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低家賃
現実逃避のはじまりです。
六畳一間のワンルーム
風呂もトイレもありません
風呂とトイレは共同で
一ヶ所あって他は無し
それでも寝泊まりするには十分で
八千円の家賃が大きな魅力
交通機関は何もなく
電車もバスも通らない
車が通る道さえも
前にはなくて自転車オンリー
それでもやっぱり八千円が
魅力で離れる事できず
ずっと六畳一間のワンルーム
押入れなくて万年床で
掃除もせずに埃が溜まり
きっと中には菌だらけ
布団の裏は黒くなり
下の畳も黒色で
きっとカビだとわかっていても
掃除はやっぱりしないのだ
友達たちが
ラブホ代わりに使わせろと
せがんでくるので貸してはやるが
文句は一切ききゃぁせん
そんな六畳一間のワンルーム
今日も埃とカビに囲まれて
それでも夢では幸せなんだ




