カナタ…だよな?」
「久しぶりだねナイジェル」
「元気そうだな、ってか見た目変わりすぎだろ!一瞬魔族が攻めて来たかと思ったぜ!、でっ王都はどうだ?」
「ええ、広いですねぇまだ全部は見て回ってないですよ、魔物のテイムにばかり時間掛けてますからねぇ」
「はっはっは、お前らしいな」
「実は王都の郊外に館を買ったんですよ」
「へええ~すげぇな!」
「まぁ築100以上ですけどね」
「そりゃあ古いが、でもいいな!」
「ええ、魔物だらけですけどね」
「カナタならそうだろうなぁ」
じゃまた帰りっと言って入っていく
いやぁ久しぶりだなぁ~
帰りに魔物ギルドへ寄るか、魔物好きの同志にレヴント見せたいしな
討伐ギルド横の納屋で仲間に待っててもらい
討伐ギルドの中へ入る
「どうも、アリオ久しぶりです」
「えっ?…ん…?カナタさんですか?」
「はっはっは、中位に進化しましたからね」
「何か王都の討伐ギルドでマスターが暇なら来てくれって?」
「ああ、奥にいますよどうぞ」
奥のマスターの部屋に入っていく
コンコン
「マスター入りますよ~」
「おう!カナタかまぁ入れや」
入り椅子に座る
「久しぶりですね、どうしました?」
「いや…久しぶりって…お前…その姿はなんだ」
「中位に進化したんですよ正確には中位亜種ですが」
ギルドマスター相手に隠してもしょうがない
「はぁ…お前と会う度ため息がとまらねぇよ」
「でっなんです?」
「あ…ああ、急ぎじゃねぇんだがな」
「ふむ?」
「お前以前盗賊共を潰したろ?それと係わりのある貴族がお前の暗殺を依頼したそうだ」
暗殺?はっはっはっ実に楽しみだ
「何にやっとしてやがる、はぁ…」
「いやいや、やっと腰を上げたのかと思いましてね」
「でっどうするつもりだ?」
「ん?捕らえて吐かせて貴族をつぶしますよ?」
「そう上手くいきゃあいいがな、貴族を上手く潰せたとしてもだ、その貴族と係わりのある貴族も敵に回すかもしれねぇぜ?」
「でしょうねぇ、まぁこの国のうみを出すのにちょうど良い機会じゃないですか」
「お前はランクAだ、ダンジョンもそこそこ行ってんだろ?」
「ええ、今調度昨日二十階層で一日狩りましたよ」
「こっちとしてもよ、次々狩りまくる腕の良いギルド員が暗殺されんのも困るんだよ、だが貴族も敵に回せねぇ一ギルド支部のマスターでしかねぇからな」
「というと?」
「暗殺者を捕らえて吐かせた所で貴族のギルドカードには殺し判定がつかねぇかもしれねぇ」
「…ん?なんでです?」
「貴族特有のやつさ…あいつらは特別な黒水晶のアクセサリーをつけてやがるからな」
なるほど…
「それにそのアクセサリーを壊したとしても本当にそいつが犯人かわからなきゃ意味がねぇ、もし間違ってたらお前を捕らえろって事になりかねねぇ」
「それは大丈夫じゃないですかねぇ」
「なんでだ?」
「ん~俺の鑑定は特殊なんですよ」
「特殊だと?」
「ええ、隠蔽効果を付与してある黒水晶を持っていても俺の鑑定だとわかるんですよ、見ようと思えばこまかぁーーーくね」
「…そんな事までできるのか?」
「ええ、ですから捕らえて吐かせた後顔の見えないフード付きのローブでも着て貴族の屋敷にでも忍び込んでそいつのアクセを壊すか外すかして殺し判定がついているのを確認してから殺しますよ、ついてなかったら気絶だけさせて屋敷から逃げればいいだけですし」
「…それなら…でもだな…ふぅ…まぁいいやってみろ、だめだったら他の国に逃げりゃあいい」
「大丈夫ですよ、いざとなれば獣の里でもエルフの里でも俺は行けますから、なんなら魔国にでも行って王にでもなってきますよ」
「はぁ…お前ならやりかねねぇな…いいか失敗しそうなら逃げろよ」
「ええ、まぁ暗殺者の方はなんの問題もありませんね」
「なんでだ?」
「うちには数百匹の魔物の仲間がうろうろしてるんですよ、その幾つかは夜行性ですから」
「数百匹ってお前…この国と戦争でも仕掛けるつもりかまったく…、まぁ夜行性の魔物がいるならなんとでもなるかお前進化したしな」
「ええ、暗殺者が自害する方が面倒ですよ」
「ああ、それはあるかもな特殊な訓練を受けてるまじな連中ならそれはありえる、まぁ…王都のどこかにある暗殺ギルドの連中だろうがな」
「へぇ…そいつら飼うのもいいかもしれませんねぇ…」
「飼うってお前…」
「いやいや影として使うんですよ」
「影だ?」
「ええ、様々な国の情報を集める影として使うんです、さすがに魔物にはそれをさせられないですからね…いや死霊なら出来るかもしれませんが…」
「いつかお前は国でも作りそうだな…まったく」
「でっダンジョンはどうだ?」
「ええ、素晴らしいですよ二十階層から高いLvの下位から中位までいますし、仲間の良いLv上げになります、昨日もハイコボルトが中位に進化したんですよ」
「ほぉ…良く育てたな、やけに早いがそんなに狩りまくってんのか?」
「ええ、大体用事が無ければ朝から晩まで飼ってますねぇ、楽しくて仕方ありませんよ、新しい魔物がどんどん増えますからね」
「二十階層か…確か氷使う猫だったな?」
「ええ、数匹テイムしましたよ、可愛いですねぇ少しひゃっこいですが」
「ひゃっこい?寒いって意味か、面白い表現だなお前の故郷の言葉か?」
「ええ、ところでポイムの村を南下していくと海ですよね?ラバシトスの国の領土ですか?」
「いやここらの国で海に面してるのはトルマキア聖国とドワーフの国がある鉱山と他の海に面した領土の殆どを商業国家パミラだ、この商業国家パミラがポイム村から一番ちけぇ海(国)だ」
「そんな国があるんですね、商業国家ですか」
「ああ、海に面してわざわざ作ったのは海から離れた他の国との貿易の為だ商人の考えそうな事だ」
「海か…良い魔物いても連れて帰れなそうだな…」
「お前は何処でも魔物だな!」
「ええ、それが俺ですからね、奴隷を買い漁る貴族共より遥かにましですよ」
「まあな」
「あっそれより、その暗殺ギルドってやつなんですが、そいつらってみんな殺し認定なってますよね?」
「ああ、そりゃあ暗殺ギルドだからな」
「ふ~ん」にやっと笑う
「……何考えてやがる?」
「はははっ、いぇそいつら全員潰せば相当な金になるなぁっと」
「そりゃあ…各国から手配書が回ってる中には暗殺ギルドの連中の中には何人かいるだろうからな、だが…他の国の暗殺ギルドの連中を完全に敵に回すぞ?」
「だからですよ、連中の中から腕利きを数人引き込んで情報専門にすれば、他の国の暗殺ギルドの連中の情報が丸分かりになりますから、襲って来たら潰せばいいんですよ」
仲間はあくまで魔物で構成するが…情報戦はその手のプロに任せるのが吉
「おまえな…、まぁいいだが討伐代金は王都で貰えよ!うちじゃ払いきれねぇだろうからな!、ほらっこれを王都の討伐ギルドのマスターに渡せ、お前を補助してやるように書いておいた」
「いいんですか?」
「ああ、この国に住んでる以上バカ共を潰すのに調度良い機会なのはお前の言う通りだしな、俺達どこかのギルドの社員は直接手を出せねぇからよ、やつらは何かと色んなギルドにごちゃごちゃ言ってきやがる…」
「まぁそうでしょうね…うみを出してもまた出てくるでしょうが、それでも出し続けていれば一時的に減る事は間違いありませんから」
「そういえば…暇な時って言ってたのに内容は結構急ぎじゃありません?」
「お前ならダークボーの亜種を降したお前なら暗殺者にやられる事はねぇだろうと思ってな」
「まぁいいですけどね、じゃまた」
そう言い残しマスターであるゴンゾの部屋を出る
「ああ、長かったですね」
「ああ、色々なっ!また来るわ」
「ええ、お気をつけて」
討伐ギルドを出て魔物を連れて魔物ギルドへ入る
(魔物ギルドは基本入り口はとても広く作ってある、魔物の搬入などの為だ)
「どうも、お久しぶりです」
「…ん…?どちら様で?」
「カナタですよ、進化したんでわかりずらいですが」
「なんと!これが進化ですか…上位の魔物のような立派な角ですね!」
「はっはっは、そうですね、こっちがダークレッドボーでダークボーの亜種です」
「お…おお…!これが!素晴らしい…ダークボーと違い数倍大きく赤黒い毛と皮膚!実にうらやましいですね…少し社員でいる事を後悔しそうですよ!」
魔物の事になるとすごい興奮するな…ヒトにしてはいいやつだ
「ええ、ただ問題なのは進化条件が分からない事なんですよね」
「なるほど!魔物の亜種の進化条件は現在不明ですからね」
「魔国の樹海には高いLvの魔物が沢山いて亜種もいますが、50を超えているのに亜種のままな魔物もいるのです」
そうなのか…やっぱLv50でも亜種は進化しないのか…じゃLv100か?
「じゃLv100ですかね?」
「…さすがにLv100になった魔物の例は竜くらいですからね、亜種でLv100は今だ発見していませんからもしかしたら…ありえますね」
「亜種でLv100か…中位がLv100になるよりは早くLv上がるけど…こりゃ普通に狩りしてたら数年掛かるな」
「ええ、そうでしょうね…魔国の樹海でを狩場にしないかぎりはそうなるでしょうが…、魔国に行くヒトやエルフや獣人はいませんからね、ん…?そういえばカナタさんは魔族でしたね」
「ええ、半分はですが」
「ふむ…ならいつか行けそうですね、もし行ったらぜひ!様々な魔物をテイムし!見せてください!」
「ええ、約束しますよ、そういえば何か面白い魔物仕入れました?」
「そうですね、とりえず檻の部屋見て見ますか?」
「ぜひ!」
やっぱりここは落ち着くな…王都と違い魔物の扱いが良いのだ
「どうぞ、好きにみてください」
「ええ」
檻を見て回る
「おっ?」
大体はこの国でテイムした魔物ばかりだが…一際目立つ魔物がいた
超鑑定
-------------
アンダラ
亜種
Lv46
ステータス割愛
スキル
風魔法Lv4
隠蔽
固有能力
引っ掻き
人化
-------------
綺麗な眼の猫だな、それに…人化?それに魔物なのに隠蔽持ってる!
項目をさらに超鑑定
人化=人と化す見た目は個体差あり特定の姿にしかなれない
へぇ!これはすごいな…
「見つけましたか!」
とシミル
「これは素晴らしいですね、ぜひ欲しい」
「ええ、こちらはメルビル山の麓の密林でたまたまSランクのPTが捕らえたようですが…捕まえてから中々動きがないのですよ」
「ふむ?」
捕まってから人化しなかったのか…なんでだろう
「王都の魔物ギルドに送る予定でしたが売ってはならない訳ではないので、買いますか?」
「ええ、幾らになりますか?」
「そうですね、まだテイムも調教もしていませんし、白金貨7枚と金貨78枚でどうでしょう?」
「ええ、それでかまいません」
代金を支払い登録し小さな檻に入れられとりあえず路地まで行く
「ここらでいいな、さて…もう喋っていいぞ」
そう言うとアンダラが綺麗な眼でジィーーーっと見てきた
「お前は知能高いし人化出来るだろう」
「みゃ…檻から出れたからいいかにゃ」
「ああ、猫のまま喋るとシュールだな」
「今のまま人化したら丸裸にゃ」
あっそうか…
「そうか、じゃ帰る前に服買ってくか」
「私の服買うのかにゃ?」
「ああ、人化して維持するのに魔素は使うのか?」
「そうでもないにゃ」
「なら買っておいた方がいいな、肩に乗れ」
ぴょんっと方に乗る
幾つか服屋を回りアンダラの選んだ物を買っていく
「こんな物か、そろそろ帰ろう」
「このダークボーらしき亜種はどうしたのかにゃ?」
「ん?ああ、以前見つけてな仲間になってもらった」
「…魔族の魔物使いかにゃ?」
「ん?そのつもりはないけどな、いつかすべての魔物を仲間にするのが夢であり目的だ」
「それは時間の掛かりそうな夢だにゃぁ」
「ああ、だから今はまずこの国の魔物を仲間にし続けてる最中だ」
「変わった魔族にゃ」
「半分な俺はエルフと魔族のハーフだそうだ」
「それはうちら亜種より珍しいにゃ」
そんな会話をしながら館に着く
「……ここかにゃ…?」
「ああ、いろんな種族がいるだろう?」
「いろんなって…いすぎだにゃ」
「はっはっは、みんな家族さ、ああ館の一室を使ってくれ」
そう言い館の空き部屋に案内し買った服を置く
「人化する前に…ここにヒトはいるかにゃ?」
「いや、今の所魔物だけだな」
「ならいいかにゃ…」
ぼんっと煙が出てアンダラが人化する丸裸で
「にゃ」
「ああ、確かに服が必要だな着てくれ」
アンダラが服を着ていく
「さて」
アンダラの頭に手を乗せテイム、眷属化する
「名をつけさせてもらうぞ、今日からアミィと名乗れ」
「あい、わかったにゃ何かテイムと違うにゃ?」
「ああ、眷属化という」
説明をする
「もう何が起こっても驚かないにゃ」
「しかし何で捕まったんだ?」
「山の麓の密林に住んでてたまに人里にも人化してにゃ、だけど…人化を麓の住民に見られて魔物ギルド員のいるPTに捕まったにゃ」
「なるほどな、メルビル山か行った事ないな」
「あの山には…特殊な魔物が住んでるにゃ」
「特殊な魔物?」
「そうにゃ、マンティアという種の魔物で一瞬で後ろに現れて攻撃してくるにゃ…誰も鑑定出来るほど近づけないにゃ、近づいてばれたら…その瞬間には後にいるにゃ」
瞬間で後ろに?…まさか…ワープ?空間魔法か?
「それは面白いな…、一瞬で後ろに来るのはわかったがどんな攻撃するんだ?」
「遠くから見た感じ…爪が炎で覆われてたにゃ、獅子のような…でも顔はヒトのようなきっかいな魔物にゃ」
「ほぉ…、ヒトっぽい顔の獅子の魔物で一瞬で後ろに現れて炎の爪で攻撃してくると?しかも複数いるんだな?」
「そうにゃとても恐ろしいにゃ…」
確かに見つかった次の瞬間に後ろじゃ…普通は無理だが
俺は超感覚がある周囲の状況がつねにわかる能力だ…
本当にタイムラグが一切無いって訳じゃないならなんとでもなるさ
行くとしたら一人で行くしかないな
その後それぞれみんなに暗殺者が襲ってくる可能性がある事を伝えた
夜は夜行性の魔物達に警戒を頼んだ
まだ警戒すべき夜までに時間があるな
そう考えまだ強化していない魔物を連れ暗くなるまで
メルビル湖方面で狩り譲渡し戻った
今日来るとは限らないな
「さて…来るとしたら種族はなんだろうなぁ」
色んな種族が所属してるはずだ
俺の予想だと暗殺者のギルドの連中は奴隷を買い取り暗殺者に仕立ててるだろう…
それが一番効率的だからだ、奴隷は裏切れないしな
だが…むかつくなぁ…やっぱり暗殺者ギルドはつぶそう
俺には契約魔法がある…すべての暗殺者ギルドの連中はみんな契約解除してやるさ
部屋で色々考えていると…
「主よ、今はいいかぇ?」
「ああ、入ってくれ」
「あの猫が新しい仲間かぇ?」
「ああ、会ったか人化っての出来るようだな」
「そうよの、そして同じ亜種じゃのぉ」
「ああ、メルビルに行ったついでに魔物ギルドによったらいてな」
「…抱くのか?」
「ぶっ、なんだいきなり?」
「ふと疑問に思っただけじゃ」
「求められればな」
「ふ~ん…」
そう言いながら下半身の蛇の部分で俺をぐるぐる巻きにしてきた
「ドウカシタノカ?」
「蛇はな、嫉妬深いのじゃぞ?」
「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
その夜も夜遅くまでベッドがきしんだそうだ
ZZZZzzzz




